毎日一冊! Kennie の読書日記

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ストレスを操るメンタル強化術

メンタリストDaigoさんによるメンタル強化の理論と実践の本です。

「ストレス、失敗や挫折、内向的性格は強みにできる!」として

心の弱さを感じている人を勇気づける内容です。

 

【タイトル】

ストレスを操るメンタル強化術

 

【作者】

メンタリスト DaiGo

 

【あらすじ・概要】

メンタルを強化するための理論と実践を解く。

内向的で繊細な人間が、それを強みとして活かす

ことを提言している。

 

メンタル強化の基本戦略

 

1.ストレスは軽減できる

・1日30分本を読む

静かな場所で本を読むことでストレスが低減する。

特に純文学など「心情変化」が描かれている作品を

ゆっくりと時間をかけ読むのが良い。

 

・思ったことを紙に書き出す

 エクスプレッシブ・ライティングで

感じたことを飾らずにそのまま書き出す。

 自分の感情をしっかりと認めることで

ネガティブな感情を感じづらくなる。

また、後から見直すことも効果がある。

 

・自然と親しむ

 一点に注意を向ける「方向性注意」は90分程度しか持続しない。

注意が分散しがちな自然の中にいると集中力が回復する。

 

・楽しかったことを思い出す

楽しかった記憶をできるだけ具体的に14秒間思い出す。

それだけで感情抑制の効果があることが確認されている。

 

2.ストレスは味方になる

・ストレスを活用する

「ストレスは心身に害のあるもの」という認識を

「ストレスは自分を成長させるもの」というふうに

マインドセットを変える。

ほどよいストレスを感じている人が一番満足度が高い。

逆境の意義を自覚できるマインドセットが必要。

 

・ストレスからポジティブな感情を引き出す

ストレスの役割を認めるマインドセットを持つと

ストレス反応からポジティブな感情を引き出せる。

心拍数が上がるのも「体が準備してくれている」と捉える。

 

 

・怒りを成長のエネルギーに変える

理不尽な要求をしてくる相手に対して怒りを感じたとき、

自分の中に「怒りの残量タンク」をイメージする。

これを「いつか見返してやる」ための成長の燃料であると考える。

 

3.失敗や挫折を最高の武器にする

・失敗を活かせないタイプ

失敗は成長の糧となるが、大事なのは失敗した後どうするか。

失敗を活かせないのは以下の3類型に分けられる。

①失敗しまくる人

超楽天的で失敗しても、回避したり対策を打つ必要を感じない。

②失敗できない人

超悲観的で失敗に対する恐怖心が強すぎる。

③一度失敗することで行動できなくなる人

「失敗=終わり」と考え次の行動につなげられない。

 

・自分にとっての最大のリスク

とくに上記②の失敗に恐怖を感じるタイプの人は

「自分が絶対許容できないリスクは何か」を決めることが大事。

例えば「仕事の幅を広げる」という目先のリスクを避けることが

将来的に「自分の好きなスタイルで仕事ができなくなる」という

自分が絶対に避けたいリスクの要因になるかもしれない。

最優先事項を定めれば、そのためのリスクへの恐れが減る。

 

・失敗体験の思い出し方

 失敗体験を思い出すときは感情から切り離して事実を思い出す。

過去の失敗をその時の感情から切り離し、いまの感情で再評価する。

 

4.内向的な自分の才能を開花させる

・内向的であることは才能

外向的な人間になりたいと思う人は多いが

内向的人間には多くの長所があり、

それを活用することで成長していくことができる。

 

・内向的な人間は高好反応、偏桃体、前頭葉優位

内向的な人間は外部刺激への反応性が高い。

その分、感受性が高く感性の高い傾向にあり、

知的作業やクリエイティブな活動で優れた能力を持っている。

また脳の中で偏桃体・前頭葉が優位で自己コントロール能力が高い。

 

一方外向的な人間は刺激に対して低反応で大脳辺縁系が優位。

そのため、周囲に惑わされず自分のやりたいことに集中し

リスクを恐れず活動し、成功によるドーパミンの刺激に

ダイレクトに反応するため活動的になる。

 

双方がそれぞれの強みを持っている。

 

・内向的人間だから成功できる

 ローリスクのチャレンジを重ね成果を出していく

新規開拓営業などは外向的人間が向いている。

一方、大規模な投資や人工衛星打ち上げなど

一回当たりのリスクが大きく、

多くのことを積み上げていくような事業では

内向的な人間が力を発揮する。

 

メンタル強化の基本メソッド

 

1.マインドセットを変える

・マインドセット介入

ストレスに対する感じ方を変えていくマインドセット介入は

一種のプラセボ効果だが、長期にわたり継続し

また雪だるま式に効果が逓増していく。

 

・強いストレスを3ステップでエネルギーに変える

①ストレスが自分にかかったことを認識する

②自分にとって大事なものは何なのか問いかける

③ストレスを利用して、大切なもののために何ができるか考える

 

Daigo氏の例でいうと

約束の時間を過ぎて質問するインタビュアにムッとしたとき、

①ムッとしたのはストレスによる反応であることを認識し

②「知識の最大化」の目標に背き時間を取られていることを感じ

③「場を自分で仕切り早く終わらせる」という行動につなげる。

というようなこと。

 

