生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント
【作者】
西原理恵子
【あらすじ・概要】
西原理恵子が、仕事・男女関係・家庭・性格・各種トラブルなどについての相談に答える形式の本。彼女らしく、全編を通して「図太くしぶとく生きる」ことを勧めている。「生きるって、みっともないことだし、みっともなくてもいい。あの手この手でどうにか生き残った者が勝ち。そのためには、ついていいウソがある。人のお金をくすねるとかいうのじゃなければ、ウソをうまく使えばいい。」と言う。生真面目に生きる人に、「真面目なだけでは生きていけないい」というメッセージを送る。
いくつか印象に残ったメッセージを挙げる。
・就職活動がうまく行かない人に「正面からは入れないなら、横入りすればよし」
・新しい仕事に慣れないという人に「仕事のインナーマッスルを鍛えろ」
・できない後輩に苛立つ人に「ネジだと思えば腹も立たない」
・空気を読めないことに悩む人に「空気を読めなくても許される人間になれ」
【感想・考察】
自分の性格などに悩んでいる人に対しては、「それを直せ」とか「変えろ」とは言わない。悪知恵を使っても問題を回避して自分が損しないように立ち回ることを勧めている。相手を無理に変えさせようともしない。あるがままを受け入れながら、より気楽に楽しく生きていく力強さがサイバラの魅力なのだと改めて感じた。