毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

レバレッジ・シンキング

「知的な労働では成果は時間に比例せず

労力や時間に、どれだけレバレッジを

かけられるかが大事だ」とする

レバレッジ・シンキングを提唱しています。

 

【タイトル】

レバレッジ・シンキング

 

【作者】

本田直之

 

【あらすじ・概要】

1.常にレバレッジを意識せよ 

・レバレッジの投資対象は「労力」「時間」「知識」「人脈」

ホワイトカラーの生産性が低いのは自己投資をしていないから。

労力、時間、知識、人脈に投資することで

成果にレバレッジが掛かってくる。

 

・レバレッジは考え方なので誰にでもできる

時間や金銭をかけることなく、誰でも取り組むことができる。

 

・自己投資でパーソナルキャピタルを構築し、成果を上げる

労力、時間、知識、人脈のパーソナルキャピタルの構築を目指す。

 

・再投資でキャピタルは加速度的に増えていく

パーソナルキャピタルを再投資することで

複利で増えていく。

 

・最小限の労力で最大の効果を得ること

 DMWL(Do More With Less) を意識する

常に最小の労力で最大の成果を上げることを意識する。

楽をすることだけではなく、より高い成果を上げることを目指す。

 

・パーソナルキャピタルとマインドを兼ね備える

パーソナルキャピタルを持っていてもネガティブなマインドでは

成果につながらない。両方を兼ね備えることが必要。

 

・ゴールを明確にすることで余計なことをしなくなる

ゴールを明確にすることで「しないこと」が分かり

必要なことに対するアンテナが立つ。

 

・パッシブではなくアクティブに行動せよ

 同じ行動でも主体的に行うことで成果に結びつく。

 

  

2.労力のレバレッジ

・どうすれば少ない労力で大きな成果をあげられるか

労力のレバレッジは「仕組み化」「無意識化・習慣化」

「KSFを見つける」「二毛作など」の4つがある。

 

・上手くいった方法を仕組み化し再現性を上げる

「仕組み化」に時間を投資することで、

成功の再現性が上がり、より大きな成果を得ることができる。 

マニュアル化、フォーマット化を進める。

 

・習慣化、無意識化で身体が自動的に動くようにする

良い習慣は資産。考えずに体が動くようにする。

 

・大きな習慣のため小さな習慣から始める

毎日家を切にするのは難しくても

靴を整えるなど、ごく簡単なことから始め

心地よさを味わえば、次の行動を起こしやすくなる。

 

・習慣を数値管理しモチベーションを高める

目標を数値管理することでモチベーションが高まる。

習慣も数値目標化すると良い。

 

俯瞰的逆算思考で、成果に結びつくKSF(Key Success Factor)を

見つけ出す。

成り行きで取り組むのではなく、俯瞰的な視点から

成功のカギを握る要素(Key Success Factor)を見定め

成果に向けて本当に重要なことに集中する。

2・8の法則を意識しKSFに集中していく。

 

・二毛作で成果を上げる

学習と学習内容のアウトプット、通勤と読書など

マルチタスクで効率を上げる。

 

・限界は自分が決める、「できる」と思うこと

 「できない」という思いが自己暗示をかける。

思い込みから解放されることがレバレッジの第一歩。

 

3.時間のレバレッジ

 

・時間があるから成果が上がらない

人は時間が限られている時に集中力を発揮する。

 

・知的労働では成果は時間に比例しない

時間を積み重ねても、成果はある程度で頭打ちになる。

レバレッジを意識すると成果は無限に増やせる。

 

・時間は投資で増やすことができる

自由時間を作り出すためには先に投資して時間資産を作ることが必要。

仕事が終わらない状態で早く家に帰るより

きっちり終わらせた方が、後から仕事に追われることがなくなり

結果的に時間を有効活用できる。

 

・俯瞰逆算思考のスケジューリングで

 今日の流れから「タスクリスト」に落とし込む

今の仕事を積み上げるのではなく、

目標やゴールから逆算して仕事の段取りを考える。

「To Do リスト」というと受け身な感があるので

著者は「タスクリスト」とよんでいる。

 

・自己投資は時間の天引き

「時間ができたら勉強しよう」と思っていても時間はできない。

投資のための時間を最優先で確保してから

他のスケジュールを立てていく。

 

・時間の固定費を削る

 必ず使う固定費的な時間である睡眠や機械操作の時間を最小化するため

睡眠のメカニズムを学んだり IT機器に習熟することは効果が大きい。

 

