『仔羊たちの聖夜』 西澤保彦
タック、タカチ たちの本格推理シリーズです。
時系列的には第3段なのかな。
一年前のクリスマスイブ、マンションから飛び降りた女性のプレゼントが、タカチたちの持ち物に紛れ込んでいた。
プレゼントを遺族に返そうと調べていると、5年前のクリスマスイブにも、高校生が同じ場所で死んでいたことがわかる。
そして今年の同じ時期、タカチたちの知り合いである大学講師も、同じ場所から飛び降りた。
3つの事件に関係はあるのか。
善意である分たちの悪い「独善的支配」が、人を壊していく様をグロテスクに描く作品でした。一方で、タカチが「自立した友人」たちに囲まれ、心の傷を回復していくのが「救い」でした。
時系列的には後になる「スコッチ・ゲーム」と合わせて読むと、より深く作者のメッセージが理解できます。
リンク先にあらすじと感想をあげました。