毎日一冊! Kennie の読書日記

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『秋期限定栗きんとん事件 上・下』 米澤穂信

春季限定いちごタルト事件」「夏季限トロピカルパフェ事件」に続く小市民シリーズ第3弾です。

もうすでに全然小市民ではない小佐内ゆきのダークヒロインっぷりが格好いい。大好きなシリーズです。

 

タイトル

秋期限定栗きんとん事件 上・下

 

作者

米澤穂信

 

あらすじ・概要

「夏季限定トロピカルパフェ事件」の後、互恵関係を解消した小佐内ゆきと小鳩常悟朗。高校二年生になった二人はそれぞれの道を歩んでいた。

 

新聞部に入部した一年生の瓜野は、校内新聞に自分の足跡を残したいと考え、何か新しいことができないか画策していた。小佐内たちが関わった誘拐事件を記事にすることを提案するが、自身も事件に関与した新聞部長の堂島は、小佐内たちのプライバシーも考え却下する。

その後、瓜野は小佐内と付き合い始めることになる。小佐内の応援を得てから事態は動き出し、自由に書くことのできるスペースが与えられた。瓜野は学校周辺で起きている連続放火事件に着目し、その法則を発見して次回の事件発生を予言した。

その頃、小鳩は同級生の仲丸と付き合い始める。小市民であろうとする小鳩だが、自分の論理的な推理力を表現したい気持ちを隠し切れず苦悩する。

 

翌年度、二年生になった瓜野は新聞部部長となり、エスカレートしてゆく連続放火犯を自分たちで捕まえようと動き始める。三年生になり既に新聞部を退部した堂島は小鳩と協力しながら瓜野たちの暴走を食い止める。

 

感想・考察

「夏季限定トロピカルパフェ事件」で真の姿を見せた小佐内ゆきが、さらに圧倒的な力を見せる。米澤穂信さんの作品だけあって仕掛けが巧妙で小佐内の恐ろしさが引き立つ。絶対に敵に回したくないタイプだ。割と好青年の瓜野君がかわいそう。。

高校生の恋愛ストーリーであれば、前作で別れた二人が、お互い違う相手と付き合いながら納得できず「やっぱりあなたが必要だった!」とよりを戻したと読めばいいのだろうが、小佐内も小鳩も実にまどろっこしい。

甘ったるいタイトルだが全然甘くならないシリーズだった。

ちゃんと物語内時間が流れて高校の3年間が終わりそうなので、シリーズとしてはこれが最後だろうか。続きが読みたいので残念だ。

 

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