毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

仕事・人生で活かせる英語の名言135 世界の賢人たちから学ぶ知恵

  著者が選んだ135個の名言集です。名言は英語で引用されているので

、英語の勉強にもなりますね。

 

 

【作者】

  東郷星人

 

 

【あらすじ・概要】

 

 ビジネスや人生についての135の名言を英語で表現している。

印象に残ったものをあげていく。

 

Indecision is often worse than wrong action/

ヘンリー・フォード  初動者優位の原則

 

You cannot control winds, but you can adjust the sails.

ことわざ  流れに乗ることの大事さ

 

Eighty percent of sucess is showing up.

ウディ・アレン  顔見せの重要性

 

Big shots are only little shots who keep shooting.

クリストファー・モーレイ  弾を撃ち続けること

 

Organizations don’t make decisions - people do.

トニー・ジーリー  国・会社という人間はいない

 

When dealing with people, let us remember we are not dealing with creatures of logic. We are dealing with creatures of emotion, creatures bustling with prejudices and motivated by pride and vanity.

デール・カーネギー  相手は感情を持つ人間

 

Take risks: if you win, you will be happy ; if you lose, you will be wise.

ことわざ  リスクを恐れない

 

Fortune brings in some boats that are not steered.

ウィリアム・シェイクスピア  幸運は意外なところから

 

The more you seek security, the less of it you have. But the more you seek oppotunity, the more likely it is that you will achievbe the security that you desire.

ブライアン・トレーシー  チャンスを追うから安心できる

 

You are born with wings. Why prefer to crawl through life?

ルミ  人生は出会い、飛び立とう・

 

If you don’t know where you are going, every road will get you nowhere.

ヘンリー・キッシンジャー  目的意識を持つこと

 

The game isn’t over till it’s over.

ヨギ・ベラ  諦めたら試合終了

 

Continuous effort — not strength or intelligence — is the key to unlock our potential.

ウィンストン・チャーチル  才能より努力

 

A problem clearly stated is a problem half solved.

ドロセア・ブランド  問題自体を把握することが大事

 

An expert is a man who has made all the mistakes which can be made in a narrow field.

ニールス・ボーア  失敗は経験

 

If you shut your door to all errors truth will be shut out.

ラビーン・ドラナート・タゴール  間違いの排除は可能性有の排除

 

I am not an Athenian or a Greek, but a sitizen of the world.

ソクラテス   ソクラテスは先進的だ

 

You only live once, and the way I live, once is enough.

フランク・シナトラ  我が生涯に一片の悔いなし

 

A phrase began to beat in my ears with a sort of heady excitement: “There are only the pursued, the persuing, the busy and the tired.”

スコット・フィッツジェラルド  どちら側の人間になるか

 

There are only tow ways to live your life. One is as though nothing is a miracle. The other is as though everything is a miracle.

アルバート・アインシュタイン  神が設計した世界の美しさ

 

I keep my ideals,because in spite of everything, I still believe that people are really good at heart.

アンネ・フランク  人を信じる強さ

 

Although the world is full of suffering, it is also full of the overcoming of it.

ヘレン・ケラー  困難に打ち勝つ強さ

 

Cotrol your own destiny or someone eles will.

ジャック・ウェルチ  その舟を漕いでゆけ、お前の手で漕いでゆけ

 

 

【感想・考察】

   力強くて分かりやすい名言が多く挙げられている。英語でスピーチするときなど、さりげなく使えるとちょっと格好いいかも。

 

 

【オススメ度】

   ★★★☆☆

 

 

ドーナツと彼女の欠片

  大切な人を思い出す、日々を大切にしたくなるような素敵なお話でした。

 

【作者】

  奥田徹  

 

 

【あらすじ・概要】

  3つの短編小説集。

 

・十四歳じゃない(十三歳の少年と、十五歳の少女の物語)

 

  自堕落な父親と暮らす十三歳の少年は自由を求めて家出を計画する。

ところが少年が家出を決行する直前に父親が家に帰らなくなる。

  家から出ることではなく「父親から離れる」ことが目的だった少年は家出をする理由がなくなってしまう。

 

  十四歳の少女は公園で空き缶を「最高の踏み方」で潰す。

少女は母親の再婚相手である義父を憎んでいた。実の父に義父への不満を言うごとに「殺してしまいたい」気持ちが募る。いつしか包丁を持ち歩き殺す機会を伺うようになる。

 

