毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く

「シュレディンガーの猫が青酸ガスで死んでしまうのはかわいそう。青酸ガスの代わりにミルクにして、お腹が空いている猫と空腹の猫が重なり合って存在していることにしましょう」と言う著者がカワイイです。 この著者は前著の「重力とは何か」が、とても分か…

スノーデンは正義の味方なのか? 情報戦争を読み解く

NSA(アメリカ国家安全保障局)での個人情報収集の手口を告発したスノーデン氏の行動に疑問を投げかける内容でした。 【作者】 エドワード・ルーカス 【あらすじ・概要】 主張はごくシンプルで下記の2点に集約される。 ・そもそもNSAなどの機関は、国家の安…

日本一売り上げるキャバ嬢の 指名され続ける力

記録的な売り上げを持つキャバ嬢である「エンリケ」こと 小川えり の試行錯誤の歴史です。とにかくバイタリティが溢れていて、文章を読むだけで元気をもらえるような本です。 【作者】 小川えり 【あらすじ・概要】 「誕生日に2億円」など記録的な売り上げを…

雪国

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」という冒頭が有名な作品ですが、初めて読みました。 雪国の情景の重苦しさと美しさ、男の目を通して映る女の愛の純粋さと危うさが、淡々と描かれています。 なんだか胸が苦しくなるような作品です。 【作者】 …

東京来訪

六本木に憧れ日本にやってきたアメリカ人男性のクズっぷりと、彼を受け入れる女性の病みっぷりが、清々しいほど凄まじいです。 【作者】 高山環 【あらすじ・概要】 テキサスに住むウィルソンは「努力」を憎み、惰性で生活を続けていた。好きな食べ物はタコ…

そこにいるのは誰

ホラーと謳っていますが、怖いというより不思議な不気味さのある、 ショートショート的な短編集でした。さらっと読めます。 【作者】 星邑光 【あらすじ・概要】 以下8篇の短編集。数ページのショートショート的な作品から、中程度の長さまで多様。 ・そこに…

詐欺の帝王

かつて「オレオレ詐欺の帝王」と呼ばれた本藤彰(仮名)のインタビューを通じ、裏社会のお金の流れや携わる人々の考え方を解説する本です。 本書からは「詐欺の手口を広め、被害者を減らす」というより「裏社会への嫌悪を強め、加害者を減らす」という方向性を…

日本再興戦略

日本の「強み弱み」を分析し、近年の技術革新を視野にいれた「日本再興」のグランドデザインを提案すると謳う本です。内容的に浅い感じが否めませんが、アイデアとして面白い部分もありました。 【作者】 落合陽一 【あらすじ・概要】 ざっくり拾うと以下の…

愛玉(あいだま): 9つの超短編小説集

9つの少し不思議な短編集です。表題作の「愛玉」をはじめ、男女や家族の「愛の形」を描く作品が大部分です。 それぞれの話が「暖かさ」や「怖さ」など、何かの痕跡を心に残していきます。印象深い作品集でした。 【作者】 高橋熱 【あらすじ・概要】 9つの…

断言する。情熱で人生は変えられる。

断言する。情熱で人生は変えられる。 苦境に負けず、情熱をもって夢をかなえた38人をそれぞれ短くまとめて紹介しています。 【作者】 是久昌信 【あらすじ・概要】 苦境に陥りながらも、諦めず情熱をもって夢をかなえていった38人の話。一つ一つはごく短くま…

空っぽな未来

「誰かを助けたい」、「何かを成し遂げたい」と思うなら、そこに向かう「情熱」が勝負を分けるのだ、という作者の想いが伝わってきました。淡々としたストーリー展開ですが面白いです。 モチーフになっているロダンの「地獄の門」が雰囲気を表しているようで…

ゲーム理論の思考法

ゲーム理論の基本がとても分かりやすく説明されています。複雑な数式などもなく、シンプルでわかりやすい。入門書として最適だと思います。 【作者】 川西諭 【あらすじ・概要】 「2つ以上の主体の意思決定・行動を分析する理論」であるゲーム理論について、…

神に、いつ降り立つのか聞け

伊坂幸太郎のような雰囲気です。殺し屋たちが繰り広げる殺し合いですが、登場人物たちのキャラクタもあって、暗くならずに楽しめます。勢いがあってテンポよく読めました。 【作者】 栗栖冬月 【あらすじ・概要】 ダービー当日の東京競馬場が舞台。殺し屋を…

テーブルの上のスカイラーク

タイトルからは何の本だか分からずに読み始めましたが、卓球の市民クラブに集う人たちを描く作品でした。ヤマダマコト氏の作品にしてはオカルトやホラー的な要素はなくて、普段と違う作風とでした。語り手の一人となる「あきらめのわるいオッサン」が実に格…

遅読家のための読書術

「1冊の本から一つでも得るものがあればいい」という姿勢で、リズム感をもって多読を楽しむことを提唱しています。 たくさん読むための速読術などのテクニックではなく、読書に対する心構えがメインテーマですね。「もっと本を読みたい!」と思う人には有益…

