毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

『好きなことしか本気になれない。 人生100年時代のサバイバル仕事術』 南章行

f:id:kenbuchi:20200310232003j:plain

 

「自分のことは自分で決めていい」

人生100年の時代、一人ひとりの「自分のストーリー」に正解はない。

 

 

タイトル:好きなことしか本気になれない。 人生100年時代のサバイバル仕事術

作者  :南章行

オススメ度

 役立ち度     ★★★★☆

 斬新さ      ★★★☆☆

 おもしろさ    ★★★★☆

 総合オススメ度  ★★★★☆

 

要約

スキルの売買を仲介する「ココナラ」社長による仕事術の本。著者自身の経験を題材に「自分のことは自分で決める」セルフマネジメントを伝える。

 

人生100年時代に入り、80歳まで働くことが当たり前になる。

変化の速い時代に数十年先から逆算していくことはもはや不可能。生き抜くための「個人の力」を身に付ける必要がある。

 

著者は「個人の力」の要素を3つ挙げている。

①スキル

②自分の価値観を持つこと

③セルフリーダーシップ

 

1つ目の「スキル」について、一つのスキルにこだわる姿勢に異を唱える。働く期間が長くなり社会の変化も早くなるので、「唯一無二のスキルを磨く」という考え方はリスクが高い。

複数のスキルを持ち、新たなスキルを獲得し続ける」ことが有効だと説く。1000人の中で1番になるのではなく、10人の中で1番になれるスキルを3つ持ち、その掛け合わせで1000分の1になる。「経験を活かす」という考え方はサンクコストに捉われてしまう。過去の正当化は止めるべき。

 

2つ目の「価値観」について、自分の価値観を持つことが過去に縛られず、判断するための鍵になるという。

例えば営業畑で働いてきた人が過去の経験を活かそうとすると、営業から離れれることはできない。だが「人とコミュニケーションを取るのが得意」というスキルと「人の人生をより良くすること」に意義を感じる価値観を持っていると分析するならば、その「スキル」と「価値観」は他の仕事にも応用できる

キャリアの長期プランを作ってしまうと一貫性の罠にハマる。

 

3つ目の「セルフリーダーシップ」については、著者の父の「先生だろうが親だろうが、気にしなくていい。自分のことは自分で決めていい」という言葉に従い、著者自身のこれまでのキャリアを解説し、折に触れて「自分で決める」というセルフリーダーシップを発揮してきたことを説く。

志望大学・学部の決め方から就職先の選び方、銀行で成果を出しつつあったのに外資系ファンドに転職した判断、MBAを取得しようと判断した理由、ファンドで成果をだしていたのにNPOに傾倒していった理由など、ビジネス・ノンフィクションとして読んでも面白い。

 

 

感想・考察

こういう「ビジネス成功術」系の本を読み、成功した人の来歴をみると、もれなく「圧倒的なコミュニケーションスキル」があるように思える。

「あるべき姿」の哲学や、役立つスキル、効率化のための工夫など、それぞれの本で主張するポイントは多様だが、実際の経歴を見るとポイントごとに「人とのつながり」が重要な役割を果たしている。それぞれの著者が「人の中に入り込んでいく」スキルを持っているように見える。

「ビジネスで成功する」ということは「社会に貢献する」ということで、そのためには対人スキルが絶対的に不可欠なのだろう。

 

うーん、、いつか「コミュ障のためのビジネス成功術」を書き上げたい。

 

 

 

 

当ブログは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムであ「Amazonアソシエイト・プログラム」に参加しています。