4.知識のレバレッジ

・単なる勉強ではなく、リターンを追求する意識を持つ

知識への投資は単なる勉強ではなく、リターンを意識することが必要。

 

・「0から1」ではなく「1から100」にするのがレバレッジ

 成功した先例を学び応用するのが近道

「0から1」を生むクリエイティブな仕事ではレバレッジは効きにくい。

すでにある1を100まで高めるのにレバレッジが有効。

誰かが成功したやり方を自分なりに応用することが成功の近道。

他者から学ぶことは恥ではない。

 

・自分に似たタイプの成功者に学ぶ

学ぶにしても自分と全く違うタイプの人からは得るものが少ない。

自分と共通点があり共感できる人から学ぶと良い。

 

・多読法「レバレッジ・リーディング」は

 読書後にメモを作り実践することでレバレッジがかかる

読書は問題解決のために行うものと意識する。

前書きや目次をざっと眺め大枠を掴んでから読むことで

重要なところだけを拾って読むことができる、。

重要なところに線を引き、アイデアなどを書き込んでいく。

読み終わったら重要な箇所をパソコンに入力する。

 

・スクール、セミナーはよりカスタマイズされた形で学べる

スクールやセミナーなどは、本よりも自分に合わせて

カスタマイズされた学びを得られる。

また一緒に参加するメンバー同士で刺激を得ることができる。

 

・同僚など外部の体系立っていないノウハウも利用する

優秀な同僚のやり方など体系だっていないものからも学び取る。

 

・「レバレッジ・リーディング」をチームに応用

ミーティング前に参加者が同じ本を読み

問題意識を共有しておくことも有効。

 

 

5.人脈のレバレッジ

 ・人脈の基本はコントリビューション

「自分が何に貢献できるか」から対人関係が始まる。

 

・人脈作りは長期スパン

人脈への投資は数年から数十年のスパンで続く。

人脈を作ることよりも維持することの方が難しい。

 

・人脈を繋ぐことで、ネットワークのレバレッジを利用する

ネットワークは生き物なので、想像以上に拡大していく。

自分が発信者となってコネクションを構築するとリターンが大きい。

 

・パーソナルブランディングは自分を理解してもらう最良の方法

最小の労力で自分を理解してもらうためには

自分自身のブランディングが有効。

 

 ・アドバイザーの力を借りる

本当にうまくいっているのかは熟練者からフィードバックをもらって

確認していくことが必要。軌道を外れてしまうことがないように。 

 

 

【感想・考察】

 常にリターンを意識し効率を高めることが

最大の成果を上げるために必要なのは間違い無いと思う。

「時間」や「労力」がボトルネックなのではなく

 その使い方を工夫し続けることが大事だというのが

ビジネス上で成果を上げるために必要不可欠な 

考え方であることは理解できる。

 

自分自身は本の読み方とかも目的の見えない乱読だし

常に目的から逆算して行動することが得意では無い。

マルチタスクな働き方も苦手だ。

「今。ここ。」に集中する生き方の方が楽しいと感じる。

 

だからこそ、自分の感性と違うノウハウを知り

理解することに意味があるのだと感じる。

 

 

この嘘がばれないうちに

コーヒーが冷めないうちに」の続編です。

本作も過去に戻れる喫茶店「フニクリフニクラ」での

物語四編の短篇集です。

 

前作は「過去と他人は変えられなくても

自分と未来は変えられる」という話でしたが

本作は「自分の幸せを願ってくれる人のために

自分は幸せならなければならない」というテーマです。

 

 

【タイトル】

子の嘘がばれないうちに

 

【作者】

川口俊和

 

【あらすじ・概要】

過去に戻ることができるという喫茶店

「フニクリフニクラ」で起きた4つの話。

 

1.『親友』

二十二年前に亡くなった親友に会いにいく男の話

千葉剛太郎が、連帯保証になっていた知人の会社が倒産し、

路頭に迷っていた22年前、友人の神谷に助けられた。

千葉は神谷の経営する定食屋で働いていたが

神谷とその妻は1歳の娘 遥を残し交通事故で死んでしまう。

 

以来、千葉は遥を自分の娘として育ててきたが

今度遥が結婚するに際し、戸籍を見て実の親では無いことが

分かってしまうと考えた。

そこで千葉は、22年前の神谷に会いに行き

遥への結婚祝いのメッセージを録画して

自分は遥から離れることを決意していた。

 

