毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『さいはての彼女』 原田マハ

忙しい毎日に追われ心が凝り固まった女性たちを「旅」が癒していく4つの短編小説集です。切羽詰まってくると「旅行なんて行ってる暇はねえ!」となりがちですが、短時間でも短距離でも、今の日常を離れてみることが必要なのかもしれないですね。 リンク先に…

『夜行』 森見登美彦

10年前の京都鞍馬火祭で消えた長谷川さん。彼女以外のメンバー5人は10年ぶりに京都に集まり、とある画家の手による銅版画「夜行」にまつわる思い出話をしていきます。 「夢の中の夢」のように確実なものがない怖さを描き出すホラー寄りファンタジーでありな…

『ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう』 スティーヴン・ホーキング

ホーキング氏が、宇宙や生命にまつわる「ビッグ・クエスチョン」に答えていく本です。数式とかはほとんど出てこず、分かりやすい説明になっています。(ブラックホールの話などは、数式無しでもついていくのが大変ですが。。)「地球外の星に植民しよう」と…

『きみと暮らせば』 八木沢里志

「血の繋がらない兄妹の二人暮らし」と、設定はラブコメ風ですが、どちらかというと淡々とした展開です。登場人物の座右の銘として「花を見て根を思う人になれ」という言葉が紹介され「表面に見えているものは、地に根を張った地道な積み重ねの結果である」…

『吉田松陰「人を動かす天才」の言葉―――志を立てることから、すべては始まる』

吉田松陰は思っていたより過激な人物だったようです。 松下村塾での指導も理論や学問の追求ではなく、実践的な思想を伝えていたことが分かりました。幕末から明治にかけての維新は、当初「尊皇攘夷思想」がベースにあって、諸外国からの干渉を排除することが…

『純喫茶トルンカ しあわせの香り』 八木沢里志

「純喫茶トルンカ」シリーズ第2弾。 東京谷中の路地裏にひっそり佇む喫茶店トルンカと、そこに集う人たちの物語です。 一方的な憧れだと思っていた恋が相手に力を与えていたり幼馴染を守っているつもりが、本当は自分も守られていたり、職を失った友人を助け…

『吉祥寺の朝日奈くん』 中田永一

5つの恋愛短編小説集です。ミステリ的な仕掛けが効いていたり設定の巧みさも面白いのですが、「恋が芽生える瞬間」の心理描写が巧みで、胸がくすぐられる感じです。表紙の「乙一氏推薦!」はちょっとずるい。。こちらのリンク先にあらすじと感想を上げました…

『やりたいことの見つけ方: 情熱を持って取り組める夢・目標・天職が見つかるワーク』 北村拓也

やりたいことが見つからない人のため、人生の目標を見つけるためのステップを解説しています。いろいろな書籍や研究成果が、著者なりに分かりやすく整理されています。 「やりたいこと」は、とにかく行動することで見出していけるんだと、私は思ってます。 …

『100回泣くこと』 中村航

「学生時代に拾った犬が体調を崩す。犬が好きだったバイクの音を聞かせるため、4年間放置していたバイクを直そうと恋人が提案する。牛丼を差し入れ、キャブレターの分解整備を手伝う恋人に、彼は突然プロポーズした」という導入です。何かよく分かります。牛…

「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ) 汐街コナ、ゆうきゆう

冷静なときであれば「死ぬくらいなら会社を辞めればいい」と考えるけれど、追いつめられて余裕がなくなると他の選択肢が見えなくなって、ちょっとした衝動で誤った判断をしてしまうことがあるのかもしれません。 汐街コナさんのマンガと、ゆうきゆうさんの解…

『純喫茶トルンカ』 八木沢里志

昭和の匂いが残る東京谷中の路地裏にひっそり佇む純喫茶トルンカが舞台。そこに集う人々が織りなす3つの物語です。それぞれ不完全な人たちが、お互いにお互いを思いやり、少しずつ前に進んでいく様子が丁寧に描かれていて、胸が暖かくなりました。 こちらの…

『ラブレター』 岩井俊二

先日読んだ『ラストレター』の淡々とした雰囲気が良かったので、ずっと遡って本作を読んでみました。本作も「死んだはずの人間との手紙のやりとり」をキーにした淡々とした物語でした。「今ここ」で自分を見てくれる人に愛を返すためには「感情の整理」が必…

『超速読』 齋藤孝

「拾い読みでもいいから、一冊の本から何かを受け取って、アウトプットしましょう」という主張する本でした。超高速の視線移動とか技術的なトレーニングではなく、重要ポイントのあたりをつけて拾っていくコツの紹介と、とにかくアウトプットすることの重要…

『トップの教養 ビジネスエリートが使いこなす「武器としての知力」』 倉山 満

テストで100点を取るのは優秀な中間管理職。トップになる人間は『何を100点にするのか』を決める。「自分で考えて決める」ことの面倒と責任から逃れる人が多い中、頭に汗をかき、責任を負っていくことが大事なのだと思います。 個別具体的な提言にはクセがあ…

『生きてさえいれば』 小坂流加

『余命10年』の作者 小坂流加さんの遺稿だということです。心臓病と戦う叔母がかつての恋人に宛てて書いた手紙を小学生の甥が届けに行き、それぞれの人が抱えるドラマを垣間見ます。いじめられ命を絶つことを考えていた彼は、「生きてさえいれば」人生を変え…

