聞き出す力
【作者】
吉田豪
【あらすじ・概要】
プロ・インタビュアーを自称する著者によるインタビューについての本。
「聞き出す力」に関するのは、
・相手を好きになる
・下調べを怠らない、ネットは便利だが関心は禁物
・心を開きすぎず適度な距離、緊張感を保つ
・自分語りは相手の話を引き出すための道具として使うだけ
・ごく常識的な礼儀をもった対応は必須
といった項目が語られるが、そこがメインではない。
プロレスや芸能人、アイドルなどをインタビューした際に起きた、面白い話の紹介、
せっかく切り込んだインタビューをしても、編集で削られて無難なつまらないものになることの不満など、
自分の行ってきたインタビューにまつわる話がほとんど。
【感想・考察】
タイトルには「聞き出す力」とあり、ノウハウ的なものを期待していたのだが、内容は「インタビューにまつわる面白エピソード」の紹介だった。
大御所芸能人の世間ズレした感覚とか、若いアイドルとの噛み合わなさの面白さなど、読んで楽しい本だが「聞き出す力」について学ぼうと思うと期待外れになるだろう。