パレード

シェアハウスで暮らす男女5人の

青春物語かと思っていたら

徐々に不気味さを感じるような話でした。

【タイトル】

パレード

【作者】

吉田修一

【あらすじ・概要】

2DK のマンションで暮らす

5人の男女の物語。

21歳の大学生の良助は

先輩の彼女に惚れて、

ストーカーまがいの行為をする。

23歳の琴美は

売り出し中の若手俳優と付き合っているが

多忙な彼からの連絡を待ち

一日中部屋にこもっている。

24歳の未来は雑貨店の店長をしながら

イラストレーターとしても活動する。

酒乱気味。

18歳のサトルは「夜のお仕事」に従事。

酔った未来に連れてこられて、

いつのまにか彼らと一緒に生活するようになる。

28歳の直輝は映画配給会社で働く。

もともとこのマンションには

直輝が元カノと二人で住んでいたが

徐々に人が増え、元カノは出ていった。

【感想・考察】

5人がそれぞれのパートで一人称で語る。

相手の内側にあるモノには踏み込まず

お互いが「楽しい共同生活者」を演じ合う。

「心地よく楽しい」生活が描かれているが

「自分をさらけ出せないのは辛いんじゃないの？」と

ブッコんでくる感じだ。

内と外が隔絶している感覚がある人には

「怖さ」を感じさせる物語だと思う。