2.『親子』

母親の葬儀に出られなかった息子の話

陶芸家を目指していた三田幸雄は著名な陶芸家の元で

修行をしていたが、良い作品が作れず苦しんでいた。

幸雄の母親 絹代に癌が見つかったが

絹代は幸雄のことを考え、病気のことを伝えなかった。

 

その後、幸雄は詐欺に遭い、多額の借金を抱えてしまった。

絹代の訃報を聞いた時も、葬儀に向かう交通費も工面できず

実母の葬式にも参加できなかった。

幸雄は生前の母に会うため、フニクリフニクラを訪れた。

 

3.『恋人』

結婚できなかった恋人に会いにいく男の話

倉田克樹は2年半前からやってきた。

倉田は当時付き合っていた森麻美との結婚を考えていたが

急性白血病にかかっていることが判明した。

倉田は信頼できる上司に2年半後に森麻美を

フニクリフニクラに連れてきて欲しいと頼んだ。

そして、「2年後、僕が死んでいなかった場合」もしくは

「森麻美が、僕の死後結婚して幸せになっていた場合」には

彼女を連れてこないで欲しいと依頼した。


4.『夫婦』

妻にプレゼントを渡せなかった老刑事の話

老刑事の万田清は30年前に亡くなった妻の公子に

誕生日のプレゼントを渡そうとしていた。

 

当時、刑事を辞めたいと考えていた万田は

公子をフニクリフニクラに呼び出して話そうとしていたが

急に入った仕事ですっぽかしてしまった。

閉店時間まで待っていた公子は遅い時間に家に戻ったが

帰路、強盗に出会い頚動脈を切られ死んでしまった。

 

時田数が淹れたコーヒーでは時間を超えることができなくなり

7歳になったミキが始めて時間旅行を司る。

 

【感想・考察】

 前作の「コーヒーが冷めないうちに」よりも好きだ。

 

誰かを幸せにできなかったり、

誰かの期待に応えることができなかったとき

「自分は幸せになる資格がない」と考えてしまうことがある。

ただ「俺だって不幸なんだ」アピールは負の連鎖を起こすだけだ。

 

「自分が不幸であれば、相手は安心するだろう」と感じるのは

相対的な位置を気にして、相手の幸せを喜べない心を、

自分が持っているからだろう。

 

「相手は自分の幸せを望んでいる」と信じ、

図太く自分の幸せを求められるようになった時に

人の幸せを喜ぶことができるようになるのだろう。

 

「人の幸せを願い、人の不幸を悲しむ」ことができる

強い人間になりたいと思った。

 

 

 

コーヒーが冷めないうちに

「一杯のコーヒーが冷めない間だけ」

過去に戻ることができる喫茶店で起こった話。

一時期は、やたらと広告を目にしたので

読む気になりませんでしたが、

読んでみると舞台が頭に浮かぶような映像的な描写で

作品世界に浸かることができました。

 

【タイトル】

コーヒーが冷めないうちに

 

【作者】

川口俊和

 

【あらすじ・概要】

地下にある古びた喫茶店「フニクリフニクラ」の

ある座席に座ると過去に戻ることができるという。

時田流と計の夫婦、流の従姉妹 数 が働く。

過去に戻るにはいくつかのルールがある。

1.過去に戻ってもこの喫茶店に来たことがない人には会えない

2.何をしても現実は変わらない

3.過去に戻れる席にいる先客が席を立った時だけがチャンス

4.過去に戻っても席から離れることはできない

5.過去に戻れるのはコーヒーが冷めてしまうまで

面倒なルールで現実を変えられないと知りつつ

過去に戻った人たちの4つの物語。

 

『恋人』結婚を考えていた彼氏と別れた女の話

美人キャリアウーマンの清川二美子は彼氏と別れてしまった。

彼氏は夢だったゲーム会社への就職のため渡米することを決め

プライドの高い二美子は「離れたくない」と言うことができなかった。

 

数が過去に戻っても、現実を変えることはできないと説明したが

二美子はそれでも彼と別れた日に戻っていった。

 

『夫婦』記憶が消えていく男と看護師の話

常連の房木はいつもカンター席で旅行雑誌を眺めている。

アルツハイマーの進行した房木は妻である看護師の高竹も

認識できなくなってしまった。

高竹は、たとえ妻として忘れられても、看護師として

夫を支えていこうと決めるが

かつて夫が自分に渡しそびれた手紙があると聞き

過去に戻ってその手紙を受取ろうとする。

 

