八月の翼
赤井五郎さんの作品では無国籍な感じ街が舞台となることが多いのですが、この作品では古いアメリカの田舎町をイメージしているようで、いつもとは違う感じでした。
少年少女の日常物語的な始まりから、ホラーへ、そこからSFへと展開していく流れに引き込まれました。
【作者】
赤井五郎
【あらすじ・概要】
本が好きで、小説を書いている少年 スラッガーは同じクラスの少女アメリアに淡い想いを寄せていた。
夏休みのある日、意地悪な少年リースタックにいじめられていたアメリアが行方不明になる。スラッガーは夜の町を探し回り、幽霊が出るという噂のある時計塔の下に飛び降りたアメリアを見つけた。スラッガーの発見が早かったこともあり、アメリアは一命をとりとめた。
アメリアがなぜ飛び降りたのか知りたいと思ったスラッガーは、リースタックと共に時計塔に向かう。
【感想・考察】
ホラーっぽい展開から畳み掛けるようにSFっぽい流れになり、想定を外れて物語が進んでいく。そして「夏休み明け」に伏線が綺麗に回収され、驚くような結末となる。
「青白く光る禿げ頭の老人」が誰なのかは分からなかったが。。
【オススメ度】
★★★★☆