毎日一冊! Kennie の読書日記

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『ジウⅠ 警視庁特殊犯捜査係』 誉田哲也

 

姫川玲子」シリーズと一部登場人物が被る同じ舞台での話です。

エログロ全開で読む人を選ぶとは思いますが、リアリティを感じる警察社会の様子や、そこで葛藤するタイプの違う二人の女性警官の描写など、さすが誉田哲也さんです。

 

タイトル

ジウⅠ 警視庁特殊犯捜査係

 

作者

誉田哲也

 

あらすじ・概要

主婦を人質にとった立てこもり事件が発生した。

警視庁捜査一課特殊捜査係の門倉美咲は交渉能力を買われ、犯人の岡村に食事を差し入れる口実で家に入りこんだが、交渉にならず下着姿にされてしまう。包囲を解除したという警察の言葉が信じ、岡村は家を出て逃走用の車に向かったが、警官が残っていることに気づき逆上して主婦に切りかかった。美咲は主婦を守り傷を負ってしまうが、同じ特殊捜査係の伊崎基子が強襲し岡村を確保した。

 

人質の救助には成功したがケガをさせてしまい、さらには下着姿の写真をマスコミに撮られた美咲に対し刑事部長が激怒し、警視庁から所轄に転属させられてしまった。一方手柄を上げた基子も初の女性SATとして異動することとなる。

 

特殊捜査係の麻井係長は、逮捕岡村が未解決の誘拐事件の犯人グループの一人であることに気付く。美咲に貧乏くじを引かせたことを後ろめたく思った麻井は、彼女を誘拐事件担当の所轄に送って活躍の機会を与えた。

 

美咲は捜査一課の東弘樹と一緒に誘拐事件の捜査に当たった。岡村の証言で主犯はジウと呼ばれる「密入国した中国人男女の子供で戸籍のない人間」であることを知る。ジウが住人のいなくなった廃墟を選んで潜伏していることを知り、東京都内から周辺の廃墟をしらみつぶしに調査する。

 

その頃、基子は史上初の女性SAT隊員として訓練に参加、やがて隙のない強さを見せる雨宮と親しい関係になっていく。

 

ジウの潜伏先の可能性があるとして美咲たちが張り込んでいたホテルの廃墟に、新たに発生した少女誘拐事件の犯人と人質が連れ込まれてきた。急転直下の展開で東は人質の解放を試みる。そして基子も初のSAT実戦投入部隊として同じホテルに向かい突入し、二人はまたしても現場で出会う。

 

感想・考察

共感能力が高い門倉美咲と、常に人に勝つことを考えている伊崎基子、タイプの異なる二人の女性警官の対比が面白い。姫川玲子の持っている二面性を二人に分割したような感じだろうか。

もう一人、犯人側のジウについては間接的にしか語られていないが、 彼が何を考え何をしようとしているのかも、とても気になる。

 続きを読んでみよう。

 

 

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