毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール

 マッキンゼー、NTTドコモ、リクルート、Google、楽天など

多くの会社で働いてきた著者による「働き方」についての提言です。

とても「強い」人の視点ではあるのですが、勇気がもらえる本でした。

 

【タイトル】

どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール

 

【作者】

尾原 和啓

 

【あらすじ・概要】

インターネットなどの技術の発達や

長寿命化による勤労期間の長期化などで

「個人と会社の関係」や「働き方」が変わる中での

戦略を解説する。

 

1.いま起きている3つの変化

 ・社会やビジネスがインターネット化する

 ネットの本質は「リンク」「フラット」「シェア」

 個人の働き方はフラット化し、成果をシェアしていくことになる。

 

・活躍できるのはプロフェッショナルだけ

 自分は何者で何ができるのかを公言できる人がプロフェッショナル。

 ネット時代に適した働き方ができるのはプロフェッショナルだけ。

 

・個人と会社の関係が変わる

  プロフェッショナルと会社の関係はフラットになり

 利益をシェアする関係となっていく。

  

 

2.誰とでも働ける仕事術

・まずは与えることが大前提

 まずは自分のスキルを提供することで

 新しい経験を得ることができる。

 「ギブ&テイク」ではなく「ギブギブギブギブギブ&ギブ」

 知識をオープンにすることで、

 周囲も自分にその知識があることを示すことができ、

 さらに情報が集まってくる。

 

・PDCAからDCPA

 技術進歩により試行のコストが下がっている。

 PDCAではなく、DCDCDCと繰り返すことが成果につながる。

 試行回数を上げていくことが勝負を分ける。

 

・プロフェッショナルの条件と期待値コントロール

 プロフェッショナルは「常に相手の期待を超えること」が必要。

 常に「なぜその行動をするのか」の説明責任を果たし、

 徹底的に投資対効果を高めていく。

 また逆に、相手の期待値を上げすぎないコントロールも必要。

 

・Googleでのラショネールとハーパー性善説

 Googleでは、行動を合理的に説明できれば Goがかかる文化があった。

 その目的合理性をラショネールと呼ぶ。

 また「ヒトを疑うこと」をコストと捉え、

 Googleの価値観を共有している仲間を信じることが大事にされた。

 

 

3.転職哲学

・自分の市場価値の確認

 実際に転職するつもりがなくても、

 自分の市場価値の把握のため転職情報を調べることは有益。

 「いつでも辞められる」という気持ちが

 パフォーマンスを高めることもある。

 

・スキル細分化で稼ぐ

 自分のスキルを細かく分け、市場価値のある部分を見極める。

 自分が活躍できる場を探す。

 

・転職は手段でもある

 その会社で成果を残すという目的だけではなく、

 その会社でスキルや知識を身に付けるという手段として

 転職する者あり。

 同じ業種で違う職種や、違う業種で同じ職種など

 スライドするような転職方法もある。

 

・「始まりの場所」にいること

 自分の強みを作るのに、一番簡単なのは

 「何かが始まる場所」にいること。

 始まりの場所にいるため、近い将来の予測をしたり

 社内でも新規のプロジェクトに手を挙げたりすると良い。

 

 

4.AI時代の働き方のヒント

・AIに負けない働き方

 Google的な効率追求は AI に置き換えられる。

 一方で、ニッチな「好き」を極めるのは人間的。

 自分の「好き」を市場に出して価値を見極める。

 

・三木谷曲線

 楽天の三木谷氏が提唱。

 努力は最初のうちは成果に結びつかず、

 大半は途中であきらめてしまうが最後に急に伸びる。

 そこまで粘った数%の人が、成果の大部分を独占する。

 

・スキルからエクスパティーズとネットワークへ

 「強み」を活かすのがAI時代の戦略だが、放っておくと陳腐化する。

 「スキル」だけでなく、

 「エクスパティーズ(高度な専門性)」や

 「ネットワーク(解決できる人との縁)」が重要になってくる。

 

・誰とでも仲良くなる方法

 ネットワークを広げるために必要な要素として

  ・マイクロインタレスト(ニッチな興味)、

  ・自己開示

  ・コミットメント

  を挙げる。

 

 

