毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

ぬいぐるみ警部の帰還

探偵役のバリエーションは際限なく広がりますね。

 

医者や、喫茶店マスターや本屋だったり職業も多彩だし

超お嬢様だったり、その執事だったり、前向性健忘だったり

薬で子供にされた高校生探偵だったり。。

「ぬいぐるみ好き」という役作りをみると

来るところまで来たなあ、という感慨もあります。

 

それでも一番の衝撃は

安楽椅子が探偵だった」という安楽椅子探偵の設定でした。

 

 

【タイトル】

ぬいぐるみ警部の帰還

 

【作者】

西澤 保彦

 

【あらすじ・概要】

ぬいぐるみを愛する超イケメン刑事の音無、

男勝りの美女則竹、ミステリオタクの江角たちが

活躍する連作短編集。

 

ウサギの寝床

大手洋菓子店の社長令嬢は

両親の旅行中、書斎の金庫の前で、

全裸で殺されていた。

 

犯人とみられる男も、慌てて逃亡したため

車に轢かれ死亡してしまう。

書斎の金庫の扉は開けられ、

中には何も残っていなかったが、

男が何かを持ち出した様子はなかった。

 

音無は3体セットのウサギの人形のうち

1体だけが被害者のベッドにあったことを気に掛ける。

 

サイクル・キッズ・リターン

自転車で帰宅していた女子高生が殺害された。

女子高生のカバンから、昨年殺された

男子学生の学生証が見つかる。

殺害現場で見つかった指紋が共通していたことから

同一犯による殺人事件だと思われたが被害者に接点はなかった。

 

被害者のいた高校の文化祭で出展される

レアなテディベアを見に行くため

音無刑事は最速での事件解決を目指す。

 

類似の伝言

男性は自室でダイイングメッセージを残し死んでいた。

音無は部屋に残されたテディベアに注目する。

12年前のバレンタイン限定モデルのテディベアが抱えた箱には

「もし私が死んでいたら、このクマも一緒に棺に入れて欲しい」

という伝言が書かれていた。

 

レイディー・イン・ブラック

親が節税のために買ったマンションの一室を

アトリエとしていた画家志望の男が殺された。

部屋には黒い服を着た同じ女性を描いた絵が

何枚も未完で残されていた。

 

部屋で発見されたキャッシュカードから

モデルとなったと思われる女性に辿り着き

彼女の容姿は明らかに絵の女性だと思われたが

彼女は被害者を全く知らないという。

 

音無刑事は彼女が息子から送られたという

高級ファッションブランドのテディベアに注目する。

 

誘拐の裏手

妻を誘拐したという犯人から、男の携帯に電話がかかる。

犯人は男に、電話を繋いだまま、タクシーで数か所を回り

掛け軸や高級時計などを置いていくように指示をする。

最後の目的地となったマンションでは

妻が屋上から転落して死んでしまう。

家に来ていた介護ヘルパーが犯人だと気付いた男は

マンションに入り犯人を殺害してしまう。

 

音無刑事は犯人の部屋に残された

7本のウイスキーと、その前に置かれたぬいぐるみに

着目する。

 

【感想・考察】

ぬいぐるみと脳内会話をしてしまう超イケメン刑事とか、

イケメン探偵にベタぼれで妄想が暴走するクールな女性刑事とか

渋い雰囲気ながらミステリオタクぶりを発揮する刑事とか

登場人物のキャラクタが楽しいミステリだ。

 

全話に必ず「ぬいぐるみ」が出てくるけれど

あんまり事件と関わっているわけじゃなくて

あくまでキャラ作りのための設定だった。

 

 

 

 

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