毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

闇ウェブ

 

史上最大のサイバー闇市場である

「シルクロード」の主催者逮捕から始まり、

「闇(ダーク)ウェブ」と呼ばれる世界で

行われている取引や、

そこに使われている技術についての

ノンフィクションドキュメンタリーです。

 

 

【タイトル】

闇ウェブ

 

 

【作者】

セキュリティ集団スプラウト

 

 

【あらすじ・概要】

ダークウェブと呼ばれる世界を紹介する。

 

サーバー闇市場の実態

インターネットの世界は

普通にアクセスできる「サーフェイスウェブ」、

通常のブラウザで表示できるが検索エンジンでは

捕捉出来ない「ディープウェブ」、

Torなど専用のソフトを使わないとアクセスできない

ダークウェブ」の3階層に分かれている。

 

ダークウェブは、その匿名性の高さ、

追跡の難しさから、犯罪行為にも使われている。

麻薬や違法ポルノ、銃器や架空口座、

偽造パスポートから偽札まで取引されている。

 

また「ビットコイン」が匿名性の高い決済を

可能としたことが、サーバー闇市場の拡大に

大きく貢献している。

 

個人情報の売買

ダークウェブに限らず個人情報の売買が広がっている。

近年では健康情報が特に高値で取引されている。

 

「Tor」の技術

Torはもともとは「The Onion Royter」の頭文字で

玉ねぎのように多層に暗号化されていることに由来する。

 

Torで扱われるデータは、入口のノード、

いくつかの中継ノード、出口ノードを経由し

各段階で暗号化され、一つ前の発信地点以外の情報は

パケットに含まれないため

出口ノードから出てきたデータから発信元を

辿ることはできない。

 

「シルクロード」黒幕の逮捕

市場最大のサイバー闇市場「シルクロード」の創設者である

ウルブリヒトが2013年に逮捕された。

ウルブリヒト本人はシステムを作り上げたことは認めたが

運営には関わっていないとし、起訴事実を否認した。

しかし、麻薬販売、マネーロンダリングなどに関り

数千万ドルの利益を上げたとして

仮釈放なし終身刑の判決を受けた。

 

捜査の過程で、Tor の秘匿サービスを突破できたのかについて

FBI や NSA は公言していない。

 

 

【感想・考察】

ダークウェブと言われる世界について

大まかなイメージを掴むことができた。

 

全ての通信が完全に丸裸になり

過去に渡って全て記録されている

インターネットの世界に怖さを感じる。

捕捉されないコミュニケーションは

直接の会話か紙の手紙くらいだ。

 

そう考えると「匿名でコミュニケーションできる道具」が

必要であることは理解できる。

自分の個人情報など大した価値はないと思うが

ビックデータを処理する能力が上がってくれば

「誰かにターゲットとされた場合」には

大きなリスクもあるのだろう。

 

一方で匿名性は犯罪との相性も高く

麻薬やマネーロンダリングなどと結びついてしまうのも事実だ。

 

匿名通信の需要がある限り供給はなくならないと思うし

仕組みとしては確保すべきだとも思う。

同時に、犯罪となるような他人の権利を侵す行為を

各人が律していくための施策も必要なのだろう。

 

 

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