『姉妹』家出した姉とよく食べる妹の話

フニクリフニクラの近所でスナックを経営する平井八絵子は

実家の旅館の経営を継ぐことを嫌い妹の久美に任せ家出をしてきた。

久美は根気強く八絵子に戻ってくるよう説得に来たが

疎ましく思った八絵子は妹を避けるようになっていった。

 

『親子』この喫茶店で働く妊婦の話

フニクリフニクラのマスター 時田流の妻 時田計は

生まれつき心臓が弱かった。

妊娠が判明し医者で見てもらったところ

「計さんの体は出産に耐えられない」と言われてしまう。

 

 

【感想・考察】

ゴリ押し宣伝に辟易し、読まず嫌いだったのはもったいなかった。

煽り文句のように「4回泣く」ことはなかったけれど

ほぼ喫茶店の内部だけという閉じられた空間での演劇の様で

舞台の様子や登場人物の様子がありありと目に浮かんできて

作品世界にどっぷりと浸かってしまった。

 

「何をしても過去を変えることはできないが

過去に残された思いを知ることで

自分と未来を変えることはできる」という展開は、

 「過去に戻れない自分たちでも未来は変えることができる」

というメッセージなのだろう。

 

 

 

食べ物を変えれば脳が変わる

食べ物が脳に与える影響を解説しています。

律儀にエビデンスを挙げながら

客観的な説明を心がけているので

10年近く前の本でもないように古さを感じませんでした。

 

【タイトル】

食べ物を変えれば脳が変わる

 

【作者】

生田哲

 

【あらすじ・概要】

薬学博士である著者が、

「食べ物が脳に与える影響」を解説する。

 

あなたの人生を左右する食べ物

マルチビタミン、マルチミネラル、DHAなどを

不足している子供に投与するとIQスコアが上がる。

早い時期ほど効果が高いので。

また妊娠期・授乳期の母が摂取するのは特に有効。

 

白砂糖は血糖値を乱高下させることで

注意力が散漫になり、記憶力の低下を引き起こす。

大人よりも子供の方が血糖値の上下に敏感。

 

トリプトファンは気分を向上させうつ病を防ぐ。

脳内伝達物質のセロトニンの再取り込み阻害薬(SSRI)も

効果があるが副作用が大きい。

セロトニンの原料になるトリプトファンや

5-ヒドロキシトリプトファンは副作用が少なく効果がある。

 

アルツハイマーの危険因因子は糖尿病や飲酒喫煙。

青魚のDHAはアルツハイマーの原因となるβアミロイドの蓄積を防ぐ。

 

脳を快適に働かせる栄養素

脳を動かすには、ブドウ糖、アミノ酸、必須脂肪酸

リン脂質、ビタミン、ミネラルの6つの栄養素が必要。

 

脳の種たるエネルギーはブドウ糖だが

精製された砂糖はミネラルなどが捨てられていて望ましくない。

また急激に血糖値の上下が脳の働きを様食べる。

GI値の低い「スローリーリース」の糖類が理想。

玄米ご飯、ライ麦パン、全粒粉パスタなど。

 

人工甘味料は直接的には血糖値を上げないが

記憶障害やうつの悪化が見られるため避けるべき。

 

水分を除くと脳の70%は脂肪でできている。

脳内での信号を受発信するシナプス表面の膜を柔軟に保つため

オメガ3とオメガ6の死亡をバランスよくとることが必要。

普通の生活ではオメガ6の比率が高くなりがちなので

青魚などに含まれるオメガ3を意識して摂取するのが良い。

 

脳内の伝達物質はアミノ酸から作られる。

体内で作ることができない9種類の必須アミノ酸は

食品からとらなければならない。

(トリプトファン、フェニルアラニン、スレオニン、

メチオニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン

ヒスチジン)

 

脳にとって特に重要なビタミンミネラルは

ビタミンB類、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、

マンガン、亜鉛。

 

脳に悪い食べ物

トランス脂肪酸は脳内でDHAの働きを妨げる。

 

タバコは肺がんや心臓病の原因になるだけでなく

IQを下げることも分かっている。

喫煙によって生じる一酸化炭素による酸素供給を悪化させ、

アセトアルデヒドが脳の神経細胞にダメージを与える。

 

アルコールは細胞毒で、ごく少量の場合を除き脳の萎縮が見られる。

特に妊娠中のアルコールは胎児にダメージを与える。

 