『十三番目の人格 ISOLA』 貴志祐介

過去のトラウマから解離性同一性障害となり多数の人格を内に持つ少女と、他人の感情をみる「エンパシー能力」を持つ女性の物語。少女のトラウマを紐解き分かれた人格を統合していこうとする前半ですが、中盤以降一気にオカルト・ホラーな展開になっていきま…

『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』 イルセ・サン

5人に1人はいるという HSP(Highly Sensitive Person=敏感な人)についての本です。繊細さゆえに、人と一緒にいると疲れてしまったり、常に不安を感じたりしてしまうけれど、環境を整えれば共感力を活かした人間関係構築や、感受性を活かした創造的な活動が…

『ノッキンオン・ロックドドア2』 青崎有吾

『ノッキンオン・ロックドドア』シリーズ第2弾です。不可能犯罪のハウダニット(どうやったの)を解く御殿場倒理と、不可解犯罪のワイダニット(どうしてやったの)を探る片無氷雨のダブル探偵が事件に挑みます。前作のラストで投げられた数年前の謎が回収さ…

『雀蜂』 貴志祐介

「幽霊や人間も怖いけど、昆虫ホラーは本当に怖い」と思わせておいて、ラストで「やっぱり人間怖えー。。」となる、ブラックホラー。前半の緊迫感のあるスズメバチとの戦い、中盤での作中作ストーリーに触れるメタ展開、そしてラストのどんでん返しと、飽き…

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 雨と九月と君の嘘』 太田紫織

「櫻子さんの足元には死体が埋まっている」シリーズ第3弾です。「真実は必ずしも一つとは限らない!」とコナン君にケンカを売るスタイルです。シニカルなリアリストとして淡々と事実を解明するけれど、相手の心には踏み込まず、それぞれの解釈があることを尊…

『神のダイスを見上げて』 知念実希人

「小惑星があと数日で地球に衝突するかもしれない」というパニック小説 + 数日の制限内で姉を殺した犯人と戦うミステリ・サスペンス小説 です。 二転三転するサスペンス展開の裏で、 「地球最後の日に一緒にいたいと思うのは誰ですか?」「今日が最後の日だ…

【セール情報】最大50%OFF Kindle本 夏のセール実施中!(8月20日まで)

AmazonのKindleストアで 最大50%OFF-夏のKidle本セール 実施中です。 Amazon.co.jp: 【最大50%OFF】Kindle本 夏のセール: Kindleストア 最大50%OFFとありますが、ほとんどの本が最大割引率の50%引きになってるみたいです。対象本は数千冊あるので、読みたい…

『恋のヒペリカムでは悲しみが続かない』 二宮敦人

「どんな悩み事も解決する」というクラブヒペリカム。超絶美形の元No1ホスト、元体育会系の生真面目な会社員、奔放な大学生、クラブオーナーの老紳士 という4人の男たちが、相談に訪れたお客たちと一緒に悩み成長していく。モテすぎてもらったラブレターの処…

『「読まなくてもいい本」の読書案内 ──知の最前線を5日間で探検する』 橘玲

ここ半世紀ほどの間に、巨大な「知のパラダイムシフト」が起こっているから、それ以前のパラダイムで書かれている本は読まなくてもいいよ、というお話です。複雑系、進化論、ゲーム理論、脳科学、功利主義の5分野を上げ、どのようなパラダイムシフトが起こっ…

『まんがで身につくアドラー 明日を変える心理学―――誰でも3日で変われる。』 鈴木義也

かつての教え子たちが持ちよる悩み事に、元教師のカフェ店主がアドラーの言葉を交えて応えていきます。課題の分離、優越感と劣等感、共同体感覚など、アドラー心理学のポイントをマンガで解説するスタイルです。本書の謳い文句通り「3日で変われる」かどうか…

『ラストレター』 岩井俊二

同名の映画「ラストレター」のノベライズ版です。映画監督の岩井俊二さん本人が執筆されています。「美咲」 の死をきっかけに、彼女に憧れていた小説家を目指す男、彼女の妹、彼女の娘や息子たちの人生が動き始めます。その様子をエピソードを丁寧に積み上げ…

『学びを結果に変えるアウトプット大全』樺沢紫苑

「成長を促し結果を出すアウトプット」の方法を、話し方や書き方などの切り口から紹介する本です。一人でグチグチと考えるのが好きなのですが、アウトプットしてフィードバックをもらわないと前に進むことはできないですね。 こちらのリンク先に5分で読める…

『櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み』 太田紫織

『櫻子さんの足元には死体が埋まっている』シリーズ第2弾です。 櫻子さんは一見シニカルですが「自分のものさしで人をはかることはできない」こと理解して相手を尊重しているのだな、と感じました。人はそれぞれ違うものですね。 こちらのリンク先にあらすじ…

『アリス・ザ・ワンダーキラー~少女探偵殺人事件~』 早坂吝

『不思議の国のアリス』のVR世界で繰り広げられる謎解きです。ファンタジーな舞台だけど、論理的なごまかしは一切ない本格ミステリです。 オチのキレも素晴らしく、たっぷり楽しめました。アリス原作では「カラスと書き物机が似ているのはなぜか」という謎か…

『チェ・ゲバラ伝』  三好 徹

カストロとともにキューバ革命を成功に導いたチェゲバラの伝記です。著者の三好さんが チェ・ゲバラに惚れこんでいることが伝わってきます。 安穏とした生活を求めず生涯革命家であり続けた チェが稀有の存在だったことは間違いないでしょう。 サイヤ人ばり…

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