『ゲーミフィケーション ―<ゲーム>がビジネスを変える』 井上 明人
「ゲーミフィケーション」が急拡大しているのはなぜか。どのすればビジネスに活かすことができるのか解説する本です。
「ゲーミフィケーション」とは、ビジネスの課題などにゲームの要素を取り入れて、自発的継続的に取り組んでもらう手法です。
例えば政治家が演説で「国民一人一人に自分の問題と捉えて欲しい」と言っても、言葉だけでは、聞き手はなかなか動きません。
そこに感情を動かす「物語」を組み込むことで、人を動かすことができるのです。
最近ではソーシャルメディアの力で物語を拡散させることは容易になりました。ただソーシャルメディアを通して、物語を「知る」だけでは効果が薄い。
「ゲームの要素」を取り入れることで、自発的にまた継続的に取り組んでもらうことが可能になります。
ここでの「ゲームの要素」は、簡単にいうと
①挑戦しやすい難易度設計
②段階に応じて難易度が変わるレベルデザイン
③評価項目の明確化
④迅速なフィードバック
などが挙げられます。
思えば2000年以上前の孔子でも「楽しむ者に如かず」といい、成果を上げるには楽しむことが最適解だと理解していました。
それがここ最近急激に普及してきたのは、必要性が高まったことと、環境が整ったことの両方が理由なのでしょう。
会社など組織が巨大化し、さらにソーシャルメディアを通して緩く巨大なつながりができ、個別に「物語」を伝える共有することができない状況でも、半自動的にエンゲージメントを高める手法が求められていたのだと思います。
一方、環境的にも、センサーなどのハードが進化し、ネットなどのインフラが整ったこと、また「ゲーム」に慣れ親しんだ世代が広がってきたことで、準備ができていたと言えるのでしょう。
リンク先に要約を載せました。