・ストレスを行動力に変える

まずはストレスを認識するのが大事。

ストレスがかかっていることを口に出していってみる。

 

・日記に自分が大事にしている「価値」を書く

自分が大事にしている「価値」を日記に書き

そのために自分が今日何をしたかを書く。

 

・ストレスを避けることの代償

ストレスを避けた場合の代償をイメージし、

「今、ストレスを避けることによって、より大きなストレスを引き起こす」

ことに気づく。 

例えば「いま会議で発言し余計な波風を立てる」ストレスを避けることで

「アイデアが採用されるチャンス、

自分の行動で人生を変える経験をするチャンス」を失ってしまう。

 

 

2.記録を取る

・記憶ではなく記録を活用する

失敗や挫折を活かしていくために「記録」を利用していく。

記憶は良いことや怖いことなど感情を動かした部分が残り

都合よく改変されてしまう。

記憶が残っているうちに記録することで先に活かせる。

 

・挑戦と行動記録

できる限り日々の活動と考えたことを記録にとるのが望ましい。

特に重要な挑戦をする場合は行動記録を取っておくべき。

 

・失敗体験を記録し失敗パターンを把握する

失敗体験とその解決方法をセットで記録し成功モデルとする。

また失敗の記録を集めることで、自分の失敗パターンが見え

回避策を取ることができる。

失敗を活かして成功する経験を積むと、

失敗への恐れが弱まる。

 

3.孤独な時間を守る

・成功者の共通点は「孤独な学生時代」

心理学者ミハイ・チクセントミハイの研究で、

並みはずれて創造的な人物の調査をしたところ

成功者は分野を問わず学生時代に孤独だったことが分かっている。

ただ孤立しているというのではなく、

打ち込むことがあったため極力自分の中に閉じこもったということ。

 

・自分の時間を守るための意志鍛錬

 自分にとって価値があって時間を使いたいことを5つ決める。

何かに時間を取られそうになったら即答せず、

それは「自分のやりたいことにつながるのか」を考えて決める。

相手の顔色を見るのではなく、自分の判断で決める。

 

4.コア・パーソナル・プロジェクトを見つける

・内向的人間のまま、外交的に行動する

「コア・パーソナル・プロジェクト=自分にとっての重要な事柄」

に取り組んでいるときは、内向的な人間でもその特性を超えて

振る舞うことができる。

本当に好きなことをしているときは、外向的にもなれる。

 

・セルフモニタリング能力

「セルフモニタリング能力=自分を客観的に見る能力」が高い人は

内向的であっても外向的に振る舞うことができる。

ただし無理やり外向的に振る舞うと反動が来る。

コアプロジェクトに没頭し自然に外向性が発揮できるのが望ましい。

 

・コツは「小さな変化」

いきなり大きな変化を目指すのは難しい。

小さな変化の積み重ねが必要。

一足飛びに成果を目指すのではなく、

小さなことでも目的につながる行動を取ることが重要。

 

5.瞑想でメンタル基礎力を鍛える

・前頭葉を鍛える

瞑想中は前頭葉への血流が増えることが分かっている。

前頭葉は意志力を生み出し、自己コントロールを維持する。

 

・1分から始めるシンプルな瞑想法

基本は「背筋を伸ばして、自分の呼吸を意識する」こと。

胡坐で座り、呼吸は5秒以上かけて、できれば鼻から吸い

5秒以上かけて吐く。

何も考えないのは難しいので、呼吸に意識を集中する。

 

・瞑想の効果は3時間であらわれる

累計時間が3時間になるくらいで効果が出始める。

11時間を超えたあたりで、脳と集中力をつかさどる神経の

繋がりが良くなってくる。

継続期間が2~3ヶ月になると、前頭葉の灰白質が増える。

一日10分程度でも気軽に始めて効果を実感できる。

 

・ポジティブ思考とは違う、瞑想のポジティブ効果

「ポジティブに考えよう」と努力するポジティブ思考と異なり

瞑想は「ネガティブな感情の処理能力」を高める。

 

・5つの瞑想法

①呼吸瞑想

 呼吸を数えるなど呼吸に注目する。

②歩行瞑想

 足の裏の感覚に集中して歩く。

③ボディスキャン

 順番に、指先から手首など体のパーツに集中していく。

④慈悲の瞑想

 自分と他社の幸せを願う。

 「私の願いが叶いますように、

 私の悩みや苦しみが消えますように、

 私が幸せでありますように、

 私がおだやかでありますように」と唱える。

⑤ヴィパッサナー瞑想

心の動きや考えていることを実況中継するような瞑想。

 

 ネガティブな事柄への対応力を高めたいときは

呼吸瞑想や歩行瞑想、ボディスキャンが効果的。

感情コントロールややる気を出すには慈悲の瞑想が向く。

判断力を高め、幸福感を高めたいひとはヴィパッサナー瞑想が向く。

 

【感想・考察】

 外からはどのように見えていても

自分自身を「内向的」であると捉えている人は多いのだろう。

内向的な人間に向けて書かれた本には需要があるのだと思う。

 

どんな人にも外向的な部分も内向的な部分もあるが

「どういう場面でどういう反応が出やすいか」というクセはあるので

それを認識し強みに変えていくことができればよいのだと思う。

 

 

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