今度君に逢えたら
タイムリープものです。暗くなりがちなストーリー展開ですが、登場人物たちの掛け合いが絶妙で、明るく楽しく読めました。
【作者】
くみた柑
【あらすじ・概要】
16歳の誕生日を目前に控えた麻由美は、母親のめぐみと二人暮らしをしていた。ある日挙動不審な少年から「あなたはタイムリープの能力がある、16歳になると能力は消えるので今のうちに跳んだ方がいい」と伝えられる。
麻由美は自分が生まれる前に死んだ父親の太一に一目会いたいと願い、太一が生きている時代へと跳んだ。麻由美は、父が母に伝えようとしていた思いを知り、父は友人に刺殺されたことに衝撃を受け、さらに過去に戻り父を救う。
現代に戻った麻由美は、両親との3人暮らしをしていることに喜びを感じるが、学校の同級生達にも、自分の過去改変が影響していることに気づく。そして翌日、また父の太一は消え、飛行機事故に巻き込まれたことになっていた。
誰かが執拗に太一の存在を消そうとしていることに気が付いた麻由美は過去に戻りながら真相を探り、さらに影響の輪を広げていった。
【感想・考察】
和菓子屋のララおばあちゃんの「人生は決断と行動の繰り返し。自分が選択した決断に間違いはない、常に未来を見なさい」という言葉は危ういが力を与えてくれる。ロマンティックな「善意」が結果的に人々を幸せにしていくストーリーを爽快に感じられるのが嬉しい。
【オススメ度】
★★★☆☆