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『人もお金も動かす 超スゴイ!文章術』 金川 顕教

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タイトル:人もお金も動かす 超スゴイ!文章術

著者  :金川 顕教

 

 役立ち度    ★★★★★

 分かりやすさ  ★★★★★

 斬新さ     ★★★★☆

 総合オススメ度 ★★★★☆

 

要約

なぜ、あなたは文章術を身に付けるべきなのか?

文章術はあなたをブランド化する。
SNSなどが発達し、誰でも情報発信できるようになった。逆にいうと情報過多の中で自分の情報に目を止めてもらうのが難しくなっている。
かつてないほどに、文章力が重要性を持ち始めていると言える。

文章を効果的に使えば「自分を演出して自分ブランドを作る」ことができ、人を集めることができる。そして、SNS上でのファンやフォロワーというのは、現代における信用資産であり、お金と同等以上の価値を持ち始めている。

 

あなたも個人スキル向上のために、資格取得などを考えているかもしれない。文章術はスキルとして応用範囲が広い。文章力を鍛えると「交渉力」、「ストーリーテリング力」「コーチング力」などの能力も向上していく。
これらの能力は、仕事でも役に立つし、プライベートな人間関係の構築にも役に立つものだ。

 

また、文章と真剣に向き合うことは、対外的なコミュニケーション能力だけでなく「思考の整理」「論理的思考」「メタ視点での俯瞰」といった、内面のスキルも向上させていく。

 

さらに、文章は何度でも繰り返し見ることができ、何人にでも見せることができる。一対一で営業をしたり、教育指導をすると時間効率に限界があるが、セールスレターやマニュアルなどが、多くの人に何度も繰り返し働きかけてくれれば、あなたの時間にレバレッジをかけることができる。「文章が仕事をしてくれる」

伝わる文章を書く

「良い文章とは、相手が読みたくなる文章」
あなたの文章にどれだけ深い内容があっても、読まれなければ意味がない。

 

まずは「誰のため」「何のため」を想定することが大事。また、メッセージの質を保ったまま、できるだけ簡単な言葉に置き換えていくことが必要。

 

1記事には1メッセージだけに抑えるべき。印象に残るのは「幕内弁当」より「から揚げ弁当」だ。そして重要なメッセージは複数回繰り返し徹底して意識付ける。

「抽象」と「具体」を往復することも必要だ。抽象論を書いたあとに具体例を挙げるのは、読者の「理解度テスト」のようなもの。とはいえ海外のビジネス書のように、あまり執拗に具体例を入れすぎると読みにくくなる。

 

重要なポイントを理解してもらうのに、読者の読解力に依存してはいけない。
「かっこ」を使った強調、別の表現への言い換えなども、分かりやすくするためのテクニックだ。

 

文章全体が詰まっていても読みにくい。こまめに改行したり、話が変わるときは改行したりして「ページを開いたとき、3割くらいの余白がある」と読みやすい。
複数の論点がある場合、箇条書きもうまく使うべきだ。

 

あなたが「美しい文章」を書くなら、なくても伝わる接続詞は省くべきかもしれないが、「伝わる文章」のためには、読者の道しるべとなる接続詞はうまく使いこなすべき。

共感される文章を書く

「私は」で書くとどうしても自分語りになってしまう。「あなたは」で始めるだけでも読者目線を意識するようになるし、読者も「自分ごと」として捉えてくれる。

 

何かを伝える場合、自分の権威付けも重要だが「上から目線」になってしまうと、反感を呼び素直に読んでもらうことができなくなる。
「かつては落ちこぼれだった自分が、○○をして、今では成功している」というように、読者との距離感を縮め共感を得られるストーリーにしていくことが大事。

 

すべての人から共感を得ることはできない。風呂敷を広げるほど、ポイントがぼけて刺さりにくくなるので「誰のため」「何のため」という想定に立ち戻り、それ以外の読者を捨てるつもりで書くべき。「読み手を想像しながら書く」ことであなたの文章力は向上する。

ただ、想定読者を自分のイメージだけで設定してはいけない。雑誌やSNSなどを使って、想定読者層の「リアル」を把握していこう。

 

人は人が好きだ。最終的には「あなたのコンテンツ」ではなく「あなた自身」に共感を抱く。あなた自身に共感を持ってもらうため、適切な自己開示が有効だ。

興味を引く文章を書く

文章は、五感すべてを相手に想起させることができる。実際の視覚情報とくらべて言語での伝達は解像度は粗くなるが、人間の脳は過去の記憶から自動補正する。
上手く表現すれば、読者の五感を刺激することができる。

 

文章のトーンが一定だと、読者の興味を維持できない。映画などで「設定」「対立」「解決」という3部構成になっているように、文章でも緩急や高低差を付けていくことが必要。

 

「見出し」も興味を引くために重要。
「印象的な事例を使う」「その時点で話題性のある言葉を使う」「具体的な数字を入れる」「手軽さをアピールする」「疑問形にする」「比較にする」「意外性を狙う」など。

 

また、「あなたが書きたい順番」ではなく、「読者が読みたい順番」で書くことも大事。ビジネス文書であればまず結果からだろうし、エッセイなら最後に落ちを持っていって驚かすのもいい。対象と目的に合わせることが大切。

 

行動を引き起こす文章を書く

機能的な話だけでなく、感情的にベネフィットがあると訴えていくことが重要。
「ジムの入会金1万円割引」は機能的ベネフィットだけだが、「1万円分のプロテインをプレゼント」であれば体が変わっていくイメージに繋がり、機能的ベネフィットと感情的んベネフィットの両方に訴えかけることができる。

 

「どうするか:How」よりも、「なぜやるか:Why」「なにをやるか:What」を強調すべき。WhyとWhatで相手のニーズを掘り起こすことに8割を費やし、Howが2割くらいだとバランスが良い。

 

また、想定読者が「できていないこと」を考え、そこから「何をしたいのか」を考えていく。人の基本的な欲求を知り、文章を書く前に意識しておく。

感想

ものすごく実践的だ。

「私は」を「あなたは」に変えてみるとか、ページの3割が余白になるよう改行などを駆使したりとか、具体的で実行しやすい内容がぎっちり詰め込まれている。

Kindle Unlimited で読めるのだが、手元に置いて何度か読みたいので、個別に購入した。手元に置くことにこだわらない自分にとって珍しいことだ。
それくらい、今の自分のニーズにばっちりハマる内容だった。

 


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