【感想・考察】

大きな組織と「フラット」になれる「強者」の

理論なのだとは感じる。

 

ただ、インターネットは確かに知識や機会を安価にし

挑戦のリスクを下げている。

世界を「フラット」であると認識することで、

挑戦できるのかもしれない。

 

信頼値が徹底的にオープンになる世界で

自分の価値を上げていくためのヒントは、

「ギブ&テイク」ではなく「ギブギブギブギブギブ&ギブ」

「自己中心的利他」といったところにあるのだろうとも感じた。

 

もう少し攻める気にさせるような、勇気をくれる内容だった。

 

アクロイド殺し

文句なしに面白かったです。

ミステリはネタバレ前に読むのが幸せなので

読まれたことのない方には、

是非とも一読をお勧めします。

 

 

【タイトル】

アクロイド殺し

 

【作者】

アガサ・クリスティー

 

【あらすじ・概要】

キングズ・アボット村のジェームズ・シェパード医師が

ワトソン役となり、エルキュール・ポワロの活躍を描く。

 

未亡人であったフェラーズ夫人が亡くなり、

夫の死の一年後に、フェラーズ夫人が亡くなり、

夫人と再婚の噂もあった アクロイド氏は落ち込んでいた。

 

そしてその翌日、アクロイド氏は自宅の書斎で

刺殺されているのが発見された。

 

アクロイドの姪であるフローラが

名探偵であるエルキュール・ポワロに事件の解明を依頼する。

 

アクロイド氏が殺された夜に屋敷にいた人々の話を聞き、

ポワロは「誰もが隠し事をしている」と看破する。

 

ポワロがそれぞれの嘘を一つずつ剥がしていくことで

複雑な事件の真相が徐々に明らかになる。

 

 

【感想・考察】

古典に属するミステリだが、実に完成度が高い。

伏線の張り方や、犯人の意図の隠し方が上手く

解決後にはスッキリとさせる。

この感覚はまさにミステリの醍醐味だろう。

 

ポワロにはしたたかに人の心に踏み込んでくる「怖さ」があり

ホームズなどの鋭さとは違う探偵スタイルが印象に残る。

 

また、翻訳ものにしてはとても読みやすいのもよかった。

訳者の 羽田詩津子さんの文章が簡明で

引っかかることなく楽しめたのも大きい。

 

ミステリ好きであれば、読んでほしい一冊。 

 

ビジネスマンのための「勉強力」養成講座

社会人として「それぞれのステージで

どのような勉強をすべきなのか」を説く本です。

「夢を持ち、勉強を重ねていけば

なりたい自分になれる」というポジティブな内容でした。

 

【タイトル】

ビジネスマンのための「勉強力」養成講座

 

【作者】

 

 

 

【あらすじ・概要】

 

社会人の勉強の二つの目的

「現在と将来の仕事のための勉強」と

「頭をよくするための勉強」の二つが

社会人の勉強の目的。

 

ビジネスマンの勉強の五つの領域

各自のステージに合わせて勉強する。

 ①業務に直接かかわる知識とスキル

 ②経営に関する知識とスキル(会計など)

 ③経済

 ④人生観

 ⑤教養

 

新入社員であれば、まずは①の業務知識をメインとし

教養や人生観についても勉強する。

管理職レベルでは会計や経済、経営についての

勉強の比重を上げていく。

経営者では人生観が重要になってくる。

 

いかに勉強するか

知識の詰込みではなく、論理的思考力を高める。

そのために「自分より論理的レベルの高い人の書いた

論理的思考レベルの高い本を丁寧に読む」ことを勧める。

 

勉強を続けるにはアウトプットが必須。

アウトプットが次のステージのインプットを導いてくれる。

 

資本が智に寄り添う時代へ

ドラッガーは21世紀は「智の時代」だと言った。

 

20世紀は資本の時代で資本を活かした生産設備に

智恵のある人たちが従っていた。

供給過剰となった21世紀には、

余剰資本を高速回転させる智恵に資本が集まる。

 

同時にネットの発達で、単純な情報の価値は下がり

大手資本でなくても高度な情報を持てる。

情報の関連性を見出し解釈する能力が重要になってきている。

 

大きな違いにつながる紙一重の差

疑問に思ったことに一歩踏み込んで調べたり

自分の業務の一歩外にあることを学んだり、

小さな「あと一歩」の蓄積が大きな差となる。

 

