東京タワーが消えるまで
【作者】
森沢明夫
【あらすじ・概要】
惚れ込んだアーティスト「Deep Sea」を売り出すため、大手レコード会社を退職し、専属レーベルを立ち上げた主人公 佐倉すみれ。体力の限界を超えて働き詰めているうちに恋人とすれ違い「バイバイ」と別れのメールを送られてしまう。命運をかけたライブでは 入れ込んだ Deep Sea が離れていってしまう。
疲れ切った さくらは、占い師である友人の勧めに従って醤油製造をしている実家に戻り、家族の優しさに触れ、心が離れていた父と和解する。
Deep Sea が離れた後、また心を揺さぶるアーティスト「ハルト」と出会い、起死回生の全力投球を再開する。ハルト、その娘のミッチー、レコーディングミキサーのトシちゃんたちと共に、観客の心を根こそぎ奪うステージを作り上げる。
【感想・考察】
すみれ と 恋人のじゃれあい、父の朴訥とした愛情表現、ハルトのひたむきさ、ミッチーの優しさ。お互いを大切にしようと不器用ながらも全力で走り続ける登場人物たちが、心温まるストーリーを紡ぎ出す。日々の生活も仕事も頑張ろうと思える勇気をくれる話だった。