『月の娘にスープを送る』 高山環
絆を取り戻していく家族の物語です。
夫婦がそれぞれ関わったスマートスピーカーを何者かが乗っとる。
未来から来た「ダイオウグソクムシのドッグ」は「娘が犯行に関わっている」という。
夫婦と娘を翻弄する犯人と闘う中で、家族は再び繋がっていく。
というお話です。
プライバシーを気軽に切り売りする風潮に警鐘を鳴らしつつ、主体的に、心を込めて使うことで「テクノロジー」は人の幸福につながっていくのだと伝えています。
家族が「スープの冷めない距離」に住むのは難しいこともあります。
それでも、そこに気持ちが乗っていれば「缶詰」や「電子レンジ」というテクノロジーが「温かいスープ」を届けてくれるでしょう。
私自身、海外で家族・友人と離れて暮らしています。
LINEやらZOOMやら通信手段はいくらでもあるけれど、そこに思いがあるかどうかで「ツール」の意味合いが全く変わることを実感しています。
上手く使えば、数千キロを超えて温かいスープを届けることもできる。
リンク先にあらすじと感想を載せました。