本気になればすべてが変わる 生きる技術をみがく70のヒント

松岡修造氏らしく、期待を裏切らない「暑苦しい」内容ですが、自分を客観的に見る醒めたな視点も随所にみられて、中々面白いです。 【作者】 松岡修造 【あらすじ・概要】 松岡修造氏が「本気になる」ための70の方法を説く本。 ・自分の取扱説明書・日記を書…

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語

大幅な債務超過に陥ったメガネ小売チェーン「オンデーズ」を買収し、復活させるまでの道のりを描いた、ノンフィクション風ビジネス小説です。 爽快で心が動かされる物語でした。 【作者】 田中修治 【あらすじ・概要】 20億円の年商で17億円の借金を抱え、大…

怪物少女フォーエヴァー

新潟を舞台とした四季の物語のうち、春と夏の2編を収めた短編集です。前作のピーカブー!に続いて、ほんのり怖いけど楽しい話になっています。 【作者】 ヤマダマコト 【あらすじ・概要】 新潟の四季の物語のうち、春と夏の2編からなる短編集。 ・ほうき星に…

ピーカブー!

新潟を舞台とした四季の短編のうち、本書には秋・冬の2編が収められています。不気味さと暖かさが混在する名作です! 【作者】 ヤマダマコト 【あらすじ・概要】 2編の短編集。 ・アサギマダラ 紅葉が深まる森の中、小学生の悟の中に何者かの意識が流れ込ん…

飛ぶ夢なんて、飛ぶ夢でしかないのに

夢の中を彷徨うような、心許なさと心地よさのある文章です。小説としてのストーリーはなく、メッセージが込められている風でもなく、純粋に雰囲気を味わう作品でした。 【作者】 淡波亮作 【あらすじ・概要】 6編の短編小説集。あまり筋だったストーリーはな…

夏のストロボあるいは魔法

孤島で行われる大学のミステリ研究会合宿、そこで起こる密室殺人事件。というかなりベタなミステリの舞台設定ですが、最期は全くベタではない余韻を残した終わり方でした。 【作者】 赤井五郎 【あらすじ・概要】 大学のミステリ研究会に所属する中原一彰た…

感情買取ドットコム

喜びや悲しみ等の感情を売買できるアプリのお話です。切り口が面白いですね。 【作者】 山田佳江 【あらすじ・概要】 妻に「愛が重すぎる」と言われ、別居状態となっている宮川。会社の後輩から「感情買取ドットコム」というアプリを紹介され使い始める。 妻…

ブッダに聞いた 幸せを手に入れる3つのヒント: 今すぐ人生が変わる!

「ブッダに聞いた」とありますが、仏教的な要素は薄く、普通の自己啓発本という感じでした。「読者無料プレゼント」で自分の教材に誘導していくパターンです。。 【作者】 天美俊助 【あらすじ・概要】 ・信楽(しんぎょう) 幸せは「安心感」と「満足感」で…

二億円のドーナツ

とある地方都市の駅前再開発計画を巡るお話です。キャラクタが魅力的で楽しく読めるストーリーでした。 【作者】 高山環 【あらすじ・概要】 都内まで片道2時間かかる地方都市の広山市に暮らす高橋。商業施設を作る計画が立ち上がり、 高橋が所有する土地が…

タイムマシンを教えるために

タイムトラベルSF と 密室ミステリ を一緒に楽しめるお話です。赤井五郎さんの作品にしてはコミカルな雰囲気なのですが、最後まで読んでみると時間を超えた人々の思いが美しく描かれていて、いつも通り寂しさの残る感動を与えてくれます。とても面白い。 【…

孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術

ソフトバンクで孫社長の補佐をしていた著者が「数値化」の力を語ります。 実用的な話が満載で、間違いなく有益な本です! 【作者】 三木雄信 【あらすじ・概要】 「問題を数値化することで解決する技術」を簡潔に伝える。 数値化の効用 ・具体的なアクション…

グリーンボーイ・アッパータイム

ちょっと読みにくい文体なのですが、慣れてくると独特の勢いを感じます。 【作者】 小林オヲイ 【あらすじ・概要】 3編の短編小説集。 ・電話 女性からの電話を待ち続ける男の話。繊細過ぎる感受性を持つことの、息苦しさが描かれる。 ・KEY TO THE HIGHWAY …

空白からの手紙

「愛するとはどういうことか」を問う、真っ直ぐな恋愛ストーリーでした。何度も轢かれるタクミさんは可哀そうですが、暖かさを感じるお話でした。 【作者】 黒崎充 【あらすじ・概要】 恋人の修造から別れ話を切り出されたマキは、自棄酒で泥酔したまま運転…

アンと青春 和菓子のアン

「和菓子のアン」の続編です! 前作よりも成長したアンちゃんと、変わらず個性的な「みつ屋」の仲間たちの交流にほっこりします。楽しく読めるトリビア系ミステリです。 【作者】 坂本司 【あらすじ・概要】 デパ地下の和菓子屋「みつ屋」でバイトするアンこ…

箱の中の優しい世界

ブロックチェーンをモチーフにしたと思われる「ボックスチェーン」の技術を巡るお話です。 個人情報が情報インフラを担う大手企業に独占されていることの危うさや、膨大な情報の流通が「清廉潔白・品行方正」をヒステリックなまでに追い求める雰囲気の不気味…

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