毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

浜村渚の計算ノート

「円周率が3.05より大きいことを証明せよ!」

に本気で取り組んだりして

読むのにむちゃくちゃ時間がかかりました。。

「3より大きい」なら簡単なんだけど。。

 

数学教育を守りたいテロリストと

数学を愛する女子中学生との戦いを描く

ライトなミステリです。

 

数学の知識が解決のキーになっています。

知らなくても普通に読むことはできますが

数字に興味がある人であればより楽しめると思います。

 

 

【タイトル】

浜村渚の計算ノート

 

【作者】

青柳碧人

 

【あらすじ・概要】

数学教育が縮小されたことに怒った数学者 高木が

「黒い三角定規」と名乗る組織を作り

数学教育の復活を要求してテロを仕掛ける。

 

高木は数学教育で二十年に渡り使われていたソフトに

「予備催眠」を仕組んでいた。

そのソフトを使った経験のある人間は

誰でも高木の命令に従ってしまうことを利用し

テロを行うと脅迫してきた。

 

「黒い三角定規」に対抗するため

高木のソフトの使用経験がない若い世代で

かつ数学の素養がある者が必要となり

数学好き中学生の 浜村渚に白羽の矢が立った。

 

Log10『ぬり絵を止めさせる』

高木の予告通り、長野県で連続殺人事件が発生した。

実行犯は高木の催眠を受けた者で

捉えてもきりがない状態だった。

 

渚は 無差別だと思われた被害者たちの共通点を見抜き

「4色問題」に見立てた連続殺人だと看破する。

そして次なる犯行を止めるため想定外の裏技を持ち出した。

 

Log100『悪魔との約束』

数学教育を縮小し、情操教育のため芸術の

学習が重視されている状況に怒りを覚えた

「黒い三角定規」は都内の美術館へ攻撃を開始する。

 

襲撃に使われた薬品を盗んだ男 椎名を追い

渚たちは 椎名が行っていたという「数学喫茶」に赴く。

 

数学喫茶の店主及川は「ゼロ」が悪魔の数字であるといい

数字を「ゼロ」で割らないのは「悪魔との約束だ」という。

 

Log1000『ちごうた計算』

黒い三角定規に狙われている数学科教授「四日市」を

警護するため警察と渚は 奈良大学に訪れていたが

強引に 四日市 は拉致されてしまう。

 

四日市は フィボナッチ数列を使った暗号で犯人を知らせ

渚は暗号とそこに加えられた別の意図を見抜いた。

 

Log10000『πレーツ・オブ・サガミワン』

神奈川県の津殿島で「黒い三角定規」の一団が

キャプテン・ルドルフを名乗る男の下で海賊化し、

近隣の町を襲撃していた。

 

調査に訪れた渚たちは彼らに拉致されるが

渚は海賊組織への入隊を申し出て津殿島に潜入する。

 

そこでは海賊各員が「円周率のどこかの5桁の数字」を

名前代わりに割り当てられていた。

 

 

【感想・考察】

数年前の数学教育の縮小を契機にテロを企てたのに

そのずっと前から予備催眠を仕込んでいたのはどうして?

とか、ミステリ的には納得いかないところも多いが

数学トリビア的な面白さを味わえる。

 

「ゼロ」の意味合いや

「フィボナッチ数列」の不思議について考えたりするのは

中々楽しかった。

 

 

 

当ブログは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムであ「Amazonアソシエイト・プログラム」に参加しています。