毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

ランドスケープと夏の定理

SF世界設定が素晴らしく面白い!

 

自然言語の存在可能性だとか、

「存在は座標でなく濃度で規定される宇宙」だとか

「マルチバース的多様性を重層的にアーカイブする宇宙」とか

好奇心が刺激され空想が捗ります。

 

色々詰め込みまくった世界設定の面白さと比べると

ストーリー自体は若干大雑把に感じましたが

「これがSFの醍醐味!」と思える作品でした。

 

 

【タイトル】

ランドスケープと夏の定理

 

【作者】

高島 雄哉

 

【あらすじ・概要】

3年前、ネルスは天才科学者である姉テアの

研究の実験台となった。

物理的な移動速度の限界を超えるため

「意識だけを抜き出して遠隔地に送り、

そこで演算した後にもとの脳に戻す」という実験だったが

戻すことに失敗し、意識が分裂した状態となった。

複製された意識は、ウルスラと名付けられ

ネルスと兄妹の関係となった。

 

テアに呼ばれて宇宙ステーションに赴いたネルスは

姉が捉えた「重力異常天体」を見せられる。

大きさと比して異常に軽い巨大岩石の中には

物理法則の異なる宇宙がひそんでいた。

 

テアは、その「宇宙」を利用してあることを企んでいた。

 

 

【感想・考察】

物理学や宇宙論をがっつり詰め込んだ設定が面白い。

分からない言葉を調べたり、じっくり考えさせられたりして、

短編なのにもかかわらず読むのに相当時間がかかった。

 

ストーリーは大味すぎる感もあったけれど

科学小説として面白かった。

 

 

当ブログは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムであ「Amazonアソシエイト・プログラム」に参加しています。