その話を聞かせてはいけない
【作者】
道尾秀介
【あらすじ・概要】
家族と共に中国から移住してきた马珂は、学校でも家でも孤独を抱えていた。追い詰められた時、落ち込んだ時に姿を現す鬼と目を合わせないよう生活していた。
ある日、文房具店で店主の老婆が殺されているところを目撃したと思ったが、翌日その店に行くと老婆は生きていて、何かの見間違いだろうと言われる。
その後追い詰められた马珂は姿を現した鬼の顔を見る。孤独な少年を追う鬼は不気味な同級生なのか、自分の存在を無視する大人たちなのか。
【感想・考察】
道尾秀介氏は「カラスの親指」が傑作だったと思う。何度もひっくり返される感じと、静かな人間関係の暖かさが素晴らしい作品だった。だが、どちらかというとこの作品のようなホラー風味の強いサスペンス系の作品が多い作者だった。
この作品では孤独な少年 马珂の心情が克明に描かれているが、非常に暗く息苦しくなる。どちらかというと苦手な作品だ。。