毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。

タイトルでいっている通りの内容です。

25の有名な文学作品を、

それぞれ10ページ前後の漫画であらすじを追っています。

水木しげる風の絵が雰囲気を出してます。

  

【タイトル】

有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。

 

【作者】

ドリヤス工場

 

【あらすじ・概要】

 

1.太宰治「人間失格」

太宰治の自伝的要素を含む小説。

裕福な家庭に生まれ、幼い頃から聡明だったが

道化を演じ続けた主人公。

長じて何人かの女性に身を寄せ

時に心中未遂をして、女性の死を見ながら

薬に溺れ落ちていく様を描く。


2.中島敦「山月記」

芸術へのこだわりが人を狂わせるという話。

古い時代の中国で役人が夜の竹藪を通ると

人語を話す虎に出会う。

虎の正体は役人の友人だった李徴だった。

自らの詩作にこだわりを持ち、

賤しい官吏に甘んずることを認めなかったが

ある時人の心を失い、虎となってしまう。

李徴は友人に自分が作った詩を後代に伝えるよう依頼する。

最後に家族に自分の「死」を伝えて欲しいと言い

家族より詩を優先させる姿勢が

自分を虎にしたのだと自嘲する。


3.梶井基次郎「檸檬」

「得体の知れない何か」が心を圧迫する。

書店の丸善で画集の上にレモンを置き

そのレモンをやがて爆発する爆弾だと考える。


4.森鴎外「舞姫」

政府から派遣されドイツに赴任していた相沢は

貧しい踊り子エリスと一緒に暮らし始める。

芝居小屋の女性との同居を責められ相沢は職を失う。

その後、かつての友人が復職を取り持ち

日本に帰る約束をしてしまう。

すでに妊娠していたエリスは相沢に裏切られたことを知り

心身の失調でパラノイアとなってしまった。


5.坂口安吾「桜の森の満開の下」

ある山賊は殺した男の妻を自分の女房として連れて帰った。

山賊は今までも女を連れ帰り、多くの妻を抱えていたが

今回の女は勝手が違い、

彼女は以前の妻を全て殺させた。

彼女は都に行くことを望み、

男は都に住む人の財物や、切り落とした「首」を彼女に渡した。

彼女は「首」で遊ぶのを何よりも好んだが

男は変わらぬ日常に飽き、山に帰ることを決意する。

かつて出会った満開の桜の木の下で

彼女は鬼となり、彼は彼女を殺してしまう。

 

6.フランツ・カフカ「変身」

ある朝、グレゴール・ザムザが目覚めると

巨大な毒虫に変わっていた。

妹に世話をしてもらうが

彼を君悪がった賃借人が逃げてしまったことから

家族は彼の世話を放棄し、

ザムザはやがて死んでしまう。

家族はより良い生活のため

もっと良い場所に引っ越していった。

 

7.宮沢賢治「注文の多い料理店」

山奥のレストラン「山猫軒」に迷い込んだ男二人は

レストランに掲げられた様々な「注文」に従い

靴を脱いだり、体にクリームを塗ったりする。

実は自分達が料理され食べられる側だと気づいた二人は

なんとか逃げ出し、東京に帰った。

 

8.永井荷風「墨東綺譚」

作家の種田は作品を仕上げられずにいた。

女給のすみ子の激励を受け「失踪」という作品を完成させる。

 

9.泉鏡花「高野聖」

とある旅僧は飛騨の山奥にある民家に泊めてもらった。

そこで女に体を拭いてもらった。

その女性は人を触ることで病を治す能力を持っていたが

時に男を惑わし、獣に変えてしまうこともあった。

旅僧は人の姿のままで戻っていった。

 

10.夏目漱石「三四郎」

東京で暮らし始めた三四郎は

美禰子という女性の美しさに惹かれる。

三四郎が風邪をひき寝ている間に

美禰子の結婚が決まる。

三四郎は美禰子が描かれた絵のタイトルは

「迷える羊(ストレイシープ)」が合うと考えていた。

 

11.アンデルセン「雪の女王」

悪魔の作った「どんなものも憎々しく映る」鏡が割れた。

兄のカイと妹のゲルダは仲良く暮らしていたが

鏡の破片が目に入ったカイは急に変わってしまう。

カイは雪の女王にさらわれ凍らされてしまう。

ゲルダは回を探すための旅に出る。

ゲルダは、主の祈り「我らの父」を唱え

雪の女王の兵隊を打ち破り

ゲルダの涙がカイの凍った心臓を溶かす。

二人は街に戻り、また幸せな暮らしを取り戻した。

 

12.芥川龍之介「羅生門」

ある下人が羅生門の中で、死体から髪を抜き取る老婆を見つける。

老婆は「生き残るために仕方なくしていることだ」という

下人は、自分も生き残るためだと考え老婆の服を奪う。

 

13.田山花袋「蒲団」

作家の時雄の元に、門下生として芳子が訪れる。

時雄は胸を動かされるが、

芳子と恋人の田中が交際していることを知り時雄は悶える。

やがて田中も状況し、時雄は二入の保護者となる。

時雄は芳子の父に告げ、芳子を連れて帰ってもらうことにする。

 

