ダントツになりたいなら、「たったひとつの確実な技術」を教えよう
ノルウェーで空挺部隊の経験を積んだ後、スポーツ選手やビジネスマンに対するメンタルトレーニングを行なっている著者の本です。「目標」に「想い」を乗せるというのは良くある考え方ですが、実践方法としてスポーツの視点をメインに語っています。
【作者】
エリック・ベルトランド・ラーセン
【あらすじ・概要】
ダントツの成果を上げるために必要なのは、「日常の小さな正しい判断」の積み重ねだとする。 そのためには、個々の決定をする時に「楽な方に流れようとする自分」から「目標に向けて動く自分」に変える必要がある。 感情とリンクした高い目標を定め、そこに向かって一つずつ達成していく度に味わえる「あの快感」をモチベーションとする。
・価値観を明確にすること
自分が何を大切に思っているのかを明確にする。「安定が何より大事」と考えている人が、リスクの大きい形での起業を目的としてもうまくいかない。
・目標を持つこと
自分の価値観に合う目標を定める。中途半端ではなく高いビジョンをぶち上げるべき。
・目標と感情をリンクさせること
目標を達成していくことが「嬉しい」、「楽しい」と感じられることが大事。
・人生を俯瞰する視点を持つこと
人生全体を俯瞰して今すべきことを考えていく。例えば30代半ばで会社で大成しようと考えた人にとって、会社での時間は20年半くらいしかない。家族との時間に最大の価値を置く人は、子供と一緒に過ごせる時間がどれだけあるか考えてみるべき。
・絶対的な投下時間が重要であること
どんな分野でも1万時間を投下すれば、世界レベルの能力を得られるという「1万時間の法則」をあげ「あらゆる才能は作られたもの」だとする。
・言葉の重要性
普段使う単語、自分自身への語りかけ、自分へのパワーステートメントが自分を作るという。パワーステートメントは自分の短所ではなく強みを言い切る言葉。
・イメージトレーニングの重要性
特にスポーツの分野でイメージトレーニングの重要性は認識されているが、それ以外の分野でも本番をイメージするトレーニングには確実に効果がある。
・モードに入ることの重要性
自分のベストの状態に入れるような儀式を決めておくことが有効だとする。
【感想・考察】
どうすれば良いかは分かっていても、それを実行するための「メンタルの強さ」がなければ成果に繋がらない、というのは良く分かる。自分の感情が心地よく感じることと成果につながる行動を結びつけることが必要なのだろう。
どちらかというとスポーツ分野で活用されるような理論なのだろうが、ビジネスなどの分野でも使える部分はあるだろう。
【オススメ度】
★★☆☆☆