誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール 【会話がとぎれない!話し方シリーズ】
話を盛り上げるための方法をかなり具体的に説明しています。
「相手の話したいことを話してもらい、相手の感情にフォーカスする。
そのために自分を少しだけ開示する」というあたりがキモです。
【タイトル】
誰とでも15分以上 会話がとぎれない!話し方66のルール
【作者】
野口敏
【あらすじ・概要】
会話を続け盛り上げるための方法を66個紹介している。
各章ごとに印象に残った項目を挙げる。
第1章:会話を続けるための「聞き方」
・人は自分の話がしたい
人は誰でも「気持ちを分かってほしい」と思っている。
まずは相手の気持ちを受け止める。
・「聞く」ことは「反応」すること
相手の気持ちに合わせ、頷き方にも変化をつけよう。
・いきなり質問しない
「出来事のあらまし」ではなく
「そのときの気持ち」を話したい相手には
先を急がず、感情を込めて、とにかく反応する。
・気持ちを汲み取る練習をする
喜怒哀楽を表す語彙を増やす。
・「分かってほしいところ」に反応する
どこに力が入っているのか、相手の表情やトーンで判断する。
・話をせず五秒くらいは待つ
沈黙を恐れず、穏やかなアイコンタクトを取りながら
五秒くらいは次の言葉を待つ。
・聞きたい方向に誘導しない
「質問」は相手の話を誘導してしまう。
方向がわからない時は、まずは相手の話を待つ。
方向が見えてから質問をする。
・おうむ返しに感情を込める
淡々とおうむ返しするとしらける。
「何々ですね♪」と音符をつけるくらいで。
・話に詰まったら「共感の言葉」
話に詰まったときは無理に質問を投げず
「~なんですね!」と共感の言葉を投げるほうがいい。
・沈黙は休憩時間
沈黙を恐れない。
表情や視線で「大丈夫だ」というメッセージを送る。
第2章:相手を乗せる「気持ちのちょっぴりオープン」
・気持ちを表現する
「事実」のあとに「気持ち」をプラスする。
・素朴な気持ちが共感を呼ぶ
「僕には無愛想な女性店員が、隣のイケメンにはニコニコ接客していた」
→「悔しかった」くらいの素朴さが好感を呼ぶ。
・「弱さ、いたらなさ」を出す
笑えるような「ダメな話」で自己開示する。
・ネガティブな気持ちも出していい
愚痴や怒りも、カラッと打ち明ければ重くならない。
・話題が尽きたら相手の懐に飛び込む
「あなたには本音で話せます」と懐に飛び込んでしまうのも手。
・生きた話題は実体験から
積極的に人と関わり、経験の幅を広げよう。
第3章:「質問」のツボ
・エピソードを引き出す質問
5W1Hだけではなく「相手の気持ち」を尋ねる。
・「たまっている気持ち」を尋ねる
人にはネガティブな気持ちを吐き出したいという気持ちがある。
・「~でしょうね」という相槌
いきなり「~ですか?」という質問は答えにくい。
相手の気持ちにフォーカスし
「楽しかったのでしょうね」などのように柔らかく聞く。
・ストレートに聞いて良い質問
ビッグイベント後には
「その時はどういう気持ちでしたか?」という
ダイレクトな質問もあり。
・「趣味の話」のツボ
自分の知識ではなく「あなたは~ですか?」と
相手を主人公にする。
・プライバシはどこまで聞けるか
相手がフってきたときは聞いていい。
聞きたい時は「~について聞いていいですか?」として
相手が話を濁らせなければ突っ込んでいい。
第4章:「受け答え」の技術
・「天気の話」をひとひねり
天気は共通の話題として入りやすい。
そこに自分の話を少し混ぜて緒にする。
・息を合わせる
短く自分の話をした後、相手の言葉を待つ。
・突っ込みやすいように話す
乗ってこない場合、自己開示した後の質問が有効。
・ねぎらいの言葉で雰囲気を作る
ねぎらわれて嫌な気はしない。
相手を気遣う言葉で会話を始める。
・話しにくい人には「ヒット・アンド・アウェー」
反応が返ってこなくても、少しだけ声をかけ続ける。
・沈黙が訪れたら「過去の話」に遡る
ちょっと前の話題に戻って、別の質問をするのも手。
第5章:「関係づくり」のコツ
・自分から挨拶
第一印象が大事。自分から挨拶する。
挨拶は相手が視界に入った瞬間にしよう。
・アイコンタクト
穏やかにアイコンタクトを取り、微笑んで対応すれば良い印象を与えられる。
第6章:「人の輪」に溶け込める話し方のきほん
・複数での会話も、基本は1対1と同じ
1対1の会話と同じやり方でいい。
・場に溶け込む相槌、息を合わせる。
話している人に集中し、感情を込めて相槌を打つ。
盛り上がった時には呼吸を合わせる。
・自分の情報を話してネタを提供
プライベートな部分も少しは公開してみる。
・全員が参加できる話題
一部の人にしか通じない、内輪ネタは避ける。
気になるニュースなどをストックしておく。
・一人一人と地道に関係を作る
「集団」対「自分」ではなく、「集団の中の各個人」と「自分」。
一人ずつ関係を築いていく。
第7章:ひとつ上の話し方
・褒めるより気づく
日本人は褒められることが苦手。
露骨に褒めるのではなく、相手の変化に気づき
関心があることを示す。
・YES/NOで答えられる質問から入る
クローズドクエスチョンは話題が広がりにくいが
会話の導入としては答えやすくていい。
クローズドクエスチョンから入り、
相手の状況を見ながら
オープンクエスチョンに移行していく。
・「相手の名前」を散りばめる
会話の中で名前を散りばめることは
相手を尊重していること。
・相手を大切にしているサイン
印象的なエピソードなどを覚えておき、
次回の会話で持ち出すと有効。
・ネガティブな話しにはまず共感
励ましたり解決策を出すのではなく、
相手の話を聞き共感する。
・会話は技術より思いやり
「自分を良く見せよう」「嫌われないようにしよう」と
自分のことに集中せず、
「相手が何を知りたいか」「どんな気持ちを分かって欲しいのか」
相手にフォーカスしよう。
【感想・考察】
ポイントは「自分よりも相手にフォーカスする」ことだろう。
誘い水として「自分の気持ち」を話し、
相手を尊重しながら「相手の気持ち」に共感を示すこと。
コミュニケーションの王道だ。
具体的なテクニックだけでなく、
「相手を尊重する」ことの大切さが根底に流れている。