仕事ができること=論理的思考力が高いこと

仕事ができる人は徹底してものを考えられる。

例えばレストランの予約でも

席はどのように配置するのか、

どういうイベントで誰がメインになるのか

飲み物や食べ物は何が良いのか、など

現場を徹底的にイメージすることが大事。

MECE(ダブらず漏らさず)で考え、シミュレーションし

先手を打って準備すること。

 

今の仕事でナンバーワンを目指す

目の前のことをやり抜くことで、

次のステージに行くことができる。

 

・今の仕事に全力を尽くす

・あと一歩踏み込む

・仕事の本質をつかむ

ことが大事。

 

経済・会計・経営を勉強する

まずは「数字力」を付ける必要がある。

数字の意味するものを理解し、数字に対する感性を身に付ける。

 

会計は財務諸表を読むだけであれば難易度は低い。

最初に必要な知識を付けてしまえば、意外と簡単。

 

経済は日常で触れているため、とっつきやすいが

高度な理論が必要で難易度は高い。

 

経営学は過去の実績を学ぶことだが

実際の経営は現在と未来に向けた実践。

実践的な経営学は 経済学+心理学 だとする。

 

人生観を磨く

地位があるにつれて「価値観」が問われる。

長く読み継がれた本を読んだり、

人間性の良い人と付き合うことが必要。

また、人から学ぶときは「素直さ」が非常に重要。

 

勉強を続けるためのポイント

①問題意識を持つ

②インプットをルーティン化する

③アウトプットし続ける

④あと一歩踏み込む

 

 

【感想・考察】

大事なのは「あと一歩踏み込む」ことなのだろう。

「ちょっと楽してしまおう」と思うときに踏みとどまり

一歩だけでも先に進もうとする。

そういう風に自分を躾け、小さな差を重ねていくことで

大きな違いを生み出せるのだと思う。

 

「大きなことを成し遂げよう」と思うと遠大すぎるが

「あと一歩踏み込むことを続けよう」というのは実践しやすい。

楽な方に逃げたくなったときに思い出そう。

 

 

具体と抽象

抽象化レベルの違いで、見えるものが違ってくることが

具体的な説明でとても分かりやすく書かれています。

まちがいなく一読の価値がある本です。

 

 

【タイトル】

具体と抽象

 

【作者】

細谷功

 

【あらすじ・概要】

「抽象観念を扱う思考力を高めたい読者」と

「具体レベルだけに生きる人とのコミュニケーションに

苦労している読者」の両方に向けた本。

 

具体と抽象

具体:

 直接目に見える

 実体と直結

 一つ一つの個別対応

 解釈の自由度が低い

 応用は効かない

 「実務家」の世界

抽象:

 目には見えない

 実体とは一見乖離している

 分類しまとめて対応

 解釈の自由度が高い

 応用が利く

 「学者」の世界

 

パターン認識

 個別の事象をそれぞれ見るのではなく

 共通した「法則」を見出し

 効率的に考えることを可能にするのが抽象化。

 

抽象レベルの多重性

 「おにぎり」は、梅干しのおにぎり、ツナマヨおにぎりなどを

 包括した抽象概念であると同時に、

 「たべもの」全体からみると、個別具体的な概念。

 抽象レベルは階層構造を持っている。

 

 例えば

  ①顧客の意見を聞いていては良い製品は作れない

  ②顧客の声が製品開発の出発点

  のふたつは、一見矛盾しているように見える。

 

 しかし、

  ①は「ボタンが小さい」、「色が見にくい」などの

  要求に個別対応しても良い製品生まれない、ということで

  「個別要求の裏で顧客が本当に欲していることを見るべき」、

  という趣旨であり、

  ②も「顧客の声を聞き、本当に求めるものを理解して

  製品開発につなげる」という趣旨で、本質的には違わない。

 

一つの言葉をどのレベルの抽象度で受け取るかで、

違った見え方になる。

 

自由度の違い

 「原作小説」と「映画」であれば

 抽象度の高い「小説」の方が解釈の自由度が高い。

 文章より具体的な映像の方がイメージを固定化する。

 