  少女が空き缶を踏み潰していた公園で二人は出会い、少年と少女の人生が重なっていく。

 

 

・彼女の噂

 

  十年以上あっていない高校時代の同級生が死んだ。

高校卒業前の冬のある日、「僕」は彼女が実の父親から暴力を受けている現場に出くわし、彼女の話を聞く。彼女は真剣な顔で、傘の上で空き缶を回す。

 

 

・ドーナツと彼女の欠片

 

  突然現れたズングリ体型の男は「しばらく何もしないでくれ」と「僕」に言う。前日から妻が家に戻らないが、彼女は無事で必ず戻るという。僕は妻からの連絡を待つことにする。

 

 

  調査会社で働く僕は、ドーナツの大口顧客である大場が急に買わなくなった理由の調査を依頼されていた。

  彼はドーナツを独り占めした後、妻のいないこの世界にたどり着き、ドーナツを釣り竿に吊るし、元の世界への入り口を探していた。

 

  若者に暴行を受けていた大場を助けた後、僕は世界の「ズレ」に気付き始める。

 

 

【感想・考察】

  最初の二編は思春期の少年少女を描く作品だ。

  あの時期の自意識過剰な過敏さとか、自分で自分の世界をコントロールできないことへの苛立ちが、生々しく描かれている。空き缶を踏み潰したくなるような、あの頃の刺々しい気持ちを思い出した。

 

  最期の話はとても切ない。

  「妻がいた世界」と「娘がいた世界」がほんの一瞬だけ交差する。

昨日と繋がる今日があるのは確かなこととは言えない。誰かといる時かnは「一期一会」と大切にしていきたい。

 

 

【オススメ度】

   ★★★★☆

 

WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~

  作家と読者のコミュニティ「コルク」を運営する 佐渡島庸平氏による、「ネット時代のコミュニティの作り方と運営」について述べる本です。

   「宇宙兄弟」から引用した「We are lonely, but not alone.」という言葉には強く共感します。人は結局は孤独で、どんなに探しても「自分と同じ誰か」はいない。それでも日々の生活では支えてくれる沢山の人がいる。

 

 

【作者】

  佐渡島庸平

 

 

【あらすじ・概要】

 本質的に Lonely な人間が、どのように Not Alone になれるか、コミュニティについて探った本。

 面白い部分、気になった部分を以下に挙げる。

 

・安心と自由はトレードオフか

  安心感はあるが自由のない村社会から、徐々にコミュニティを失いつつある。地理的・物理的な制約下で生まれたコミュニティに後から参加するのではなく、「好き」をベースにしたコミュニティを作り出すことに可能性があるのではないか。

 

・インターネットによる滑らかな社会

  ネット普及以前は社会の仕組みに自分を合わせていた。技術の進歩により、欲望をなめらかに実現できるようになってきている。

 

・マジョリティの孤独

   ネットの発達はLGBTなどマイノリティのコミュニティを発達させたが、「自分たちが何を欲し、どう生きたいのか」を意識せず、社会規範を不自由と思わず従ってきたマジョリティは、所属するコミュニティを失いつつある。

 

・楽天とAmazonの違い

   サービスの設計には「時間節約」と「時間消費」がある。クリック回数を極限まで減らそうとするAmazonは時間節約志向で、分かりにくいが探す楽しみのある楽天は時間消費志向。

 

・熱狂と安心

   本気の人間が死ぬ気で熱狂していて始めて成功できる。

一方で、人それぞれに求めるものは違い、強要されると安心感を失ってしまう。安全・安心を確保することはコミュニティ創設の第一歩となる。

 

・自分の物語を何度も語れ

  自分について語ることは自分の居場所を自分で知る行為。その行為をおろそかにすると、他人の目的地を自分の目的地にしてしまう。

 

 

【感想・考察】

 

  安野モヨコさんの「変態とは目を閉じて花瓶の形を両手で確かめるように自分の欲望の輪郭をなぞりその正確な形を突き止めた人たちのことである」というのは面白い言葉だ。

 

  土着的なコミュニティが失われつつある現代では、自分の欲望を正しく把握し、「好き」をベースにコミュニティを作る。

 

