毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

寝ながら学べる構造主義

難解なイメージのある「構造主義」について、ごくごく簡単に解説した本です。ほとんど知識がない状態でも、とても興味深く読めました。 抽象度の高い意味不明な文章を、具体的に噛み砕いて説明していて、すっと腹に落ちる感じが気持ちいい名著です。 【作者…

2時間で文章力を身につける4つのステップ

文章の書き方を簡潔にまとめた本です。「読解力は読書量の差」だが「作文力」はアウトプットの量と整理の仕方をしらないと向上しない、という作者の意見には全面同意します。意識して練習しない書くことは上達しませんね。 【作者】 C.B個別学院、遠藤篤 【…

魔女の大暗号

暗号解析が軍事・政治的に重要な役割を果たしている中世ヨーロッパ風世界のファンタジー小説です。暗号の技術的な話が面白く、後半には暗号がストーリーに深く関わる鍵となり、スリリングな展開が続きます。是非とも続編が読みたいと思わされる話でした。 【…

ウィンター・ホワイト~広島護国神社前殺人事件~ 弁護士穂積晃シリーズ

先日読んだ「オータム・ブラック」と同じく、現役弁護士によるサスペンス小説です。弁護士の日常や裁判審理の裏側など、細かい部分にリアリティーがあって面白いですね。 【作者】 乙野二郎 【あらすじ・概要】 弁護士 穂積晃の妻 が逮捕された。 友人が殺さ…

屋上の名探偵

著者デビュー作の「名探偵の証明」で、主人公の屋敷に憧れつつ彼に引導を渡した 蜜柑花子 の高校生時代を描く作品です。名探偵蜜柑が痴情のもつれを解決! 【作者】 市川哲也 【あらすじ・概要】 4つの連作短編集。超シスコンの高校2年生 中葉悠介を語り手に…

世界史とつなげて学べ 超日本史 日本人を覚醒させる教科書が教えない歴史

周辺国との関係から日本の歴史を語った本です。日本の教育では「日本史」と「世界史」が分断されていて、一貫した視点が持てないことに著者は懸念しているようです。 【作者】 茂木誠 【あらすじ・概要】 縄文・弥生時代から江戸時代くらいまでを対象とし、…

NHK「100分de名著」ブックス 般若心経

いくつか仏教に関する本を読んで更に興味が深まってきました。日本では般若心経はとくに有名ですが、ブッダの時代の原始仏教とは大きく異なる密教系の思想がベースになっているということを初めて理解しました。 体系的に説明されていてわかりやすいです。 …

名探偵の証明 《名探偵の証明》シリーズ

1980年代に活躍したかつての名探偵が、2010年代の名探偵と共に事件を解決する話です。「名探偵」という伝説上の職業が実在したら、こういう悲哀を背負うのだろうか、というハードボイルド寄りのストーリーでした。 【作者】 市川哲也 【あらすじ・概要】 198…

闇の島のヴァンパイア

壮大な設定の序章部分という感じでした。バンパイアが出てきますがホラー要素はなく、少女漫画的なノリの恋愛小説でした。 【作者】 Bella Forrest 【あらすじ・概要】 17歳の少女ソフィアは、思いを寄せていたベンが元カノとよりを戻し自分の誕生日を忘れて…

ラプラスの魔女

ベテランのベストセラー作家、東野圭吾氏の作品だけあって安定して面白いです。 新しい能力を持つ女性ヒロイン円華にも魅力があり、シリーズ化を予感させます。 【作者】 東野圭吾 【あらすじ・概要】 映像クリエイターの水城が、温泉近くの山道で硫化水素中…

池上彰と考える、仏教って何ですか?

池上彰氏による仏教の歴史と教義の概説が前半で、後半はダライ・ラマ法王との対談記録です。池上さんの説明はいつもとても分かりやすい。 【作者】 池上彰 【あらすじ・概要】 仏教の歴史 紀元前500年ごろにインド小国の王子として生まれた ゴータマ・シッダ…

六花抄

この作者さんの「静かな月夜」シリーズの不可思議な世界観が好きでした。この作品も、夢の中にいるみたいに現実から遊離した不思議な感覚に浸ることができました。面白いです。 【作者】 赤井五郎 【あらすじ・概要】 主人公のニコウはガコウと共に久賀爺の…

これからの政治をゼロから考えよう おだやかに民主主義を取り戻すための5つの論点

行き詰っている感のある「民主主義」に未来はあるのか、幅広い視点からてみ提言している本です。短いですが内容は凝縮されています。 【作者】 佐々木俊尚 【あらすじ・概要】 以下の5つの論点から民主主義について語る。 論点1:権力は強大なのか 21世紀に…

神様のカルテ0

神様のカルテ1~3の登場人物たちのプロローグのような作品です。真摯に生きる主人公たちの生き方に心打たれ、水墨画のように静謐に描かれた信州の風景に圧倒されます。素晴らしい作品です。 【作者】 夏川草介 【あらすじ・概要】 神様のカルテの前日譚と…

日本サイバー軍創設提案: すでに日本はサイバー戦争に巻き込まれた

現代の戦争は物理的な武器での戦い以前に、サイバーで勝敗が決しているという話です。苫米地氏というのは認知心理学から宗教・ハッキングの技術まで著作の範囲が広いですね。 【作者】 苫米地英人 【あらすじ・概要】 サイバー世界での戦争が実際に起こって…

