毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

ソウルケイジ 警部補 姫川玲子

ストロベリーナイト」に続く姫川玲子シリーズです。

前作では「狂気」の引き起こす後味の悪さも感じました。

今回はタイトル通り「魂を捕らえられた」男の戦いの物語で、

悲しいながらも暖かさを感じる話でした。

 

 

【タイトル】

ソウルケイジ 警部補 姫川玲子

 

【作者】

誉田哲也

 

【あらすじ・概要】

川岸に放置された自動車の中に、男の左手首が発見された。

手首は車の持ち主である建築工務店店主の「高岡」のものと判明した。

高岡は建設現場の事故で父親を亡くし孤児となった耕介を助け

自分の工務店に雇い入れていた。

高岡との関係が負荷方耕介は切り取られた左手首の特徴から

それが高岡のものであることを証言する。

 

耕介と交際している美智子を調べるうち彼女の父親も、

耕介の父と同じ会社で同じような転落事故で死んでいたと判明する。

 

川から死体の胴体部分が発見され、DNA判定で手首と同じ

高岡のものであると判明したが、捜査一課の姫川は違和感を感じ

懇意にしている鑑定医の國奥に再調査を依頼する。

 

やがて姫川たちは「高岡」が、何を守ろうとしたのかを知る。

 

 

【感想・考察】

「ストロベリーナイト」は割と陰惨な話で

実行犯の殺人者を始め、多くの人が狂気に絡めとられていた。

主人公の姫川玲子にもトラウマとなる体験があったが、

家族や親身に接してくれた女性刑事や仕事仲間たちからの

愛を受けることで、歪ながらも立ち直っている。

 

本作では、天涯孤独の身となり苦しんだ耕介が

高岡の想いを受け真っ直ぐに育ち

高岡も、耕介ともう一人の守るべき人のため

強く生きることができている。

 

警察内部での勢力争いとその背景にある一体感だとか

エログロ要素だとか、

姫川のざっくりした内面描写の心地よさとか

このシリーズの魅力は色々あるが

「人は人との関係でどのようにも変わっていく」という

メッセージが私は特に好きだ。

 

最近やっていたドラマ版は見逃してしまったが

 映像化したものも見てみたいと思う。

 

 

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