14.幸田露伴「五重塔」

大工の十兵衛は五重の塔の建設を任せて欲しいという。

十兵衛は他の大工と協力することも拒み、自分一人で仕上げる。

落成式の直前、猛烈な嵐が来るが

塔は釘一本揺るぐことなく完全な姿を保っていた。

 

15.新美南吉「ごん狐」

「ごんぎつね」はいたずらで兵十が釣っていた魚を逃してしまう。

病のとこにあった兵十の母は魚を食べられず死んでしまう。

反省したごんぎつねは兵十に魚や、栗などを送り始める。

ある日、家にごんぎつねがいるのを見つけた兵十は

またいたずらに来たのだと考え、十で撃ち殺してしまう。

ところがごんぎつねが栗を持っていたことに気づき

いつも栗をくれたのはごんぎつねだったことを知る。

 

16.樋口一葉「たけくらべ」

正太郎と美登利はお互いに恋い焦がれていた。

やがて花魁となった美登利はは正太郎が一緒に来ることを拒む。

 

17.魯迅「阿Q正伝」

中国革命期に阿Qは村を追い出される。

城内で盗んだものを持ち帰り村に戻った阿Qは革命の塔の話をする。

やがて村にも革命党が訪れ、阿Qを見つけ彼を銃殺した。

 

18.伊藤左千夫「野菊の墓」

政夫は「野菊が好き」だという民子と親しくなる。

やがて政夫は学校に行くため村を離れることになる。

政夫の不在中、民子は結婚したが

妊娠中に体を壊し死んでしまう。

政夫は民子の墓に野菊を供える。

 

19.トルストイ「イワンのばか」

イワンは畑で捉えた悪魔から、

病を治す木の根や、麦から兵隊と作ったり

葉っぱをキンカニする方法を教えてもらう。

イワンの二人の兄たちはイワンから兵隊と金貨をもらいうけ

それぞれ自分の国を作り王様になったが

イワンは変わらず畑仕事をしていた。

悪魔はイワンの兄たちをそそのかし、二人の国は滅亡した。

悪魔はイワンの国も滅ぼそうとしたが

兵力にも金銭にも屈しない国を滅ぼすことができない。

悪魔は頭を使って儲ける方法を、塔の上から何日も語り続けたが

やがて力つき死んでしまった。

  

20.エドガー・アラン・ポー「モルグ街の殺人」

卓越した分析能力を持つデュパンはモルグ街で起きた惨殺事件の謎に取り組む。

3階の窓しか出入り口がなく、

周囲にいた人は皆、自分の知らない言葉が聞こえたという。

 

21.菊池寛「恩讐の彼方に」

主君を殺してしまった一九郎は、女との生活に失望し

寺に駆け込み僧侶となった。

危険な山道で事故が多発していることを知り

トンネルを掘ることを生涯の使命として取り組み始める。

十数年ののち、一九郎が殺した主君の息子実之助が仇討ちにきたが

一九郎はトンネルの完成まで時間が欲しいと願う。

その後。必死にトンネルを掘りつづける一九郎の姿に打たれた

実之助も作業に加わる。

ついにトンネルが開通した日、一九郎は実之助に

約束通り自分を切るよう申し出る。

 

22.二葉亭四迷「浮雲」

某省庁で働いていた文三はいとこのお勢と打ち解けるが

文三がお勢との結婚を考え始めた頃、急に論旨免職となる。 

某省で仕事に就く本田が文三の復職の橋渡しを申し出る。

文三は本田に同調するお勢の様子にいじけ拗ねてしまう。

 

23.グリム兄弟「ラプンツェル」

魔女の畑からランプツェルという野菜を盗んだ男は

やがて生まれた子供を魔女に渡すことを約束してしまう。

魔女の塔に監禁された娘ランプツェルは魔女を騙し王子を招き入れるが

魔女の怒りを買い、王子は目を見えなくされてしまう。

数年ののち砂漠でランプツェルは目の見えない王子と出会う。

ランプツェルの涙が王子を癒し視力を取りした。

 

24.夢野久作「ドグラ・マグラ」

 精神病課で「狂人解放治療」の研究材料だった男が

記憶を取り戻していく。

 

25.堀辰雄「風立ちぬ」

「私」は結核の治療をしている節子とともに 

サナトリウムで過ごす。

節子は仕事に戻るよう告げるが

私は「二人の人間がそのあまりにも短い一生の間を

どれだけ相手を幸福にさせあえるか」を措いて

他に書くものなどないと考える。

 

 

【感想・考察】

ごく短いのでざっくりとあらすじを知る程度だ。

作品によってはストーリー自体の意味が薄く

心理描写や情景描写が優れているものもあるので

これだけでは魅力は伝わらない。

それでも、とりあえず知っているつもりになれるし

今後読む本のカタログとしては役に立つ。

 

それにしても、明治から昭和初期の

日本の文学男子は、クズだらけで面白い。

比べると最近の文学では「清廉潔白」な

主人公が多い気がする。

圧力の強い時代なのだろうか。

 

 

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