毎日一冊! Kennie の読書日記

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「相対性理論」を楽しむ本 よくわかるアインシュタインの不思議な世界

特殊相対性理論、一般相対性理論から宇宙論まで

アインシュタインが残した理論の

ポイントのみを解説しています。

極力数式などは使わず、

わかりやすさに重点を置いた説明でした。

 

 

【タイトル】

「相対性理論」を楽しむ本 よくわかるアインシュタインの不思議な世界

 

【作者】

 佐藤勝彦

 

【あらすじ・概要】

 

アインシュタインの生涯

学生時代は「中の上」程度の成績で

研究職につくことはできなかったが

公務員として働きながら著した論文で

科学界に衝撃を与える。

 

1905年には光電効果から「光量子論」で光が

波と粒子の両方の性質を持つことを証明した論文を出し

(のちにこの功績でノーベル賞を受賞)

ついで「ブラウン運動」の研究で

分子の実在を証明し、

さらに同年に特殊相対性理論も発表した。

 

日食の観察で重力による空間の歪みが証明されたが

相対性理論でノーベル賞を受賞することはなかった。

 

同時期にけんん急が進められた

「量子力学」については

その不確定性を嫌い認めない立場を取っていた。

 

1930年代に入りナチスによるユダヤ人への迫害が強まり

アインシュタインはアメリカに亡命する。

そこで原子爆弾の進言書に署名をしてたが、

終戦後には核兵器の廃絶を主張している。

 

特殊相対性理論

・ 特殊相対性理論は「等速直線運動」においてのみ有効。

 

・光だけは速度合成の法則が当てはまらない

そこで光の速度を絶対の基準とし

 空間や時間を相対的なものとしてとらえ直した。

 

・動いているものの内部からの観察と

 外部からの観察では、お互いに相手の時間が遅く見える。

 

・時間の遅れは

動いるものの時間=

止まっているものの時間×√1ー(動いているものの速度/光速)^2

で示される。

 光速が速すぎるので日常的には遅れが感じられない。

 

・「光速度は一定」ということを基準とすると

動いている物体の中で、

その 進行方向に向かう光の速さも

光速は超えられないため、

空間の方が縮んでいる。

 

・空間の縮みは

動いている時の長さ=

止まっている時の長さ×√1ー(動く速度/光速度)^2

で示される。

光速の9割で動く場合、約44%の長さになる。

 

 

・運動と質量も相互に変換できることが証明された。

  E=mc^2(質量に光速の二乗をかけたものがエネルギー)

 

・質量の増加は

動いている時の質量=

止まっている時の質量/√1ー(動いている速度/光速)^2

で表される。

 

・光速に至ることができる光子は質量ゼロと考えられる。

 

 

一般相対性理論

・一般相対性理論は「加速度運動」を含めて適用できるよう

拡張した理論。

 

・「等価理論」

重力と加速度による慣性は本質的に同じとする理論。

慣性質量は加速度に対すす「動きにくさ」が重さとなる。

重力も同じで質量による空間の歪みが引っ張っている。

 

・質量による空間の歪みを重力としたことで

ブラックホールの存在を予言した。

 

・特殊相対性理論では、時間は「お互いに遅れる」が

一般相対性理論では「加速度運動をする一方」だけが遅れる。

 

 

宇宙論

・一般相対性理論の「重力場」の考え方によると

宇宙は相互に引き寄せあい就職してしまう。

アインシュタインは「宇宙は一定の状態」だと考え

斥力となる「宇宙項」を加えた。

 

・一方、光のドップラー効果である「赤方偏移」の観察から

宇宙が膨張しているとの理論が優位になり、

アインシュタインも「宇宙項」の考えを取り下げた。

 

・宇宙の最初は超高温・超高密度で爆発的に膨張したという

「ビッグバン理論」が主流となっている。

 

 

【感想・考察】

相対性理論の入門書の中でも分かりやすいと感じる。

時間と空間、質量とエネルギーが

それぞれ影響しあっているという感覚は十分理解できる。

日常感覚からは離れているが、

マクロの世界で速度や距離が大きくなった時に、

光速を壁として考え整合させた理論というのはわかりやすい。

 

その点、量子力学は非常にとっつきにくい。

ミクロの世界は、日常感覚とは違う法則で動くことは理解できるが

観念として入ってこない。

わかりやすい解説書はないものだろうか。

 

 

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