白砂糖は血糖値の乱高下で脳の働きを直接乱す。

更に高血糖の状態が続くと糖化により

脳の神経細胞を包む膜がべたつき、伝達物質の受け渡しが鈍る。

 

カフェインは気分を良くするが、

カフェインが無くなったために感じる不快感を軽減しているだけで

脳を活性化しているわけではない。

カフェインを全くとらない人より良い状態になることはない。

カフェイン依存症になると、副腎や脳が疲労し

ドーパミンやアドレナリンの生成量が減る。

 

脳に良い食べ物

ビタミンやミネラルは脳内で伝達物質を

やり取りするスピードを上げる。

またDHAは頭の回転を上げる。

 

白砂糖など血糖値が急に上がる食べ物を避けることで

集中力が持続する。

 

記憶力を向上させるためにはアセチルコリンが必要。

直接食べても脳の関門を通らないので

原料となるフォスファチジルコリンを取ると良い。

鶏卵、大豆、魚類に含まれる。

フォスファチジルコリンをアセチルコリンに変えるために、

パテトン酸、ビタミンB1、B6、ビタミンCも重要。

イチョウ葉エキスなども記憶力の維持に有効。

 

うつを撃退する栄養素

体内でセロトニンに変わるトリプトファンを取ると良い。

魚介類、鶏卵、豆腐、ピーナッツ、バナナ、アーモンド、

牛乳、チーズなどに含まれる。

さらにセロトニンに近い、5-ヒドロキシトリプトファンは

副作用が少なくうつに有効。

 

脳をダメにする物質とその解毒法

学習障害など脳に悪影響を与える鉛の排出を

ビタミンC、亜鉛、カルシウムが助ける。

アルツハイマーの一因と考えられている

水銀はセレンが解毒を助ける。

 

 

【感想・考察】

比較的ニュートラルな内容だと思う。

単純にまとめると、

・糖質は急に血糖値を上げないよう精製度の低いものを選びましょう。

・脂質はトランス脂肪酸を避け、青魚などを良くとりましょう。

・ビタミン、ミネラルは十分とりましょう。

・アルコールはごく少量に抑えましょう。

・タバコは単純に害なのでやめましょう。

・カフェインにもメリットはないのでやめましょう。

・うつの改善にはトリプトファンが有効。

・重金属の蓄積を防ぐため、亜鉛やビタミンCなどをとりましょう。

ということで、常識的で違和感のない内容だ。

 

タバコは吸わないし、酒は飲まなくても大丈夫だけど

カフェインが取れないのはちょっと辛いかも。

 

 

 

図解 統計学超入門

統計学の基礎をこれ以上ないほど丁寧に

解説してくれます。

 

標準偏差や正規分布、二項分布といった用語を

解説しながら、

「視聴率は、日本の5800万世帯のうち

6900世帯だけの調査で信頼できるのか」とか

「選挙の出口調査はなぜ、あれほど早いタイミングで

確定情報を出すことができるのか」

といった疑問に答えていきます。

 

本当に丁寧な説明で分かりやすいです。

 

 

【タイトル】

図解 統計学超入門

 

 

【作者】

高橋洋一

 

 

【あらすじ・概要】

統計学の基礎を極めて丁寧に解説する。

 

サイコロの出目などを例にして

基本的な用語から説明する。

 

ヒストグラム

階級値ごとの頻度を表すグラフ。

 

平均値

データを合計しデータの数で割ったもの。

サイコロを3回降って、1が2回、4が1回でたら

 (1+1+4)/6 = 1 が平均値。

 

相対度数

その度数が全体の中で締める割合。

サイコロを3回降って、1が2回、4が1回でたら

それぞれの目の相対度数は

1 : 2/3

2 : 0/3

: 0/3

: 1/3

: 0/3

: 0/3

 

偏差、分散

個々のデータが平均値からどれだけ離れているかが偏差。

(偏差)=(データの数値)ー(平均値)

ばらつきは正負の両方があるため、

偏差を二乗し頻度をかけたものが分散になる。

 

サイコロを3回降って、1が2回、4が1回でたら

(1-1)^2x2/3 +(1-1)^2x2/3 + (4-1)^2x1/3

= 2/3+2/3+9/3

= 13/3 が分散

 

標準偏差

マイナスを避けるため偏差を二乗にしていることで

数が大きくなりすぎることを避けるため

分散にルートをかけたものを標準偏差という。

 