 また実務面で見ると、

 抽象度の高いことがらでは、独自性を出せる反面、

 解釈がばらけると、組織として狙った成果が出せない。

 

業務の上流と下流に求められる抽象度の違い

上流:

 抽象度が高い

 全体把握が必要

 個人の勝負

 少人数で対応

 創造性重視

 多数決は適さない

下流:

 具体性が高い

 部分への分割

 組織力の勝負

 多人数で対応

 効率性重視

 多数決が有効

 

ベクトル・哲学

 具体のレベルでは矛盾しているように見えても

 抽象レベルでベクトルがあっていればブレない。

 哲学・ビジョンを持つのに大事なのが抽象化能力。

 

パクリとアナロジー

 他の人の作品を具体のレベルで真似るのは「パクリ」

 関係性や構造といった抽象レベルで真似るのは「アナロジー」

 

具体的目標・抽象的目標の実現

具体的目標:

 短期的

 すぐに行動可能

 解釈の自由度が小さい

 適用範囲は狭い

 結果の是非判断は容易

 感情に訴える

抽象的目標:

 長期的 

 行動への翻訳が必要

 解釈の自由度が大きい

 適用範囲が広い

 結果の是非判断が困難

 感情に訴えない

 

抽象→具体の一方通行

 高い抽象レベルから具体的なものを見ることはできるが

 具体のレベルから抽象概念を見ることはできない。

 

抽象化を妨げるもの

  他人のことを一般化するのは容易だが、

 自分の状況は特別に見え、抽象化しにくい。

 「一見異なるものの共通点を探す」トレーニングで

  抽象化能力は上がっていく。

 

抽象化だけでは生きにくい

 自然現象は個別具体的。

 「自分を特別だと思う」ことは抽象化を妨げるが

 「自分として生きること」を抽象化が邪魔するとも言える。

 

 抽象化と具体化をセットで考えることが重要。

 

 

【感想・考察】

「抽象画」みたいなものは良く分からないが

自然法則をシンプルに現した数式には感動する。

抽象化が好きなのだろう。

 

抽象的な概念を具体的な情景として描く文学も好きで

そういう文章を書けるようになりたいと思う。

 

自分が抽象寄りの分、話をする時には、

相手が「具体ー抽象」の多層構造の中で

どのあたりにフォーカスしているのか考えないと

噛み合わなくなってしまうことを意識する必要があると感じた。

 

 

気くばりのツボ

25の「気配りのツボ」を抑えることで相手に喜ばれ、

自分自身も変わっていくという本です。

ごく簡単なことだけなので、すぐに実践できそうです。

 

【タイトル】

気くばりのツボ

 

【作者】

山崎拓巳

 

【あらすじ・概要】

気配り上手な人の行動パターンから学んだ

25の気配りのツボを紹介。

 

雰囲気をよくする「それ、いいじゃん!」

相手の小さな変化に気づき口にする。

自分に興味を持ってくれる人に好感を持つ。

 

好意をを集める「すっごいうれしい!」

相手の好意には思いっきり喜びを示す。

喜ぶ人には素敵なものが集まる。

 

相談に乗る「おうむ返し」

相談を受けたら会話の主導権を相手に渡す。

相談する人は答えを知っている。

 

すぐ和解する「きみも正しい」

意見が分かれたら、双方を認めドローに持ち込むか

あっさり相手を認めてから始めるか

冷静になった方がいいと感じた時は話題を変える。

会話は勝つことが目的ではない。

 

印象に残る「興味シンシンの目」

目と目の間の少し下、鼻の上あたりを

興味を込めた目で見つめる。

目を見つめられると話しにくい。

本当に伝えたいことを話す瞬間だけ目を見る。

 

仲間を増やす「おねがいごと」

相手が得意な分野で簡単なお願いをしてみる。

次にはお礼をする機会を持てる。

 

新鮮な関係を保つ「つづきはまたこんど」

少し話し足りないくらいで切り上げて、次回につなげる。

 

もう一度会いたい人になる「ありがとうメール」

会った後のありがとうメールは内容よりも

送ること自体が大事。

できるだけ早く、できれば相手が家に着く前に送る。

 

出会いを無駄にしない「こういう者です」

会社の名刺以外に個人での名刺も持つ。

連絡先の交換が簡単になり、じぶんのアピールもできる。

 

