毎日一冊! Kennie の読書日記

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『ジウⅡ 警視庁特殊急襲部隊』 誉田哲也

「ジウ」のすぐ後の話で、連続誘拐から事件の規模が急拡大していきます。

スピード感のある展開に引き込まれあっという間に読み終えました。

 

タイトル

ジウⅡ 警視庁特殊急襲部隊

 

作者

誉田哲也

 

あらすじ・概要

前作「ジウ」で誘拐犯のアジトに突入した後の話。

捜査一課 東弘樹 と 碑文谷署の 門倉美咲は、誘拐事件の黒幕である「ジウ」を追うため、誘拐犯グループの一人で元自衛官の竹内に尋問する。

竹内は「お前たちには理解できない 新しい世界の秩序を追っている」と言い、温度のない笑いを浮かべる。「俺を殺しても、同じような人間が次々と出てくる」とも言った。

竹内は自衛隊の同僚だった西尾からジウを紹介されたことを告げ、とある大学教授を訪ねるよう伝えた後、留置所で自ら命を絶った。

 

一方、誘拐犯のアジト突入でSAT隊員として功績を上げた伊崎基子は、自分の階級を上げることを要求し認められる。昇格後は同じ部署に残れないのが通例で、基子もSATを外れ、上野の交通課に転属となった。

SATでの活躍を雑誌に公開されてしまった基子はマスコミに付きまとわれ、交通課でのひき逃げ捜査からは外されてしまう。時間を持て余した基子は「ジウ」に関するネタを握っているというフリージャーナリストの木原と共にジウを追う。

やがてジウと対面した基子は彼に敗れ監禁され暴行を受ける。何者かが美咲の携帯に基子を引き取るよう連絡する。美咲傷だらけになった基子が、自殺した竹内と同じ温度のない笑いを浮かべるのをみる。

 

その頃、銀行で人質を取った立てこもり事件が発生し、犯人は竹内とジウを繋げた元自衛官の西尾であることが判明する。基子の外れたSAT部隊も突撃の準備をしていた。

 

感想・考察

合間に挿入される「もう一人の黒幕の過去」が暗く重い。自分の名前も年齢も親が誰なのかも知らず、覚醒剤の流通に携わる集落で一般的な倫理観を知ることなく育ち、やがて実社会での影響力を持ち始める。

誉田哲也氏の作品では後天的な育成環境の影響で、殺すことに罪悪感を覚えないサイコパス的な人物がよく登場する。本作ではこの黒幕もジウもそのように描かれているが、木になるのは「伊崎基子」をどのように扱うのか、そしてそこに「門倉美咲」のような人間をどう絡めていくのか、だ。

ジウⅢが気になる。

 

 

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