  渦を巻き起こす人と渦に巻かれる人がいるのではなく、参加者一人一人が自分のテンションに合わせて、自ら動いていくようなコミュニティを志向しているのは、他者が編集者という立場でクリエイターの自発的な動きを牽引してきたからなのだと思う

 

   自分のやりたいことを把握することが、自由につながるのだろう。

 

 

【オススメ度】

   ★★★☆☆ 

 

行方

 老齢の女性たちが、友人女性の生き方について語る話です。

とても淡々した語り口ですが、自分の人生を生きようとする女性の、熱い闘いが描かれています。

 

【作者】

 高倉たえ

 

【あらすじ・概要】

70歳を過ぎた女性が大学時代の友人から、一年前に亡くなったもう一人の友人さゑについての話を聴く。

さゑは地主に嫁ぎ、自分の美意識を抑えながら生きていた。晩年に知り合った彫刻家と意気投合し、さゑと彫刻家は二人で、ピンクの卵型という前衛的な自分たちの墓を作った。

 さゑが亡くなった後、墓のことを知った夫は激怒し、墓地を真っ新に破壊してしまった。

 

【感想・考察】

 年齢を重ね人生を振り返った時、自分自身を取り戻したいと思うのだろうか。静かな筆致の中に、熱量を感じる文章だった。

   テーマは十分に伝わってきたが、情景描写などがしつこくて、短い本なのに読むのには疲れてしまった。

 

 

【オススメ度】

   ★☆

 

幸せサプリ

   妻を失った男が幼い娘を守りながら生きていく、という感じで始まる話です。

プロットの仕掛けも面白いのですが、妻と娘を守ろうと戦うひたむきな男のストーリーとして、切ない余韻を残します。

最近はこの作者の作品が好きです。

 

 

【作者】

  高山環

 

 

【あらすじ・概要】

  「僕」はある日突然に妻の千尋を亡くし、4歳の娘 藍と二人で生きていく。

 

  「日本人を幸せにするサプリ」を売る社長を慕い、ブラック環境でも成果を上げてきた僕だが、その欺瞞に気付き告発しようとする。結局は居場所を失い退社する。

 

  千尋が亡くなり保育園に馴染めなくなった藍を連れ、仕事を探す「僕」は探偵社からの誘いを受ける。藍を連れて、迷い猫探しや、庭の穴掘り、落し物探しなどをする中で、後頭部の傷が疼きだす。

 

  ある日、僕は死んだはずの千尋が喫茶店に入っていくのを見るが、藍には千尋を見ることができないようだ。誰かが自分達を追いかけていると感じた僕は、過去から逃げずに対決することを選ぶ。

 

 

【感想・考察】

  家族を深く愛する主人公の、真摯な態度と弱さ。

彼の真剣さに気付き、弱さを救おうとした千尋の、表層に囚われない自立した精神。

二人のラブストーリーとして読むと、悲しくも美しい。

  幼い娘とぬいぐるみ達の国を共有する男の、父と娘の童話としても読める。

  探偵達のしかけた謎を解くミステリとして読んでも、きっちり驚かせてくれる。

 

  叙述トリック的な部分は途中で分かってくるし、最後はちょっと後味が悪いけれど、やっぱりとても面白い。

 

 

【オススメ度】

   ★★★★☆

 

 

ランチェスター思考

   マーケティング理論を学んだり、コンサルタントの話を聞いたりすると、納得はしつつもどこか表層を上滑るような印象を受けます。でも本書は「地に足がついた」感じを受けました。

 

 

【作者】

  福田秀人

 

 

【あらすじ・概要】

   第一次世界大戦での戦闘を分析したランチェスターの法則を、マーケットに適用し、負けずに生き残る持続可能な戦略を編み出した。

 

・ランチェスター法則

  ① 一次法則(一騎打ちの法則)

     1対1の一騎打ちの場合、戦闘力は兵力に比例する。

  ② 二次法則(集団戦闘の法則)

     相互に無差別に攻撃する戦闘の場合、戦闘力は兵力の二乗に比例する。

 

・ランチェスターの戦略

   ① 弱者の戦略

       強者との正面戦闘を避け、局地戦・接近戦を挑む。

   ② 強者の法則

       弱者との接近戦を避け、間接的・遠隔的な確率戦を挑む。

 

