毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

いつか、眠りにつく日

事故にあった女子高生が「案内人」に導かれ

四十九日の猶予期間に、この世の未練を解消していきます。

「生きていることを大切にしなければ」と感じ、

泣かされる話でした。

 

【タイトル】

いつか、眠りにつく日

 

【作者】

いぬじゅん

 

【あらすじ・概要】

森野蛍は修学旅行のバスで事故にあい、

次に部屋で目覚めたとき「案内人」だという黒ずくめの男に

「お前は死んだ」と告げられる。

男は「残した未練を四十九日の間に解消しないと

成仏できず地縛霊になってしまう」という。

 

蛍は、死ぬ直前に思い残した

「あまり会いに行かなかった入院中の祖母に会いたい」

「喧嘩したままになっていた親友に謝りたい」

「片思いの相手に想いを伝えたい」

という3つの未練を解消していく。

 

生きている間にできなかったことに

死んでから取り組むのは予想以上に苦しいことだったが

6歳という幼さでも自分の運命と向かい合っている子供や

地縛霊となりながら20年間自分を責め続けた少女に出会って

「生きていることは凄いこと」だと感じ

「この世を去る前に最後にできること」をやり切る決意をする。

 

3つの未練を解消した蛍は「クロ」と名付けた案内人に

彼がついていた「ある嘘」を知らされる。

 

 

【感想・考察】

「死んでしまった立場」から見れば

どんな苦しい生でも「可能性の塊」に見えるのだろう。

 

「地元の観光地には、わざわざ行かない」感覚で

いつでもできると思っていることは後回しになるが

「大事なことから順番に」取り組んでいかないと

人生はいつか時間切れになってしまうのかもしれない。

 

「7つの習慣」にもあった話だが、

「人生の終わりを意識し、優先すべきものを優先する」

という姿勢を、少しでも早く身に付けるべきなのだろう。

 

片思いだとか、友達との喧嘩だとか、

扱っている題材は青臭いのだけれど

「生きること」を問う、真っ直ぐで

強いメッセージを感じる作品だった。

 

 

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