結局のところデザイン思考ってなんですか?
「Uber とか Airbnb みたいなサービスは
供給者視点じゃ生まれなかったよね」というお話です。
ユーザ・エクスペリエンスを思い描きながら
製品をデザインする「デザイン思考」を解説しています。
【タイトル】
結局のところデザイン思考ってなんですか?
【作者】
細谷岳広
【あらすじ・概要】
・なぜデザイン思考が必要なのか
供給が需要を上回り競争が激化している。
供給者の理論に消費者が付いてこなくなった。
良いモノを売るだけではなく、
モノを通して得られる経験が求められるようになり
ユーザの経験をデザインする必要が生まれた。
・デザイン思考とは
デザイン思考はイノベーションのための思考ツール。
ユーザのニーズを満たし楽しい気分にすることを目標とし
発見→問題定義→作成→提供の
各フェーズを回していく。
「発見フェーズ」でユーザーのニーズを拾う。
これは表面的な聞き取りではいけない。
フォード創業者は
「車の普及前にユーザーに何が欲しいかを聞けば
速い馬が欲しいとなり、車の発明に結び付かなかった」
と言い、
セオドアレビットは
「顧客が欲しいのは1/4インチのドリルではなく
1/4インチの穴だ。そして、父が自作したブランコで
遊ぶ子供と家族の幸せな時間だ」 と言った。
「問題定義フェーズ」でユーザーも気づいていない
真の問題を探る。
「作成フェーズ」ではプロトタイプを作り
フィードバックを得ながらより良いものにしていく。
「提供フェーズ」で提供した後も
ユーザー体験を検証し、アイデア出しに戻って
サイクルを回す。
【感想・考察】
ごく短い本でさくっと読めるが
ポイントが集約されていて理解しやすい。
簡単にいうと
ユーザーの視点に立って
ユーザーも気づいていないような問題に気づき
プロトタイプを使って高速で検証を繰り返しながら
ユーザーに良い経験を提供するようなサービスを生み出す
ということだ。
ビジネスだけでなく、日常的なやり取りにも
応用できる考え方だと思う。
いうほど簡単なことではないとは思うが
「相手が本当に求めていることは何だろう?」と問い
「完成形でなくてもフィードバックを得ながら進めていく」
ことはあらゆる面で有効だと思う。