毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八

NASAで火星探査ロボットの開発研究をしている小野雅裕さんが

「宇宙開発をリードするイマジネーション」の素晴らしさを

熱く語る本です。

イマジネーションが世界を切り拓いていく様に

ロマンを感じます。

生きている間に地球の重力圏から離れてみたい。 

 

【タイトル】

宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八

 

【作者】

小野雅裕 

  

【あらすじ・概要】

宇宙に人を引っ張っていった「なにか」について

熱くロマンたっぷりに語る。 

 

宇宙日時代の幕開け

19世紀にSFの父と呼ばれた ジュール・ベルヌ が

「八十日間世界一周」や「海底二万マイル」といった

地球上の冒険に続き、

「地球から月へ」、「月世界へ行く」という

宇宙旅行のSF作品を発表する。

 

ジュール・ベルヌは

「想像できることは、実現できる」という

言葉を残している。

彼の想像を種として、数十年を経て

人類は月にたどり着く。

 

「ロケットの父」とよばれた ロバート・ゴダードも

ベルヌの小説に影響を受けた一人だった。

ゴダード自身、実用レベルのロケットを作ることはできなかったが

19世紀末の時点では「時代遅れの技術」と見られていた

「ロケット」が宇宙航行で使えることを提言した。

当時は「大砲」が最先端の技術で、弾道計算の精度も上がり

ベルヌの小説も、大砲のように打ち出された宇宙戦で

月に行くという設定だった。

だが「固体燃料」から「液体燃料」への移行で

ロケットが実用的な選択肢となった。

 

ドイツのフォン・ブラウンは、ベルリン工科大学で

手作りでおもちゃレベルのロケットを作っていたが

ナチスがロケット技術をミサイルに応用することに協力し

ロケット技術の大幅な進展に寄与した。

 

「液体燃料」は宇宙航行に必要な爆発力があったが

装填に時間がかかり、長期間の待機もできなことから

兵器としては不向きであったが、フォン・ブラウンは

宇宙航行への応用を考え、液体燃料にこだわっていた。

 

ドイツの敗戦後、フォン・ブラウンはアメリカに渡り

陸軍でミサイル開発に携わる。

 

その後、ロシアの セルゲイ・コロリョフ たちの手による

スプートニクに先を越されたが。

その影響の大きさに気づいたアメリカ政府が

改めて宇宙開発に予算をつぎ込み、

やがて月へと向かう 「アポロ計画」につながっていく。

 

月への最初の一歩

アポロ計画を影から支えた二人を紹介する。

 

研究員の一人ジョン・ハウボルトは 月面着陸船と司令船の

「月軌道ランデブー」を提唱した。

 

当初は、月面に着陸する船を、そのまま地球に戻す計画だった。

そのため、巨大な質量で月重力から抜けるため

極めて大きいロケットが必要となる。

 

長官であるフォン・ブラウンは

複数のロケットを地球軌道上に打ち上げて組み立て月へ向かう

「地球軌道ランデブー」を提唱していたが

下級研究員である ジョン・ハウボルトは緻密な計算から

月軌道でのランデブーにこだわり続け、

やがて正しさが理解され採用された。

 

もう一人、アポロ11号に積まれたソフトウェアの

開発にたずさわった マーガレット・ハミルトンも紹介する。

 

彼女は、まだソフトウェアという言葉もなく

極めて貧弱なマシンパワーしかない時代に

コンピュータによる オートパイロットや

操縦者のエラー防止を提言し、実機に組み込んで行った。

 

軍人あがりが多い宇宙飛行士たちは

機械によるサポートに抵抗を持つものが多く

ハミルトンの理念を理解させることは困難を極めたが

アポロ11号の月面着陸時にも、パイロットの操作ミスを

ソフトがカバーすることで、計画成功に貢献していた。

 

太陽系探査

1960年代、人類は初めての惑星探査機を飛ばす。

金星・火星のへの探査を行い始める。

火星・金星の探査から、そこに生命がいる可能性は低いと見られていた。

 

1983年、木星・土星・冥王星・海王星が数百年に一度

50度以内の範囲に並ぶことがわかり、

複数の惑星探査の絶好の機会であることがわかる。

ボイジャー1号、2号は、予算上木星の衛星探査までしか

認められていなかったが、

携わる開発者たちは、冥王星・海王星まで向かうことができる

仕掛けを組み込んでいた。

 

ボイジャーは木星の衛星エウロパは氷の下に

液体の海を持つことを発見し、

地球外の生命がありうる世界の可能性を感じさせた。

ボイジャー1号が所期の目的を達成したことから

ボイジャー2号は仕掛けを解放し、冥王星・海王星へと向かった。

 

地球外生命探査

地球の生命は孤独なのか、地球外にも生命はあるのか

宇宙の知的生命体への呼びかけが行われている。

 

宇宙に巨大な試験機を打ち出すことは難しく

「はやぶさ」などのようにサンプルを持ち帰ってくる探査船が

期待されている。

 

電波による呼びかけを続けているが、

人類が電波による通信を始めてから数十年、いまだ数十光年の距離しか

届いておらず、ハビタブル(生命がありうる)星は1500ほどしかない。

今後、まだ可能性はある。

 

 

【感想・考察】

ロマンのある話だ。

好奇心とイマジネーションが人類を引っ張っていく。

 

地球の生命は宇宙に生まれた唯一の例外なのか、

地球外にも生命はいるのか

そもそも生命とは何で、宇宙はどうなっているのか。

興味は尽きない。

 

 

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