偏差値

平均からの差を標準偏差の十分の1で割り50を加えたもの。

百点満点の感覚があるため50を平均点とした。

 

正規分布

平均をピークとして左右対称の山を描くような分布。

サイコロの出目など、要因が多く偶然性が高いデータは

正規分布になりやすい。

所得などは分布に偶然以外の要因も関わるので

正規分布にはならない。

 

正規分布であれば

平均から標準偏差±1 の範囲に全体の68%

平均から標準偏差±2 の範囲に全体の95%

平均から標準偏差±3 の範囲に全体の99%

が含まれる。

 

標準正規分布

平均値が0、標準偏差が1 となる正規分布。

標準正規分布表がまとめられているため

計算せずに分布が割り出せる。

 

データの正規化 

正規分布であることがわかっているデータを

標準正規分布と同じ特徴を持つデータに変化することで

解析しやすくする。

 

二項分布

ある事柄が成功と失敗の2通りしかない場合で

成功確立p、失敗の確立1ーp とし、

n回行なったうち、k回成功する確率を計算すると

 P(X=k) = nCk x p^k x (1-p)^n-k で表せる。

 

サイコロを3回振って1回だけ1が出る確率は

以下のように計算する。

 

nCk = 3Cは3回のうち1回だけ1が出る組合せパターン数なので

1が出た場合を成功で〇、それ以外を✖️とすると

〇✖️✖️

✖️〇✖️

✖️✖️〇

の3パターンで 

nCk = 3C =3 となる。

 

p^k は成功する確率をk乗したものなので

(1/6)^1 = 1/6

上記の〇になるパターンでは、

それぞれが1が出る確率なので 1/6 になるということ。

 

(1-p)^n-k は失敗する確率を( n-k)乗したものなので

(1-1/6)^(3-1) = (5/6)^2 = 25/36

上記の✖️になるパターンは

それぞれが1以外が出る確率なので、5/6 になり

それが2回繰り返されるということ。

 

nCk = 3C =3

(1/6)^1 = 1/6 

(1-1/6)^(3-1) = (5/6)^2 = 25/36

 を掛け合わた 75/216 が

「サイコロを3回振ったうち、1回だけ1が出る確率」になる。

 

中心極限定理 

サイコロなどのように

毎回が独立し相互の関連がなく

互いに独立した確率変数と言えるもので成立する。

中心極限定理が成立するものでは

正規分布が成立する。

 

二項分布と正規分布

中心極限定理が成立するのであれば

二項分布は正規分布に近づき、

正規分布と同じ平均値予測ができる。

 

ここまでの理論を説明した上で、

テレビの視聴率調査は 5800万世帯農地

6900世帯 (約0.001%) でも

「95%の確かさで上下2%のレンジに入る」 

 ことを解説する。

 

仮にサンプルが十分の一だと、

「95%の確かさで上下6%のレンジに入る」

としか言えず、

10%と出た場合、4%〜16%の範囲となり

意味がある数字とは言えない。

 

またサンプルを10倍にすれば

「95%の確かさで上下0.6%のレンジに入る」と

言えるが、コストと比較しリターンが少ないと

判断されている。

 

必要に応じた正確さを出すためのサンプル数は

数学的に導き出せるが

「サンプルがランダムであること」を担保するのは難しい。

 

テレビの視聴率であれば、一部の地域や年齢層に

固まらないようサンプルを選ぶことが難しい。

選挙の出口調査でも、インタビューに答えるのは

比較的年齢層の高い人が多いことや

事前投票分が集計されない、などの偏りが生じている、

 

データがランダムでないと「中心極限定理」に当てはまらず

正規分布とならない。

 

 

【感想・考察】

「考え方を理解すれば公式を覚える必要はない」 

 として懇切丁寧に解説する。

 

サイコロを数回振るくらいの確率であれば

書き出して総当りすれば調べることができるし

その結果から公式へと導いてもらえれば理解しやすい。

 

「文系諸君にこんなことを言っても理解できないだろうけど」

みたいな言い方にはムッとくるが、

作者の予想通りのポイントで分からなくなるのが、

さらに悔しい。。

 

 

能登怪異譚

 能登地方の方言にのせて語る

9編の怪異小説短編集です。

土着の不気味さが滲み出るような話です。

 

 

【タイトル】

能登怪異譚

 

【作者】

半村良

 

【あらすじ・概要】

能登を舞台とした9編の怪異短編集。

 

