毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

インターネット的

20年近く前の本ですが、

インターネット自体の進化だけではなく

「インターネット的」な考え方が

世界を変えていくことを見事に予言しています。

テクノロジーを語る本は数年経つと古さを感じますが

新鮮さを失わないのは素晴らしいと思う。

 

【タイトル】

インターネット的

 

【作者】

糸井重里

 

【あらすじ・概要】

「インターネット的」 な考え方として

「リンク・シェア・フラット」の3つを挙げる。

本書でのキーワードを紹介していく。

 

 

リンク

問いと答えがワンセットになっている

「ジョイント」的なつながりではなく、

問いにも答えにも付属情報がたくさん繋がっていくる。

一見不要な情報のつながりから可能性を見いだせる。

 

シェア

情報を「おすそ分け」する人がハブとなり

新たな情報が集まってくる。

生産手段のコストが安くなり

「生産軸」から「市場軸」に移ると

市場で好かれることが大きな意味を持つ。

 

フラット

多様な価値観が許され、個人のプライオリティが

自由に組み替えられていく。

一元的な権威がなくなっていくことで

世界がフラットになっていく。

 

Only is not Lonely

人間にとって「孤独」は前提だが

誰もが繋がることができる。

それぞれが勝手に自由に感じ群れないけれど、

孤独では無いという考え方。

 

熟していない思想の結晶化

発信のコストが下がり。中途半端な思いを表現できるようになった。

半完成のアイデアを出し、だんだんと完成度を高めればいい。

 

インターネットは普及品

高級品市場にも勿論価値があるが

より多くを試し、速くすぐに改良できる製品やシステムが

普及ゾーンで主流になる。

 

信頼が「インターネット的」の出発点

「正直が最大の戦略である」というゲーム理論の考えが

ネットによるコミュニケーション量の増大で

実社会でしょ運命され始めている。

 

消費こそ生産

生産に関わるコストが下がり

供給過剰になっていくると

上手に消費する「消費のクリエイティブ」が価値を生む。

 

 

【感想・考察】

2001年の著作で、インターネットの本質を

「リンク・シェア・フラット」と指摘したのはすごい。

ネットから生まれたそういう考え方が

実世界に広がるというのもその通りになっている。

 

また「消費のクリエイティブ」が価値を持つというのも

すばらしい先見の明だ。

「くだらないことを独自の価値観で楽しむ」 のは

Youtuber などが実践している。

「品の良い、豊かな感性を感じさせる消費の仕方」自体が

商品として価値を持ち始めることを見抜いている。

 

 価値観の変化を徹底して肯定的に受け入れている

 懐の広さが、可能性に気付くポイントなのだろうか。

すばらしいセンスを感じた。

 

 

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