自分を知る「行く行く!」

パーティーなどに誘われたらできる限り参加する。

自分と違うタイプの人と会うことで、

自分を客観視する機会になる。

 

相手と接近する「話題コレクション」

相手の特徴などをスマホのアドレス帳などに登録しておく。

次に話す時の会話のきっかけになるし、

自分のことを覚えていてくれるのは嬉しい。

 

新しいグループに馴染む「あなたのこと聞いてます」

「あなたのことは○○さんから聞いています」のように

グループ内の他人の話題を出すと親密度を上げやすい。

 

場を盛り上げる「あなたはどう思いますか?」

パーティーなどで輪から外れている人に話題を振る。

遠慮がちな人も喋りたがっている。

 

注目を集める「ねえ、これ知ってる?」

「いい!」と感じたことを発信する。

いつか誰かに喜ばれる。

 

人を立てる「○○さんから教わった」

「この店は○○さんに教わった」など、

情報の出典を明示する。

後々、○○さんに話が伝わった時に良い印象になる。

 

情報を集める「語尾にクエスチョン」

気のない相槌ではなく、インタビュー役に徹する。

話題を膨らませることで情報を集めることができる。

 

情報を集める「メモ帳と一緒」

ひらめきや、覚えておきたいことを全て文字にする。

頭で覚えようとしない。

あとで見返すことでアイデアの元となる。

 

スムーズに切り出す「どう感じているか」

「今緊張しています」など感じていることを

そのまま話す。

話の流れがスムーズになる。

 

臨場感を持たせる「映像トーク」

話をするときには、情景を映像化することで

相手にも鮮明なイメージを伝えられる。

 

仕事を円滑にする「まずは飲みにいきましょう」

新しい人とはすぐに仕事を始めるより

まずは交流を深めることを優先する。

結果、仕事が早く回る。

 

会いた時間をいかす「たまたま」

「今日はカ行の人」など特に意味なく連絡してみる。

意図しない偶然の力が良い結果を導くこともある。

 

人を好きになる「プレゼント上手」

普段から「これをあげたらあの人は喜ぶかも」と

ものを探す習慣を持つ。

記念日にこだわらず、あげたいときにすぐ上げる。

贈り物を「誰かを感動させるゲーム」だと思うと楽しい。

 

常連さんになる「あ、どうも」

お気に入りの店を見つけたら、

店員さんに「あ、どうも」という表情を示す。

意図的に顔なじみになる努力をする。

 

人を集める「この指とまれ!」

映画を見たり、ランチをするなどでも

時には人を集めて「イベント」にしてみる。

大勢を巻き込んで楽しんでしまう。

 

魅力を上げる「一日、一たのしみ」

「楽しいことがなさそう」な一日には

「欲しかったものを買う」など、

楽しいことを仕込んでおく。

毎日を楽しんでいる人は魅力的。

 

 

【感想・考察】

「気くばり」のあるコミュニケーション術という感じ。

 

特に自分が苦手な部分で試してみようと思う。

「相手の話を引き出す興味シンシンの目」とか

「相手を喜ばせるゲームとしてのプレゼント」とか。

 

実践のハードル低めで、難しすぎず

役に立つ部分はありそうだ。

 

魔眼の匣の殺人 〈屍人荘の殺人〉シリーズ 屍人荘の殺人

屍人荘の殺人シリーズの続編です。

今回も、クローズドサークルでの連続殺人という

ベタな「本格推理」的展開にオカルト要素を組み込んでいます。

前作よりも緊迫感があって抜群の面白さでした。

 

【タイトル】

魔眼の匣の殺人

 

【作者】

今村昌弘

 

【あらすじ・概要】

前作でテロに巻き込まれた葉村と剣崎は

テロで使われた技術を生んだ「班目機関」について調べていた。

 

とあるオカルト系雑誌に、二人が巻き込まれたテロ事件が

数か月前に予言されていた記事を発見し

そこには「M機関」との記載もあったことから調査を進め、

W県の山奥の真雁地区に、かつて「班目機関」の研究所だった

施設があることを突き止める。

 

