『ハッタリの流儀 ソーシャル時代の新貨幣である「影響力」と「信用」を集める方法』 堀江貴文
「ハッタリをかませ!」そして「そのハッタリに追いつけ!」
堀江氏著作の集大成的な感じですが、今までにない重みを感じます。ハッタリをかましながら生きる堀江氏の本音が漏れちゃってます。
タイトル : ハッタリの流儀
作者 : 堀江貴文
オススメ度
分かりやすさ ★★★★★
実用性 ★★★☆☆
ホリエモン度 ★★☆☆☆
総合オススメ度 ★★★☆☆
あらすじ・概要
挑戦とハッタリの効用、共感を呼ぶ方法を堀江氏自身の経験を交え解説する。
- 労働は要らない
AIやロボット技術の発達で面倒な仕事は機械が肩代わりしてくれるようになってくる。またネットやシェアの技術で、その気になれば生活コストを下げることも可能になっている。
「食うために働かなくてはならない」という考え方はなくなっていく。
- ハッタリで共感を得る
損得勘定を超えた「好き!」という思いで遊び尽くす。「役に立つ」より「面白い」が価値を持つようになる。仕事も学びも遊びも同列に考えられる。
荒唐無稽なレベルのハッタリをかまし、その挑戦の過程を公開することで共感を得て、影響力を持つこともできる。
現代はカネ余りの状況にある。「応援したい」と思われることができれば金は集まってくる。
- 捨てるべきもの
「こうあるべき」という世間一般の常識を捨てる。
「親の教え」は時代に合わない。
「プライド」を捨てる。恥をかくことが最大のプロモーション。
- ハッタリの後始末
実力が追い付かないハッタリをかました後は、必死で辻褄を合わせる。
やりながら学んでいく。体系的に学ぶ必要はなく、成果に集中する。
また既存のものを徹底的にパクりまくる。
好きなモノであればオリジナリティーを出していくこともできる。
- ハッタリをかますために
ハッタリをかます人は「根拠のない自信」を持っている。まずは自分に対し「やったことないけど、自分ならできるはず」というハッタリをかましている。
ノリの良さも大切。新しいこと始めるのは面倒くさいが、小さな成功体験の前には必ず小さなチャレンジがある。
ハッタリを悪いモノと考える必要はない。言い換えれば「覚悟を示す」ということ。
- ハッタリのからくり
人生は掛け算で飛躍する。だが掛け算の土台となるのは足し算という下積み。一つのことに集中して成功をおさめた後は、それをベースに掛け算が可能になる。
「努力」を楽しむことが大切。最初は辛くても、ある程度できるようになると楽しくなってくる。がむしゃらに徹底的にやり切って自分のレベルを上げることから始める。「努力」の型を身に付ければ横展開することもできる。
「大人」になる必要はない。周囲の声に振り回されない。
感想・考察
無茶苦茶なレベルのハッタリをかまし、それを実現させるため死ぬ気で努力する。
そのハッタリを実現できれば「信用」を積み上げることができるし、実現できないにしてもその過程を後悔することで共感を得て影響力を持つことができる。
堀江氏が著作で「努力」というからくりを明かすことはあまりなかったが、本書では種明かしをしてきた。
「すし屋で10年も修行をするのはバカだ」というような発言を捉えると、視野の狭い軽薄な人間だと思えるが、その背景に「どうせ努力するなら前のめりで!」という思いがあるのを知れば、深く共感できる。堀江氏の生き方を重ね合わせれば、まさに「言動一致」である。