毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

グリーン家殺人事件

古典ミステリとして有名なので読んでみました。

 

正直、話が長すぎるのと翻訳の古さで

どうにも読みにくかったです。。

 

ただ、100年近く前の作品であることを思うと

当時としては斬新だったのだろうし

今のミステリに与えている影響も大きいのでしょう。

 

 

【タイトル】

グリーン家殺人事件

 

【作者】

ヴァン・ダイン

 

【あらすじ・概要】

ニューヨークのグリーン邸には

先代トバイアス・グリーンの未亡人と

ジュリア、シーベラ、エイダの3人の娘と

チェスター、レックスの2人の息子が住んでいた。

 

ある雪の夜、ジュリアとエイダが銃撃され

ジュリアは死亡し、エイダは一命をとりとめた。

 

行きに足跡があったことから、

警察は外部から侵入した強盗の犯行だと判断したが

納得のいかない長男のチェスターは

地方検事のマーカムのところに直談判に行く。

マーカムと親交のある素人探偵のヴァンスも

この事件の調査に乗り出すことになった。

 

ヴァンスたちはグリーン邸を訪れ

家族やかかりつけ医のフォン・ブロン、

料理人のマンハイム、女中のヘミング、

バートンたちから話を聞き、

互いにいがみ合う異様な家族の実態を知る。

また、チェスターの銃の紛失や

殺害時に明かりがついていたことなど

強盗による犯行としては不可解な点が多いことに気づく。

 

何日か後、末妹のエイダが兄のレックスについて

伝えたいことがあると言い、マーカムの事務所に訪れる。

エイダが事務所から電話をかけレックスと話をした直後に

レックスが銃撃され亡くなったとの連絡を受ける。

ヴァンスたちはグリーン邸に急行し状況を確認する。

 

またその日、グリーン邸にいたフォン・ブロン医師のカバンから

致死量の薬品が盗まれていたことが判明したため、

警戒した警察は看護師に扮した女性刑事を配し

盗まれた薬品に対処できる医師を近くに待機させていた。

 

ところが刑事の隙をついて、

エイダの食事にモルヒネが混入される。

エイダは待機していた医師の救急対応で一命をとりとめたが

その夜、グリーン夫人にも致死量の薬品が盛られ

翌朝死んでいるのが発見された。

 

先代トバイアス・グリーンの遺言に従い

古びたグリーン邸に縛り付けられている家族たちの背景を

ヴァンスは読み解いていく。

 

 

【感想・考察】

長すぎ、翻訳が古すぎて、とにかく読みにくかった。

もう少しコンパクトにして、現代的な翻訳にすれば

今読んでも面白いものになるのかもしれないので残念だ。

 

先日読んだシェイクスピアの「ヴェニスの商人」は

描写がすっきりしていたのと何より翻訳の素晴らしさで、

数百年前の作品と思えないほど楽しく読めた。

やはり翻訳の影響は大きいと感じる。

 

ミステリの展開にも古さを感じてしまい

「この人が犯人に決まってるよなぁ」というのが

すぐに見えてしまった。

だが逆にいうと、ヴァン・ダインのフォーマットが

その後100年のミステリに強い影響を与えている分、

展開が「当たり前」にみえてしまうのかもしれない。

 

Kindle Unlimited に入っていたので

このバージョンを読んでみたが

ケチらず、もう少し新しい翻訳で

この作者の作品を読んでみることにしよう。

 

 

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