毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

成りあがり

矢沢永吉氏の自伝的エッセイです。

「YAZAWA」の名前は知っていても

リアルタイムで歌っているのは知らない世代ですが

「スーパースター」を目指す、熱さは伝わってきました。

 

【タイトル】

成りあがり

 

【作者】

矢沢永吉

 

【あらすじ・概要】

矢沢永吉氏の半生を語る。

 

広島で生まれ、戦争で実母を失い

父も小学校低学年で亡くす。

親戚をたらい回しにされるが、最後は祖母に引き取られる。

 

いつも空腹に耐える貧乏暮しを経験し、

親戚や、裕福に恵まれた同級生たちや、

自分に「銭が全てだ」と思わせた世界を見返すため

「俺の代で勝って成り上がってやる」という思いを抱く。

 

中学時代は食べ物などを盗む「ワル」で

高校時代は生きるためのアルバイトに明け暮れたが

音楽の魅力にとりつかれ始める。

 

高校を卒業し卒業証書を破り捨て

「スーパースター」になるため東京に向かう。

 

横浜で暮らし始め、食堂などでバイトしながら食いつなぐ。

当初はレコード会社への持ち込みなども全く受け入れられない。

 

メンバーが集まり始め、「ザ・ベース」というバンドを組み

ライブハウスなどで活動を始める。

 

優秀なギタリストを迎えて「ザ・ベース」を潰し

「ヤマト」という新バンドを組む。

横浜のライブハウスで急激に人気を集めていく。

その頃、将来の妻とも出会う。

 

世の中がロックからフォークに移行し、

ライブハウスが減る中、

親知らずの治療で一ヶ月ほどバンド活動を休んでいる間に

「ヤマト」は崩壊し、その後解散した。

 

一度は落ち込んだが、新しいメンバーを集め

「キャロル」を結成する。

テレビに出演する機会を得て、

ミッキー・カーチスの紹介を受け

レコード会社からメジャーデビューする。

 

「キャロル」として人気を博していたが

あくまでも「スーパースター」を目指す矢沢と

他メンバーとの温度差が広がり

不利な契約を結ばされたことを知った矢沢と

レコード会社との確執もあり、

「キャロル」も解散することとなる。

 

その後、矢沢は単独で移籍し

新たなバックバンドを集め、ソロ活動を開始していく。

 

【感想・考察】

糸井重里氏の本を読んでいて

よく矢沢永吉の名前が上がるので読んでみた。

本書のあとがきも糸井氏が書いていた。

 

人を踏み台にしても「成上ろう!」という姿勢に

素直に同意できない部分はある。

ファンよりも、不遇の時代を「見返すこと」が

最大のモチベーションになっていることに寂しさも感じる。

 

それでも、目標に向けて一直線である姿勢や

度胸のある行動力には、格好よさを感じる。

 

この本が書かれた数十年前と比べて

最近はさらに「キレイ」な世の中になっているように思える。

当時以上に「行儀の悪い、ドロドロした熱くるしさ」は

強力な武器になるのかもしれない。

 

 

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