本来無一物: 恵能宗入門書

著者が中国赴任時代に禅宗に触れ、六祖恵能の教えを研究していった流れが掛かれています。禅宗の教義について語るというよりも、著者自身の備忘録という感じでした。 【作者】Aは 若島宏造 【あらすじ・概要】 中国禅宗の6代目の祖である恵能禅師の教えを紐…

正しいツボの見つけ方・押し方

ツボの探し方を丁寧に図解してくれている本です。ツボの位置は当たると「痛気持ち良さ」で分かるのだけれど、言葉や大雑把な図解だけでは見つけにくいので、ここまで懇切丁寧な図解は役に立ちました。 【作者】 福辻鋭記 【あらすじ・概要】 骨を基準とした…

プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

現役の弁護士が「交渉のための心理術」を説いた本です。 短めの本ですが、論理だっていて理解しやすく実用的な内容が詰まっていて、かなりの良書だと思います。 【作者】 石井琢磨 【あらすじ・概要】 交渉を有利に運ぶ秘策は「連帯関係に持ち込むこと」。 …

サマータイムリバース

実に爽快な本格推理小説です! 冒頭は「そして誰もいなくなった」的な導入で、オカルト要素が入ってきて様子が変わるのですが、その後の流れは探偵役が論理を積み上げて推理していって、やっぱり「本格物」でした。 読み終わってからタイトルのダブルミーニ…

オータム・ブラック~法律事務所殺人事件~ 弁護士穂積晃シリーズ

弁護士の経験を持つ著者によるミステリ小説です。弁護士の実務や裁判の裏側など、圧倒的なリアリティーがあって面白く読めました。 【作者】 乙野二郎 【あらすじ・概要】 主人公の弁護士の穂積晃は、修習生時代の恩師である冬川の弁護を引き受けることとな…

瑕疵借り

松岡氏は「元自衛官の臨床心理士」、「古物鑑定士」、「旅行添乗員」、「探偵を調査する探偵」、「手品師」などなど、幅広い職業の主人公が探偵役となる小説を生み出してきましたが、「瑕疵借り人」というニッチな職業で新作をぶち込んできました。 これだけ…

すべては「裸になる」から始まって

元AV女優の森下くるみ氏による自伝的なエッセイです。 AV女優としての仕事内容がつまびらかに書かれていて興味深いです。また父親との確執や、それを乗り越えていく姿は私小説としてもとても面白かったです。 【作者】 森下くるみ 【あらすじ・概要】 幼少の…

スパイが教える思考術

CIAの諜報員だった経験を持つ著者が、諜報機関やスパイがどのような意思決定プロセスを持っているのかを解説しています。具体的な事例に重ねて内面の思考を開設しているのは、緊迫感があって中々面白いです。 【作者】 ジョン・ブラドッグ 【あらすじ・概要…

ダントツになりたいなら、「たったひとつの確実な技術」を教えよう

ノルウェーで空挺部隊の経験を積んだ後、スポーツ選手やビジネスマンに対するメンタルトレーニングを行なっている著者の本です。「目標」に「想い」を乗せるというのは良くある考え方ですが、実践方法としてスポーツの視点をメインに語っています。 【作者】…

八月の翼

赤井五郎さんの作品では無国籍な感じ街が舞台となることが多いのですが、この作品では古いアメリカの田舎町をイメージしているようで、いつもとは違う感じでした。 少年少女の日常物語的な始まりから、ホラーへ、そこからSFへと展開していく流れに引き込まれ…

時をかける少女

「時をかける少女」のシリーズで見たことがあるのは、細田守のアニメ版だけ、原作小説は初めて読んだのですが、かなり短い短編だったことに驚きました。コアとなるアイデアが力強いものであれば、ストーリーは時を超え生き残っていくのですね。 【作者】 筒…

かいじゅうタイムズ

小説家 乙一さんが新聞に寄稿したエッセイ集。中田永一さんが同一人物だと知り少し驚きました。乙一としてはホラー色の強い作品が多いですが、中田永一としては暖かい作風で、幅の広さを感じました。 【作者】 乙一 【あらすじ・概要】 乙一氏が西日本新聞に…

不連続殺人事件

1947年と終戦直後のだいぶ古いミステリなのですが、登場人物やストーリーに古さを感じません。物理的なトリックを弄する話よりも、犯人と探偵の心理的な争いを描く作品の方が風化しにくいのかもしれません。 【作者】 坂口安吾 【あらすじ・概要】 資産家で…

潜在能力を最高レベルに引き出す「変性意識入門・催眠編」

苫米地氏の書籍は理解しやすく、興味深い内容が多いのです。ただ「催眠術」となると、どうしても「イロモノ感」が出てしまいますね。。 【作者】 苫米地英人 【あらすじ・概要】 人間の意識には「覚醒状態」と「変性意識状態」があり、潜在能力を発揮するに…

ドッペルゲンガーを殺せ: ショートショート・短編集

切れのあるショートショートは 大好きです。短いと説明不足で分かりにくくなることもありますが、無駄が削がれて鮮烈な印象を残すこともあり、そういう作品に出会えると嬉しくなります。 【作者】 小河原正弘 【あらすじ・概要】 20編のショートショートと、…

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