毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

星の王子さま

 有名な作品ですが初めてちゃんと読みました。

自分は「理屈で納得すると安心」するタイプですが、そのために「目には見えない大切なもの」を踏みにじっているかもしれないと思わされました。やはり時代を超えて残る作品には力がありますね。

 「たった一輪のバラを大切にすれば探しているものが見つかるかもしれない。大切なものは目ではなくハートでなければ見えない」

 

【作者】

 サン・テグジュペリ

 

【あらすじ・概要】

 飛行機事故で砂漠に不時着したぼくは、小さな星から来たという「星の王子さま」と出会う。王子さまはぼくに羊の絵を描いてほしいと言い、その羊が星に一輪だけ咲くバラの花を食べてしまわないか心配する。

 王子さまは色々と質問し、自分のことはあまり語らないが、徐々に地球に来る前の出来事が分かり始める。

 

 王子さまはいつも意地悪を言うバラから逃げ星を旅立ったが、バラのことばではなく行動に込められた思いを理解できなかったことに後悔を覚え始める。

 王子さまは地球に来る前に6つの星に立ち寄った。

世界に自分の権威を認めさせたい「王様」の星、承認欲求に捉われた「うぬぼれや」の星、酒を飲む恥ずかしさを酒で忘れようとする「酔っ払い」の星、星を数えることで所有しようとする「ビジネスマン」の星、自転周期が速くなり常に昼夜が入れ替わる星で街灯に灯をつける「点灯夫」の星、自分では現場に赴かず永続性のある真実を求める「地理学者」の星。

 星を巡った王子さまは「大人たちは変だ」と思う。その中でも「点灯夫」だけは、その仕事で幸せになる人がいるので「友達になれそう」だという。

 地球に着いた王子さまは、数千本のバラを見る。世界に1本だけだと思っていたバラがそれほどたくさんあることに驚く。

 その後王子さまキツネに出会った。最初にはキツネは「まだ飼いならされていない自分は王子さまにとって特別な存在ではないし、王子さまもキツネにとって大事な存在ではない」という。だが一緒に時間を過ごすうちにお互いが特別な友達になることを知る。王子さまは自分の星のバラを思い出し「バラは世界にたくさんあっても、ぼくが手間をかけ特別な関係を結んだバラは1本だけだ」と思い至る。

 

 飛行機の修理がおわったぼくは、王子さまが毒蛇と話しているのを見る。王子さまは自分の星に帰るのに「自分の体は重すぎる」から魂だけで戻ろうとする。

 「この夜空の星のどれか一つにボクがいると思ってみれば、全ての星が笑いかけているように見える」と言い残し王子さまは消えていった。

 

【感想・考察】

 あまり分析的な読み方をするべき本ではないと思う。

 王子さまが訪れた星々の大人たちの様子からは、今の自分の生き方を反省させられる。「大切なもの」は何なのか見えているのか、自分の行動は「大切なもの」に向かっているのか。一輪のバラが特別だから大事なのではなくて、バラを大事にするから特別になる。

 素晴らしい作品だと思う。

 

【オススメ度】

 ★★★☆☆

 

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