・市場占拠率の目標数値モデル

   ① 上限目標 74% : 絶対的な独走。

   ② 安定目標 42% : 安定的な強者の位置。

   ③ 下限目標 26% : 弱者と強者の境目。

   ④ 上位目標 19% : 弱者の中の相対的強者。

   ⑤ 影響目標 11% : 存在がマーケットに影響を与える。

   ⑥ 存在目標   7% : 存在が競合に認識される。

   ⑦ 拠点目標   3% : 存在は無視されるが、なんとか生存できる。

 

・占拠率の有効射程距離モデル

   ① 弱者の戦略でも、マーケットシェアが3倍以上の相手には勝てない。

   ② 強者の戦略では、マーケットシェアが1.7倍以上の相手には勝てない。

 

以上の法則、モデルから導き出した具体的な戦い方として、

 

・自分のマーケットでの位置を冷静に分析する。

・有効射程距離モデルを意識し、無謀な戦いはしない。

・一気に伸ばすのではなく、現状より一つ上の市場シェアを目指す。

・地域や商品などで市場を細分化し、勝てるポイントに集中する。

・一定期間特定市場に集中し、そこでのシェアを拡大する。

・計画通りに戦うのではなく、状況の変化に応じ柔軟に行動する。

・PDCAではなく OODA( Observe − Orient − Decide − Act)。

    状況を観察し、変化を予想し、予想に基づいて立案し、実行する。

 

 

【感想・考察】

  様々な角度から解説されているが、ポイントはシンプル。

  「強者に勝つには敵を分断、自己戦力を集中し、各個撃破で陣地を広げていく」ということだろう。

   幅広く応用できる理論だと思う。

 

 

【オススメ度】

   ★★★☆☆

 

強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く

 「シュレディンガーの猫が青酸ガスで死んでしまうのはかわいそう。青酸ガスの代わりにミルクにして、お腹が空いている猫と空腹の猫が重なり合って存在していることにしましょう」と言う著者がカワイイです。

 

  この著者は前著の「重力とは何か」が、とても分かりやすかったので本書も期待して読んでみました。ですが、やっぱり素粒子論はハードルが高く、負けてしまった気分です。そのうち、再読再戦しよう。

 

 

【作者】

 大栗博司

 

 

【あらすじ・概要】

 

・自然界にある4つの力

  重力

  電磁気力

  弱い力

  強い力

 

・粒子の相関

 原子                → 原子核+電子(電磁気力の光子が力を伝える)

原子核             → 陽子・中性子(核力の中間子が力を伝える)

陽子・中性子  → クォーク(強い力のグルーオンが閉じ込める)

粒子には力を伝える「ボゾン」と、物質の構成要素となる「フェルミオン」がある。

 

 

・質量はどこから生まれるか

   E=mc²の公式に示されるように、質量とエネルギーは相互転換できる。原子の質量は原子核と電子の質量の和だが、陽子・中性子の質量はクォークの質量の和とはならない。99%はクォークを陽子・中性子の中に閉じ込める「強い力」のエネルギーによるもの。

 

・力とは何か

  力は運動の状態を変えるだけではなく、粒子の種類も変える。例えば「弱い力」は中性子+ニュートリノを陽子+電子に変える。厳密には陽子・中性子を構成するクォークの性質を変える。

  中性子は(ダウンクォーク×1 + アップクォーク×2)だが、弱い力がダウンクォークの一つをアップクォークに変えることで、陽子(ダウンクォーク×2 + アップクォーク×1)に変わる。

 

・対称性の破れ

  「弱い力」は時計回りにスピンする粒子にだけ働く。質量を持たない粒子であれば光速で動くので、観測者が追い越すことはできず、観測方向が変わらないので回転は常に一定方向であり得る。

   例えば超電導の状態で電子の数は保存しない。もっとも低エネルギーの状態で安定し、対称性は保たれない。

 

 

【感想・考察】

  残念ながら難しすぎる。素粒子論の標準模型で使われる用語に漠然とした印象を持てた程度だ。素粒子論について本書以上に簡単に説明されているものは、そうは無いと思うので時間をおいて再読してみよう。

 

 

【オススメ度】

 

   ★★★☆☆

 

 

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