毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『コーチングのプロが教える 「また話したい」と思ってもらえる会話術』 滝井いづみ

著者のコーチングでの経験を活かして、「いい人会話」の実践を提唱しています。 コミュニケーションには色々な目的がありますが、本書はまず日常会話のレベルで相手と良い関係を築き、この人と話をしたいと感じてもらう方法を語っています。 タイトル コーチ…

『跡継ぎの条件』 恩田陸

恩田陸さんのごく短い作品です。 ちょっとしたホラーっぽいのですが、怖いというより不思議な雰囲気のある話でした。 タイトル 跡継ぎの条件 作者 恩田陸 あらすじ・概要 高校時代の友人たち老舗居酒屋に集まる。早い時間だったが人気店でほぼ満席だった。現…

『犯人IAのインテリジェンス・アンプリファー―探偵AI 2―』 早坂吝

「探偵AIのリアル・ディープラーニング」 の続編です。 探偵AIである相以と、そのシミュレーション相手として作られた犯人AIの以相が再び対決します。今回は相似と様々なAIが登場し「個性」が描かれています。 タイトル 犯人IAのインテリジェンス・アン…

『さらば愛しき魔法使い』 東川 篤哉

「魔法使いは完全犯罪の夢を見るか」「魔法使いと刑事たちの夏」に続く、魔法少女シリーズ第3弾です。 魔法少女マリィ、M気の強い総介、美熟女警部椿木たち、個性の強いキャラたちの掛け合いの面白さ、魔法という反則技を使っても倒叙ミステリとしてきっちり…

『マチネの終わりに』 平野啓一郎

主人公の蒔野は「変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど実際は、未来委は常に過去を変えている」と言います。 洋子の子供時代の話から、主題提示し、様々に展開して可能性を見せた後に、最後に改めて主題を提示する「フーガ形式」になぞらえて出…

『プラグマティズム入門』 伊藤邦武

哲学としてのプラグマティズムについて、その源流から現代の流れまでを解説する入門書です。 人によって重点が違いますが、大筋としては「西洋哲学史では『不変で確実な真実』追い求めてきたけれど、どうやら怪しい。現実に即して役に立つものが真実でいいん…

『そして誰もいなくなった』 アガサ・クリスティー

ずいぶん昔に読んだけれどだいぶ忘れてしまったので再読しました。今読んでも驚きを感じるミステリの傑作ですね。 絶海の孤島、童謡への見立て殺人、連続殺人で容疑者が減っていく緊迫感など、その後のミステリにつながる仕掛けを作りながら、読者を驚かせる…

『オトナの短篇シリーズ02 「怪」』 オトナの短篇編集部

明治から昭和中期くらいまでに活躍した著名な作家たちによる「怪奇譚」を集めた短編集です。 タイトル オトナの短篇シリーズ02 「怪」 作者 オトナの短篇編集部 あらすじ・概要 著名な作者による怪奇譚。 1ページにも満たない超短編から、中編まで全9話を収…

『探偵AIのリアル・ディープラーニング』 早坂吝

早坂吝さんは「○○○○○○○○殺人事件」などでも設定がぶっ飛んでいたり、オチが落ちすぎていたりとイロモノっぽい雰囲気はありますが、徹底的に理詰めで考えられた展開はやっぱり「本格推理」なのだと思います。 「どんなに非現実的に見えても、理論上排除されな…

『池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」』 池上彰

近年改めて注目されているマルクス「資本諭」ですが、分かりにくいレトリックが多く難解な書物とされています。 池上彰さんらしく、とても分かりやすく噛み砕いて説明してくれています。 「人間の労働があらゆる富の源泉であり、資本家は、労働力を買い入れ…

『追憶の夜想曲(ノクターン)』 中山七里

強烈な過去を持つ弁護士、御子柴礼司が主人公です。 最初は設定についていけなかったのですが、シリーズ2作目だったんですね。今度は1作目の「贖罪の協奏曲」を読んでみようと思います。 法廷サスペンスとして緊迫感ある展開の中、御子柴弁護士の業が垣間見…

『今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る』  馬屋原 吉博

日本の政治体制についての基礎の基礎を学ぶ本。中学入試レベルです。 良く整理されているし、とても中立的な内容なのですっと入ってきます。 タイトル 今さら聞けない!政治のキホンが2時間で全部頭に入る 作者 馬屋原 吉博 あらすじ・概要 中学受験レベル…

『魔法使いと刑事たちの夏』 東川篤哉

「魔法使いは完全犯罪の夢を見るか」の続編にあたる魔法少女ミステリです。 魔法で犯人に自白させるというのは反則技だけど、そこから立証可能な証拠固めをする段ではちゃんと伏線の貼られたミステリになっています。さすがですね。 タイトル 魔法使いと刑事…

『宇宙は何でできているのか 素粒子物理学で解く宇宙の謎』 村山斉

宇宙の原初を探る手掛かりは極小の素粒子の世界にあり、素粒子を分析していくと宇宙の広がりに繋がっていきます。広大な宇宙と極小の素粒子の世界は、自らの尻尾を飲み込む「ウロボロスの蛇」の様な関係だとして、素粒子物理学から宇宙の姿を探ろうとします…

『HELLO WORLD』 野崎まど

野崎まどさんのSF小説です。 同じ作者の作品の「アムリタ」や 「Know」と同じように、完璧に演算可能な世界で、「人の心」はどう振る舞うのかを描き出しています。 一風変わったSF恋愛ストーリーです。 タイトル HELLO WORLD 作者 野崎まど あらすじ・概要 2…

