毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人を助けるとはどういうことか ― 本当の「協力関係」をつくる7つの原則

「支援」は受け取る方も難しいものです。 口出しされると気分が悪いことも多いですが 支援を受けることも社会的な責任であり、 支援をすること、されることの両方が上手な人が 「成熟した人間」なのだな、と思います。 【タイトル】 人を助けるとはどういう…

アレグリアとは仕事はできない

コピー機「アレグリア」と格闘するOL、 地下鉄に乗り合わせた乗客たち、 みんな何かに憤ってます。 「日常あるある系」のコメディー風と思いきや 視線の鋭さが「よくある」レベルじゃなくて 何だか怒りのこもった作品になっています。 【タイトル】 アレグリ…

ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門

常識に捉われない自由な発想で、 最短ルートで問題解決するための 「ラテラルシンキング」を紹介しています。 短い本だけれど、豊富な事例紹介があって とても分かりやすく参考になりました。 【タイトル】 ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入…

沙高樓綺譚

ちょっと不気味な5つの話が 「沙高樓」の一室で語られます。 百物語の様な舞台設定です。 昭和30年代の雰囲気が伝わってきますね。 明治維新はまだ「歴史」として消化されておらず 第二次世界大戦はリアルに目の前の出来事だった時期。 50~60年ほど前の話で…

午前0時のラジオ局

ラジオ局での「ちょっと不思議なできごと」の物語です。 現役のアナウンサーさんが書いているだけあって 仕事内容の描写はリアリティと迫力のあるものでしたが 設定はファンタジー寄りです。 6話ともとも悲しいストーリーなのですが、 主人公たちの関りをみ…

ジェリーフィッシュは凍らない 〈マリア&漣〉シリーズ

閉ざされた環境で全員が殺されてしまう 「そして誰もいなくなった」タイプのミステリです。 事件の現場と その数日後の捜査の様子と 事件の十数年前の犯行動機のモノローグの 3つの時間軸が絡まり合う展開で 読み進めるほど謎が深まっていきます。 傑作です…

僕は僕の書いた小説を知らない

敢えて「叙述トリック」を匂わせて 自らハードルを上げるスタイルですね。 でもラスト数十ページはやっぱり良かった。 諦めずに抜いた「ハードボイルド」さんは 一人じゃなかったんですね。 【タイトル】 僕は僕の書いた小説を知らない 【作者】 喜友名トト …

花の下にて春死なむ

舞台になる「香菜里屋」のビールと料理が美味しそうです。 わりと重たくて切ない話が多いのですが こじんまりとしたビアバーの雰囲気がいい感じで それほど酒好きでないのに、一杯飲みたい気分になりました。 「回転寿司でマグロばかり7皿も食べるのは怪しい…

後悔しない超選択術

「人生は選択の積み重ねだけど『正しい選択』なんて無い」 「人生を幸せにするのは『後悔しない選択』にある」と、 メンタリスト DaiGo 氏が語ります。 最近YuTubeとかで時々 DaiGo 氏の話を聞くのですが やはり本になっている方が理解しやすいですね。 【タ…

ちあき電脳探偵社

早逝したミステリ作家北森鴻さんの作品です。 小学生向け学習雑誌に連載していたということで 毒のない完全に子供向けの話でした。 小学生の頃の読書の、今と違った楽しさを 思いださせてくれる作品でした。 この作者さんは、普段もっと重めのミステリを 書…

神話ゲーム 歴史バトラーつばさ

「歴史バトラーつばさ 私立ヒミコ女学園「和風文化研究会」」 の続編です。 前作から続く本筋の伏線を豪快に無視したまま さらに風呂敷を広げています。 そこは無視して「歴史ミステリ」を 楽しむのが正解のようです。 【タイトル】 神話ゲーム 歴史バトラー…

インデックス 警部補 姫川玲子

「ブルーマーダー」 に続く 姫川玲子シリーズ7作目です。 今回は短編集です。 じっくりと書かれる長編も良いのですが 誉田さんの作品は短編もいいですね。 ちょっと不気味さとかやるせなさを感じる話も 短くサクッと落としてくれるので気持ちがいい。 解散し…

カラット探偵事務所の事件簿 2

「種明かしのない叙述トリック」ですね、 この本だけだと。 前作「カラット探偵事務所の事件簿」の後に読むと 最終話が違った見え方になるでしょう。 前作のオチをみて続編は無いものと思っていたけれど 上手に感動的なまとめ方をしてきてます。 乾くるみさ…

車輪の下で

前途洋々たる若者が、 徐々に救いのない悲惨さに落ち込んでいく 相当暗い話でした。 ストーリー自体は単純ですが 田舎町の自然や、神学校での生活、 ジュース絞りや機械工としての仕事など 繊細な情景描写を通して 少年が大人になる時期の鮮やかな感性と そ…

歴史バトラーつばさ 私立ヒミコ女学園「和風文化研究会」

「閑さや 岩にしみ入 蝉の声」で 蝉の声が静かなのではなく、 人々が静かになっていたということ?? いい加減な設定と軽いノリの学園コメディーですが 割ときっちりと考察された歴史の謎が出てきます。 作者の鯨統一郎さんは 「邪馬台国はどこですか?」と…

夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神

「夢をかなえるゾウ」の続編です。 今作でガネーシャは貧乏神たちと一緒に お笑い芸人を目指す男を導いていきます。 【タイトル】 夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神 【作者】 水野敬也 【あらすじ・概要】 芸人を目指す 西野勤太郎は長らく芽が出ないこ…

虹の歯ブラシ 上木らいち発散

「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」で登場した 援助交際探偵 上木らいち の物語です。 エロミステリの連作短編集と見せかけて メタ的な仕掛けをぶち込んできています。 光をプリズムで分散させるように 角度によって「ハサミ葉桜イニシエーション」的に 姿を変え…

フルカミの里

「フルカミ」とは何なのか。 新型狂犬病のパンデミックを防ぐため 古文書の謎を解いていくサスペンス・ミステリです。 【タイトル】 フルカミの里 【作者】 水谷悠歩 【あらすじ・概要】 フリーライターの春日は、友人の鳥山が 水死体で発見された事件に関し…

ブルーマーダー 警部補 姫川玲子

姫川玲子シリーズの6作目です。 犯人側の「強いダークヒーロー感」と 姫川が「苦しみ葛藤しながらも 守るべきものを守っていく姿」の対比が キレイに描かれていました。 【タイトル】 ブルーマーダー 警部補 姫川玲子 【作者】 誉田哲也 【あらすじ・概要】 …

グリーン家殺人事件

古典ミステリとして有名なので読んでみました。 正直、話が長すぎるのと翻訳の古さで どうにも読みにくかったです。。 ただ、100年近く前の作品であることを思うと 当時としては斬新だったのだろうし 今のミステリに与えている影響も大きいのでしょう。 【タ…

実存と構造

実存主義、構造主義の本だと思って読んだのですが どちらかというと 文学評論 寄りの内容でした。 20世紀半ば以降の文学に実存主義と構造主義は どのように組み込まれてきたかを解説しています。 カフカ、カミュ、やサルトルなどの「実存」に迫る作品や 神話…

最後の夏-ここに君がいたこと-

村上春樹さんの「風の歌を聴け」で 「セックスと人の死が出てこないのが優れた小説の条件」 とあった記憶があります。 実際には禁じ手にしたいほど、 人の心を揺さぶる題材だということなのでしょう。 そういう意味では定番ですが 男女の愛と男同士の友情が…

毒入りチョコレート事件

「真実はいつも一つじゃない!」 ミステリの結末なんて、いくらでも恣意的に コントロールできるよね という少々自虐的なミステリです。 ミステリを論理パズルとみてはいないので、 作者の仕掛けた罠にはめられたり キレイな伏線回収があったりして 楽しく読…

愚者のエンドロール 「古典部」シリーズ

「ひとの亡くなるお話は、嫌いなんです」と 本書のラストで 千反田える が語っています。 米澤穂信さんの作品には、 割と不気味な話が多いと思っていたのですが 「人の死なない日常系ミステリ」も上手いですね。 「ミステリを書いた人の考えを推理するミステ…

感染遊戯 警部補 姫川玲子

「姫川玲子シリーズ」ですが 玲子はほとんど出てきません。 玲子と相性の悪い 勝俣、 シンメトリーの短編で登場した元刑事の倉田、 玲子チーム解散の後、他部署で働く葉山、 前作までに出てきた脇役刑事たちがメインになります。 独立した短編集かと思いきや…

ヴェニスの商人

「古典の翻訳ものは読みにくい」と感じていますが このシェイクスピアは、驚くほど楽しく読めました。 「自分より男の友情を優先する夫に嫉妬して 悪戯して困らせる奥さん」とか 現代のラノベでも使えそうな話です。 数百年を経ても伝わる、人の心の機微の面…

天国までの49日間

「いじめ」のお話です。 デフォルメされたキレイすぎる展開で 消化しきれないところもあったけれど 作者さんの思いは伝わってきました。 【タイトル】 天国までの49日間 【作者】 櫻井千姫 【あらすじ・概要】 中学二年生の折原安音はいじめを苦に自殺した。…

白い服の男

SF

「正義のためなら悪事もいとわない!」という話に 「健康のためなら死ねる!」的な皮肉を感じます。 30年以上前の作品ですが古さを感じさせません。 さすが星新一さんです。 【タイトル】 白い服の男 【作者】 星新一 【あらすじ・概要】 ショートショートで…

サルトル 失われた直接性をもとめて シリーズ・哲学のエッセンス

サルトルの考え方を「簡単に」 説明する本とありますが 哲学的な言い回しは、私にとって まったく「簡単」ではありませんでした。。 それでも、実存主義の考え方の外枠は 何となくわかったような気がします。 【タイトル】 サルトル 失われた直接性をもとめ…

青春SPOOKY!

新潟を舞台とした怪奇小説短編集です。 幽霊とか死体を蘇らせた傀儡とかが出てくるし 結構グロいシーンもあるけれど 不思議と怖さは感じなかったです。 【タイトル】 青春SPOOKY! 【作者】 ヤマダマコト 【あらすじ・概要】 3つの短編集。 青春スプーキー 29…

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