葉村と剣崎はバスで出会った高校生の男女、

ガス欠で立ち往生したバイク乗り、墓参りに来た女性、

親戚の葬儀に訪れた親子と一緒に、真雁の施設に訪れる。

施設には サキミと呼ばれる予言者と彼女の世話係、

そしてオカルト雑誌の記者が滞在していた。

 

サキミ は

「これから2日の間に、ここで男女2人ずつが死ぬ」と予言し

その夜、唯一外部と繋がっていた吊り橋が焼き払われる。

 

完全に孤立した11人は疑心暗鬼になりながら

予言の2日間に立ち向かう。

 

 

【感想・考察】

前作の様なパニックホラー要素はないけれど

連続殺人の緊迫感があり、本作の方が怖さを感じた。

剣崎の探偵っぷりも「知性で犯人の暴力を上回る」爽快さがあった。

 

オカルト要素が組み込まれつつも

論理的に考えていくと、犯人の意図も探偵の意図も理解可能な

ちゃんとした「本格推理」ものになっている。

 

前作・今作両方の事件の背景にある「班目機関」については

未だ全容が明かされていないが、

「コナンと黒の組織」的に、作品ごとの個別事件と

シリーズを通底する謎が平行するパターンだと理解した。

願わくば数十年かけることなく伏線を回収しきってほしい。

 

 

 

人気ブログの作り方:5ヶ月で月45万PVを突破したブログ運営術

著者自身がブログアクセスを増やした方法を説いていきます。

とてもわかりやすい。

 

 

【タイトル】

人気ブログの作り方:5ヶ月で月45万PVを突破したブログ運営術

 

 

【作者】

かん吉

 

 

【あらすじ・概要】

著者自身の経験に照らして、うまくいった方法を解説している。

特に強調されているのは以下の点。

 

・短期集中で集客する

だらだら続けても読者は増えない。

少なくとも、3ヶ月程度は集中して毎日投稿し加速する。

 

・タイトルに商品名は入れない

タイトルがキャッチーであることが大切。

専門用語や知名度の低いブランドが入っていたりすると

それだけでスルーされてしまう。

 

キャッチーにするためには

  1. 記事を全部書いた後、内容にあったタイトルにする。
  2. 記事を読んだ後に得られる素晴らしさを想像させる。
  3. 専門用語やニッチなブランドは入れない。
  4. なるべく短く。
  5. 「あなたの~」とすると自分事として受け取ってもらえる。
  6. コンプレックスを刺激する。「あなたがモテない理由」など。
  7. 数字を入れる。「食べても痩せる3つの方法」など。
  8. タイトルの最後を「~の理由」や「~の方法」とする。
  9. 秀逸なタイトルを参考にする。

 

 

・アフィリエイトの難しさ

アフィリエイトには拒否反応をしめすひとがおおい。

すでにファンになっている人が意図的に協力してくれるくらい。

まずは、読者にとって有益な情報を提供することに徹し

「自分」の信頼をたかめることから始める。

収益化は閲覧数が十分増えてから取り組む。

 

・ソーシャルメディアとブログの補完

SEOに頼ると検索アルゴリズムの変更に左右される。

信頼を築くとソーシャルメディアのシェアが増える。

SEOによる一見読者の増加より、リピーターを増やすことを意識する、。

 

・商品ではなく自分を語る

情報だけではなく自分の意見を書くことで面白さが出せる。

一部の読者から反感を買うこともあるが、

全ての人に好かれることは無理だということを認識する。

個性を押し出した「唯一無二」のコンテンツを出していくことで

リピーターは増えていく。

 

・同じことを何度も書く

重要なことは切り口を変えて何度も書いていい。

ダイレクト検索以外、昔の記事に遡って見てくれる人は多くない。

重要だと思うことを明確にすることで、ブログの個性が出る。

 

 

【感想・考察】

ポイントが絞られていてわかりやすい。

ブログの成長ステージに合わせて戦略を変える必要性はよく理解できた。

 

巻末には Kindleでの電子書籍出版方法も紹介している。

アフィリエイトを否定するわけではないが、

そこで利益を上げるのがメインではなく、

価値ある情報を提供し対価をもらおうという姿勢だ。

やはりユーザーの利益を考える目線が大事なのだろう。

 

 

当ブログは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムであ「Amazonアソシエイト・プログラム」に参加しています。