世界一受けたいお金の授業―――一生お金に困らない「稼ぐ、使う、貯める」技術
家計からから、企業・国家のレベルまで
「プロックパズル」を使って説明する本です。
お金が貯まる人や企業と、
お金が減っていく人や企業はどこが違うのか
お金の使い方の構造を解説しています。
【タイトル】
世界一受けたいお金の授業―――一生お金に困らない「稼ぐ、使う、貯める」技術
【作者】
和仁達也
【あらすじ・概要】
お金の使い方を「ブロックパズル」という
図を使って解説する。
家計の場合
① 収入
② 税金・社会保険などの費用
③ ①–② が手取り
④ 生活費
⑤ ③–④の残りが貯金
さらに ④の生活費を
⑥ 食費・光熱費などの日常生活費
⑦ レジャーなどの娯楽費に分ける。
手取りは収入額によって
8割から5割くらいになる。
そこから生活費用を引いて
バランスをとらなければならない。
収入額によって生活費のレベルを考え
娯楽費に当てられる限度を考える。
日常生活費が大きすぎるのは
身の丈にあわない「贅沢生活」タイプ、
娯楽費が大きすぎるのは「道楽生活」タイプ。
国家財政の場合
① GDP
② 国民や企業の消費
③ ①–②が国家の手取り(税収)
④ 一般会計
⑤ ③–④ が赤字 国債発行で賄う
日本の場合、500兆円ほどのGDPで
税収は50兆円程度だが
一般会計予算が85兆円 で
35億円ほどの赤字になっている。
日本人の個人金融資産が1500兆円近くあるため
累計赤字がその範囲であれば破綻はしないが
すでに800兆円から1000兆円となっており危険水準と言える。
企業の場合
① 売上高
② 材料費などの変動費(売上原価)
③ ①–② の粗利
④ 人件費や家賃などの固定費
⑤ ③–④ の利益(営業利益)
さらに④の固定を分割して
⑥ 人件費
⑦ その他固定費
粗利率のイメージとして
・小売業 20%〜40%
・製造業 40%〜60%
・サービス業 70%くらい
粗利の中の人件費比率を「労働配分率」という。
サービス業では労働分配率が高く
生産設備の償却などがかかる製造業などでは低くなる。
一般論として労働分配率が50%ていどであれば
収益性の高い会社だと言える。
【感想・考察】
個人レベルでも「何となくお金がたまらない」とせず
収入と支出を意識することが大事だということだ。
企業の会計でも、細かく読み込まなくても
全体像が理解できる重点を紹介している。
企業会計としては、ごく初歩的な内容だが
「すばやくザックリと」理解することができる。
数値だけでなく、図を作ることで
視覚的に 強み・弱みが見えるようにするというのもポイントだ。