『催眠ガール』大嶋 信頼
催眠療法によるカウンセリングを、高校2年生の夏目明日香の物語に載せて紹介する本です。
ミルトン・エリクソンの催眠導入手法をベースにして、
・相手の呼吸に合わせる「ミラーリング、ペーシング」の技法
・暗喩で相手の内側から信念を引き出す「スクリプト」の技法
を紹介しています。
催眠術を超能力的に描いていたり「師匠」への個人崇拝的な流れがあることに、正直にいうと「うさん臭さ」を感じてしまった。
だが私のような「否定的な見方」も見越して、メタ的にストーリーに組み込むあたりの周到さは「よく考えられているな」とは思う。
Kindleの月間セール対象になってはいるが、読む人を選ぶ作品だと思う。