毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

働く君に伝えたい「お金」の教養 人生を変える5つの特別講義

出口 治明

 

生命保険会社CEOの立場から、20代を対象とした、お金との向き合い方を説いた本。

 

お金について「知る」という講義では

今は悪い恵まれない時代だ、というのは不安を煽るポジショントークだという面もあることを教える。

国の年金制度が信頼できないから、民間金融機関で個人で資産管理しましょう、と言われても、少なくても日本国内に限れば国家が破綻しても維持できるような民間金融機関などないのだから、セールストークに乗せられてはいけないという論調。

 

お金の「使い方」の講義では

”財産三分法”を提案。

 ①財布(日常使うお金)

 ②投資(なくなってもいい範囲で、自己投資、金融的な投資を行う)

 ③貯蓄(流動性の高い貯蓄で①を補充する)

お金は使ってこそ価値があるものというこを強調。

 

お金の「貯め方」の講義では

将来に対する過剰な不安から、今の生活を犠牲にすることには反対しつつ

貯蓄型の生命保険が高度成長期を終えた日本では不利であることなどを説明。

 

「殖やし方」の講義では

短期の勝負ではプロに勝てることはないので、長期で考えることが大事ということ。

その中でも、特に若い人は自分の生涯収入をどう増やすかを考え、自己投資をすることが最大の利回りを生むと強調。金融的な手段で資産を2倍、3倍にするのは運が必要だが、自分の能力向上は確実に収入向上に結びつく。

 

最後の「稼ぎ方」の講義では

お金のストックを貯めることに汲々とするよりも、いかにフローを増やしていくか

生涯にわたって稼ぎ続ける能力を持ち続けるかが大事ということを力説。

お金を稼ぐ能力を持つということは、自由であるということだ。

 

お金に対する漠然とした不安に向かい合うには良い内容だった。

 

 

 

 

 

know

野崎 まど

数十年後の近未来、情報量とその扱い方が大幅に進化した世界の話。

近年のネット利用の拡大をみるに十分なリアリティーを感じられる設定。

 

情報量が圧倒的に増え、処理する脳が進化していくことで

神の領域に近づいた少女 ”知る”が知りたかったことは

人の死とその後。

 

”知る”は、おそらく自分の赤ん坊として転生を果たし、

死後の世界の情報を世に知らせたのだと解釈した。

 

リアルな設定の近未来ディストピアと、救いをもたらす輪廻転生の対比が

美しくまとまったストーリーだった。

 

 

 

 

新装版 企業参謀 戦略思考とは何か

大前 研一

 

40年ほど前に出された、企業経営における戦略思考についての本。

取り上げられているケースはテレビやファックスなど時代を感じさせられるものが多いが、戦略的思考についての考察は今見ても非常に新鮮。

 

問題を考える時、ISSUE TREEを展開し、複雑な課題を分析可能な個別の変数に落とし込む。

 

PPM(Product Portofolio Management) で自社の強み、収益性や市場の状況を見ながら

プロダクトミックスで相乗的な効果を上げていくこと。

 

KFS(Key Factor for Success)を捉え、そこに集中していくこと。

 

多くの具体的ケースが説明されており、具体的に捉えやすい。

古い本ではあっても良書だと思う。

 

 

 

 

堂々と逃げる技術

中島 輝

 

「不安」、「恐れ」、「自信のなさ」 から、周囲からの孤立を恐れたり

今ある環境を離れたら自分は生きてはいけない、という考えから

会社や上司や周りの環境に同調し、逃げ出すことができないのは不幸。

そこから抜け出すためには、ブレない確固たる目標を持ち、自信を重ねていくことが必要という内容。

 

逃げる技術とあるが、大切ではないことにこだわらず、本当に大切なことに集中すべきということ。

 

ロートケプシェン、こっちへおいで

相沢 沙呼

 

マジシャンの女子高生と、ヘタレで誠実な男子高校生の

ちょっとライトノベル的なノリのミステリー。

 

個別の謎をオムニバス的に解決しながら、一冊を通しての謎も仕掛けられている。

最初から伏線が散りばめられているので、読み返すと色々気づく。

ユカというのが誰なのか、最後で驚かされた。

 

汗をかかずにトップを奪え!

三田 紀房

 

漫画家でもある作者だけあって、語り口は鋭く引き込まれる。

ただ、述べられている内容は至極真っ当で納得がいく。

 

今の20代・30代は損をしている。

独立できる力を手に入れるのは大切だが、そのためにはすぐに会社を辞めたりするのではなく、会社の使える部分を使い尽くして成長を図ればいい。

何よりも大切なのは人間同士の関係。使われる側から選ぶ側へ。

仕事は On と Off で考えるのではなく、High と Low で常に頭から離さないようにするというのも理解はできる、

 

今ある場所で全力を尽くし、人生を開くという考え方は心に入りやすい。

 

一方で、会社に徹底的に尽くす、上司との人間関係を重視する、Off でも仕事のことを考えるというのは、受け方によっては完全な会社人間にもなってしまう。

語り口がさばけていて入りやすい分、読み方には注意が必要。

 

 

 

 

アメリカ海軍が実践している「無敵の心」の作り方

Mark Divine

 

アメリカ海軍のエリート部隊である SEALSの指導を行った作者が

軍隊指導、空手、ヨガなどを通じて身につけた、Unbeatable Mind を

身につける方法。

 

多くの要素が詰め込まれた本で、繰り返し読む価値がある。

まずはボックス呼吸と言われる呼吸法をマスタしたい。

また、自分の感情とそれを観察する客観的な自己を感じられるようにしたい。

 

 

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