決断力
【作者】
羽生 善治
【あらすじ・概要】
当時圧倒的な強さで棋界を騒がせた羽生善治氏の本。
才能とは、一瞬のひらめきではなく、情熱を持ち続けることにあると述べている。若さには勢いがあるが、長きに渡り時に挫折感を抱くことがあっても、諦めずに一つのことを続けるのが最大の才能であるという。
長い人生で徐々に経験を重ねることで、知識は増えていく。ただ本で読みネットで調べるだけではなく、自分で実際に使い理解をしていくことで本当に使える知恵となっていく。また若い時には勢いがあり、経験を重ねることでかえって失われてしまうこともある。経験にはプラス面もマイナス面もあり、マイナス面を出さないようコントロールしていくことも大事だとしている。
直感は7割が正しい、不必要なことを捨てることが大事など、天才と言われる棋士の考え方が垣間見えた。
【感想・考察】
今から10年ほど前の本で、棋譜の記録などにコンピュータが使われ始め、将棋の指し方が変わり始めた様子がよく分かる。現在ではコンピュータは棋譜の記録・検索に止まらず、アルゴリズムで人間の棋士と勝負をするレベル、それもトップレベルの棋士も超えるレベルに達している。この10年間の技術の進展を強く感じる内容だった。