毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます

 食品メーカの品質管理や、スーパーなどでの

食品販売を経験した著者が

外食産業の「ごまかし」を暴くする本です。

 

「このハンバーグにはリン酸塩が多様されている!」とか、

「このソースにはグルタミン酸ソーダが0.3%入ってる!」など

私自身は正直分からないし気にならないのですが

外食産業でどういうことが行われているかを

知っておくことは役に立つかもしれませんね。

 

 

【タイトル】

「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます

 

【作者】

河岸宏和

 

【あらすじ・概要】

 食品工場やスーパーなどでの勤務経験を活かし

「外食の裏事情」を暴く本。

 

外食産業が優先しているのは「安さ」と「安全」

日本の外食産業では「安さ」と「安全」が優先され

味や栄養などは二の次になっている。

 

食中毒などの事故を起こさないよう衛生管理をしながら

材料や人件費などのコストを下げる工夫を重ねている。

 

「作りたて」を提供すれば間違いなく美味しいが

衛生面や人件費などのコスト面から

保存のきく冷凍品や手間のかからない仕入れ品が

使われており、味や栄養は重視されていない。

 

個人店の二極化がチェーン店の広がりを進めた

個人店には「丁寧に手作りした美味しい店」もあるが

レベルの低い店も多い。

売上が落ちると新鮮な食材を使うこともできず

悪循環にはまるり、一見客狙いのハズレ店になってしまう。

 

個人店の二極化により、安定的に「そこそこ美味しい」

チェーン店が選ばれるようになった。

 

安い理由-ニセモノに置き換える

コスト削減のため、食材を加工・置き換えしている。

 

くず肉や内臓肉を固めて一枚肉の様にした「成形肉」や

赤身の肉に脂肪を注入した「人口霜降り肉」、

マグロ赤身に植物油を添加した「ニセネギトロ」なども

広く使われている。

 

またミートボールなどは 植物性タンパク質で増量され

味をごまかすために肉エキスなどが加えられている。

 

安い理由-職人を不要とする「仕入れ品」

食材のロスを減らし、人件費も減らすため

工場で加工された「仕入れ品」も広く使われている。

 

カット野菜や刺身、焼鳥、魚フライなど。

冷凍やチルドの状態で配送され、店舗では

温めて皿に並べるだけですむ。

 

いくつか代表的な仕入れ品の見分け方を紹介

・焼鳥にねぎまがあれば仕入れ品ではない

・刺身は角が立っているものは仕入れ品ではない

・コロッケなどで甘いのは保存のためで仕入れ品

・ラーメンは店に寸胴鍋があるかどうかで見極める

 

 

スーパーで国産野菜が多い訳

日本の食料自給率は低いが

スーパーでは国産野菜を多く見かける。

これは産地表示義務のあるスーパーが

国産品を優先して入手し、

輸入野菜は表示義務のない外食に流れるから。

 

外食は食品添加物の表示義務なし

外食では食品添加物の表示義務もないため

何が使われているかは分からない。

 

 

良い店の探し方

・店の外観、内装が整っていて衛生的か

・働く人の身なりは清潔か

・働く人は客に注意しているか

・地元の人が自腹で行くのは良い店

・飲み放題に美味しい店はない

・クーポンを出す店に美味しい店はない

・刺身が美味しい店は全部美味しい

 

【感想・考察】

コスト削減をすすめて「安く」「安全」な

食べ物を提供する店も必要だと思う。

成形肉や仕入れ品も、それ自体が悪いわけではない。

 

一方で、真面目に美味しさを追求する店が

コスト重視のチェーン店に駆逐されてしまうのは

避けたいとも思う。

 

本書にもある通り、個人店には当たり外れが大きくて

なかなか挑戦できない。

ネットで「良い店」を 探そうとしても

最近では 大手グルメサイトの影響が強すぎて

正味のところが見えなくなってきている。

 

たまにハズレがあっても、

新しい店の開拓自体を楽しめるくらいの余裕がないと

美味しい店に辿り着くことはできないのだろう。

 

拘りをもたずチェーン店も利用し

美味しい個人店もたくさん知っている。

そんな豊かな人間になりたいものだ。

 

 

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