ヴィーヴルの眼
学園ミステリっぽい始まり方ですが
壮大な設定に繋がっていきます。
二転三転する展開や、高度な知能戦などを仕込みながら
組み込みつつ広げた風呂敷をきっちり畳んでいて
素晴らしく完成度の高い作品だと思います。
Kindle Unlimited で気軽に借りたけれど
意外な掘り出し物でした!
【タイトル】
ヴィーヴルの眼
【作者】
水谷 悠歩
【あらすじ・概要】
高校生の 宇佐美史郎と橘 千奈津 は
クラスメートの仁科が襲われた事件に関して
生徒会長の一条から情報収集を依頼される。
宇佐美たちは 仁科の周囲を調べていたが、
その最中に 一条が飛び降りて死んでしまう。
学校側では「一条の自殺は、
生徒会資金の使い込み露見が理由」と判断したが、
宇佐美宛に届いた「一条からの手紙」に
仁科事件の犯人が示されていたことで事件は展開していく。
「一条からの手紙」には次のターゲットが
千奈津であるとも書かれていたため
宇佐美は千奈津を守るために動き出す。
【感想・考察】
盛りだくさんの楽しさだ。
「デスノート」とか「ライアーゲーム」的な頭脳戦や
「ガンダム」的なニュータイプと強化人間の悲哀だとか
完璧なまでに黒幕っぽい黒幕だとか。
色々な要素を詰め込みながら、二転三転するストーリーが
破綻なく進行していくのもすごい。
中々の傑作だ。