箪笥(たんす)

男は、夜に子供が寝床を抜け出して

箪笥の上に座りじっとしていることを知る。

妻に注意するが、子供をたしなめることはなかった。

そのうち、子供の兄弟も妻も、

夜中に箪笥の上に座るようになり、

不気味になった男は家を逃げ出した。

数年後、漁をしていて近くを通りかかった男は

海の上で箪笥を担いだ子供たちを見る。

男も箪笥の上に座り運ばれていった。

 

蛞蝓(なめくじ)

男は妻の浮気を知り別れることとなる。

妻に嫁入り道具を返すため、男が蔵に入ると

蔵中に蛞蝓がびっしりと集まっていた。

不気味に思った男は塩をまき蛞蝓を溶かしてしまった。

妻が蔵に訪れたが蛞蝓がいたことを信じない。

怒った男が妻を蛞蝓の粘液の中に突き落としたところ

妻は溶けてなくなってしまった。

男の方は蛞蝓の粘液が着いた部分が硬くなり痛んだが

海の中にいる間だけは痛みが引いた。

そのうちに男は常に海に入り浸るようになった。

 

縺れ糸(もつれいと)

翁媼原(じじばばはら)という場所に老夫婦が住んでいた。

老夫婦は特に仕事をするわけではないが

動物たちに囲まれ、食うに困ることなく暮らしていた。

 

老夫婦が、何か宝物を持っているのではないかと

勘繰った泥棒がその家に盗みに入ることを計画する。

翁媼原と老夫婦を愛する青年平太郎がその話を聞き

泥棒の侵入を防ぐ。

 

老夫婦から「縺れた糸をほぐし続けることで

神様から恵をもらっている」という話を聞いた平太郎は

老夫婦にもっと豊かになってもらいたいと考え

絡まった糸を解すことを手伝おうとする。

平太郎がハサミを使って糸の縺れを切っていくと

いつの間にか翁媼原も老夫婦も消えてしまった。

 

雀谷(すずめだに)

男の幼少時代の友人、賢吉の娘婿が訪ねてくる。

賢吉はがんに侵され動くことができないが

かつて見た「雀谷」をまた見たいと願っているという。

「雀谷」は雀が命の終わりを悟ったときに集まる場所で

世界中の雀の墓であった。

 

蟹婆(かにばあば)

とある村に伝わる「蟹婆」の伝承を調べるため

雑誌記者の若い女性が話を聞いて回る。

話を聞くたびたらいまわしにされ、

ある者は作り話だと言い、

ある者は行き倒れの旅人を蟹が食べてしまった話だという。

夜も更け最終バスがなくなり、

記者は村人の家に泊まることになる。

 

仁助と甚八(にすけとじんぱち)

仁助と甚八は、お互いに姿を変えて化かしあう。

 

夫婦喧嘩

妻に先立たれた春吉の親戚は

お見合いを手配するが、彼は中々応じない。

春吉は、浮気した妻に殺された男の幽霊と会い、

「妻のことは恨んでいない」という言葉をその妻に伝えたが

妻はおびえて首を吊ってしまう。

その夫婦の幽霊が日ごと春吉の家で夫婦喧嘩を繰り返していた。

 

夢たまご

 一銭硬貨を拾った少年は、玉子売りから

食べると夢を見るという「夢たまご」を買う。

青年になった少年は、玉子売りの家に辿り着き

再び「夢たまご」を食べる。

最後に老人となった男の前に、かつての玉子売りが現れる。

男には「夢たまご」を食べたとき以外のことが

全て夢の中の出来事のように思われた。

 

終の岩屋

足を踏み入れると姿が消えてしまうという「終の岩屋」の前に

ひとつの宿屋があった。

その宿屋にはこの世から消えてしまいたいと思う人たちが

うわさを聞きつけ集ってくる。 

 

【感想・考察】

 なんとも不気味な話。

能登地方の方言で書かれていて

その独特の語感が不気味さを増している。

 

最初は iOSの読み上げ機能を使って聞こうとしたが

方言のリズム感や独特な漢字の読みが上手く再生できず

諦めて文字で読んだ。

語感から醸し出される雰囲気が

大切な役割を果たしている作品なのだと感じた。 

 

集中力はいらない

 

「集中すること」が高く評価されているけれど

「広く分散し飛躍するラテラルな思考」の方にこそ

機械にはできない人間の価値があるとしています。

集中力にかける自分には励みになる本でした。

 