『アナキズム入門』 森元斎

18世紀末のフランス革命前後から20世紀半ばまで、アナキズムを牽引した人物の紹介し、その思想を伝えていきます。 「権力者はろくなことしねぇ」というのはその通りと思うけれど「権力がなければ、自然にうまくいく」というのは楽観的過ぎると感じます。 情…

『閻魔堂沙羅の推理奇譚 金曜日の神隠し』 木元哉多

「閻魔堂沙羅の推理奇譚」シリーズ7作目は長編です。 パズル的な推理ゲームがメインの本シリーズには 短編の方が合うと思っていましたが、 長編になって登場人物たちの内面的葛藤が より濃密に描かれていて、中々読み応えがありました。 タイトル 閻魔堂沙羅…

サイレントサード

「オカルトトリック」など、独特の雰囲気を持つミステリを書いてきた八槻翔さんの、ホラー寄りのミステリです。 人の心の弱さを熟知し、そこにつけ込むことを生業とする詐欺師でも、自分自身の心の弱さに翻弄されてしまう。その姿が切ない話です。 タイトル …

『人生を面白くする 本物の教養』 出口治明

ライフネット生命の出口氏による「教養」についての本です。 ビジネス最前線に立つ経営者の言葉だけあって地に足がついていて、かつ分かりやすく伝わってきます。 出口氏自身の経験が語られていますが、同じように「シェイクスピアを読みなさい」、「美術館…

『朧月』 八槻翔

八槻翔さんの短編集です。 「オカルトトリック」シリーズが好きなので、続編となる短編が入っているのは嬉しいです! 他にもサイコホラー的な作品や、抑えた感じの恋愛小説など、色々とバリエーションを楽しむことができました。 タイトル 朧月 作者 八槻翔 …

『本当の勇気は「弱さ」を認めること』 ブレネー・ブラウン

「傷つきやすさ」を持っていることは弱さではない、上手に自分を晒し、自己肯定感をもって生きるのが大事だと説く本です。 タイトル 本当の勇気は「弱さ」を認めること 作者 ブレネー・ブラウン あらすじ・概要 何が傷つく不安をかきたてるのか。 私たちはど…

『魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?』 東川篤哉

倒叙形式のミステリです。 探偵側も「魔法の力」で誰が犯人か早い段階で分かるのですが、魔法には「証拠能力」がありません。 「犯人が分かったところからスタートして論理的に追い詰めていく」というのは中々斬新なスタイルでした。 タイトル 魔法使いは完…

『イラストで読むAI入門』 森川幸人

今では「マイコン搭載炊飯器」など敢えて言わないように「AI」もブームが過ぎれば当たり前のものになるのだろう。 本書ではAIの歴史や、現時点での強みと弱み、将来の展望などをイラストも交えて分かりやすく解説している。 タイトル イラストで読むAI入門…

『王とサーカス』 米澤穂信

「さよなら妖精」の続編ですが、当時高校生だった大刀洗万智が10年ほど後にフリージャーナリストとして活動する話で、前作からは雰囲気が変わっています。 2001年に実際に起こったネパールでの王族殺害事件をベースにしたノンフィクションのようでもあり、報…

『きみと、もう一度 』 櫻いいよ

設定は王道のタイムスリップ・ラブストーリーですが、展開は王道じゃなくちょっと意外でした。 「過去を変えても結果は大して変わらないよ」「だから今を真剣に生きましょう」というメッセージが感じられます。 タイトル きみと、もう一度 作者 櫻いいよ あ…

『閻魔堂沙羅の推理奇譚 落ちる天使の謎』 木元哉多

「閻魔堂沙羅の推理奇譚」シリーズ5作目です。 第3話は「正統派推理としては反則では!?」と思ったけれど よく読むとちゃんと本文内に伏線がありました。 定型的な様式美の中でこそ光る変化球にやられました。 タイトル 閻魔堂沙羅の推理奇譚 落ちる天使の…

『習慣が10割』 吉井 雅之

人生を作るのは「習慣」であると説き、良い習慣を作る方法を解説していきます。 一言でいうと「理想を強く思い描くことが重要」という主旨でした。 タイトル 習慣が10割 作者 吉井 雅之 あらすじ・概要 習慣が全てを決めていた 今の自分は「過去の習慣」でで…

『ミミズクとオリーブ』 芦原すなお

小説家の奥さんが安楽椅子探偵として活躍します。 が、あんまりミステリという感じではありません。 ちょっと懐かしい日本の風景の中でお互いへの思いやりに溢れる夫婦の姿が優しい。 穏やかな雰囲気を楽しむ小説ですね。 タイトル ミミズクとオリーブ 作者 …

『遠まわりする雛』 米澤穂信

「古典部シリーズ」第4弾は短編集。 高校1年の入学直後から2年になる前までの、シリーズの前3作の間を保管するような話です。 1年を通して、えると奉太郎の関係が少しずつ変わり始めているのがいいですね。 タイトル 『遠まわりする雛』 「古典部」シリーズ …

大麻ビジネス最前線: Green Rush in 21st century

世界的な大麻解禁を受け生まれつつあるビジネスチャンスを かつての「ゴールドラッシュ」になぞらえ 「グリーンラッシュ」とよんでいます。 大麻のリスクとメリットを 冷静な目で見ることが大事だと感じました。 【タイトル】 大麻ビジネス最前線: Green Rus…

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