【タイトル】

集中力はいらない

 

【作者】

森博嗣

 

【あらすじ・概要】

 

集中しない力

集中というのは機械の様な働きであり

人力による大量生産や戦争など「反応」が必要な場合に

役に立つが、現代ではその重要性は下がっている。

本当は「新たな発想」にこそ価値があり、

それは、集中からは生まれない。

 

著者の経験では、一定期間ある問題を考え続けた後

そこから離れ意識を集中させていない時に

新たな発想が生まれることが多いという。

 

情報に反応し踊らされないためにも

集中し過ぎず冷静さを保つことが必要。

 

 

集中しないと何故良いか

生物はもともと集中するようにできているが

人間は集団の形成で余力が生まれ

「分散」により集団としての能力を高めてきた。

 

「分散」により複数の工程を並列処理することで

それぞれはじっくり慎重に行いながら

全体では待ち時間なく進めることができる。

 

分散型の仕事で複数のことに取り組んでいれば

ハズレがあっても吸収できるし

時間的にも分散させておけば

不測の事態に対応することができる。

 

考える力は「分散」と「発散」から

「欲しいものは何か?」と聞かれ

「面白いもの」と答えるのは抽象的、

実際に選ぶ段階では「この汽車のおもちゃ」

というように具体的する必要がある。

しかし本当に欲しいものは「面白いもの」で

汽車のおもちゃが面白いかどうかは分からない。

抽象度の高い方が求めるもの正体に近い。

 

抽象的なものは行動を起こすには扱いにくいが

具体的なものは必ずしも正解ではない。

 

抽象的な表現は広い範囲の可能性を包含するので

抽象的なものを抽象的なまま考えるためには

精神の分散が必要になる。

 

例えば工場の工員に「工夫していることはあるか?」と聞いて

「このネジを先に締めるようにしている」というのは具体的だが

「個々の工夫の設計段階への還元に努めている」というのは抽象的だ。

その視点に立つためには、全体を分散的に見なければならない。

 

学ぶこと、選択して反応することが「考えること」だと

思い込んでいる人が多いが、

「考える」というのはインプットしたものを用いて

理屈を組み立て仮説を立てることだ。

 

分散思考による発想の飛躍が「個性」になる。

 

思考にはリラックスが必要

分散思考をするためにはリラックスしている方がいい。

集中して緩めるように緩急をつけることも効果がある。

「固有名詞」は便利だが、名前を覚えることで

その周辺情報が欠落してしまうことがある。

情報として扱いやすくなるが、発想の幅を広げるためには

名前にこだわらないことが有利になる場合もある。

 

思考がすなわち人間である

「集中」は思考を排除するもので

「人間」を排除するものだともいえる。

自分の願望と思考を切り分け、分散的な視点から

客観的な思考ができれば「信頼できる」人評価される。

思考こそが人格であるともいえる。

 

【感想・考察】

たくさんの情報を集め帰納的に判断をすることであれば

人間はコンピュータによる機械学習にかなわないだろう。

「判断すること」でも多くの分野で機械が人間を上回り始めている。

 

従来人間の方が得意だった「パターン認識」でも機械学習が力をつけ

自動運転なども実用化に近づいている。

 

一方、初見で極度にデフォルメした猫のイラストを猫と判断することは

人間の方が高精度でできるだろう。「マンガ的なデフォルメの作法」と

「猫のイラスト」を結び付け、パターンの飛躍を埋めることができる。

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例えばこれは 人間が見れば明らかに「猫のイラスト」だが

機械に判断させるのは難しいのではないだろうか。

 

多数のサンプルから共通点を探し条件づけるのは

「集中」する作業でコンピュータが得意な部分だろう。

一方で多数のサンプルから幅を広げ「飛躍」させていく能力は

コンピュータにはまだ当面難しそうだ。

 

そう考えると、ラテラルな飛躍にこそ人間の価値があるという

著者の主張はその通りだと思う。

 

森博嗣氏が1996年に出した著書『すべてがFになる』のなかにも

真賀田四季が西之園萌絵に、

「思考が飛躍する特徴があるわね。それが、貴女の一番の才能。」

と語る場面があり、

当時から一貫して「思考の飛躍」に価値を置いていことが分かる。

インターネット黎明期で、まだ機械学習という言葉もなかった

時代であることを考えると大変な先見の明だ。

科学者の発想法として既に確たる考えがあったのだろう。

 

 

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