毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

個性を捨てろ! 型にはまれ!

個性重視の風潮に異を唱え、

「個性なんていらない」、「型にはまってこそ成功できる」

というお話です。

 

 

【タイトル】

個性を捨てろ! 型にはまれ!

 

【作者】

三田紀房

 

【あらすじ・概要】

成功したければ『型』にはまれ!

成功したければ最短距離で追いかけるべき。

すでに確立した型があるなら利用すればいい。

 

自分で考える個性は、自分がありたい姿でしかなく

周囲に押し付けるようなものではない。

型を押さえた上で、明らかになっていくのが本当の個性だ。

型があってこそ型破りになれる。

 

企画もアイデアも『型』でつくられる!

アイデアは組み合わせ。既存のアイデアの新しい組み合わせ。

単なるパクリではなく「抽出し、解体し、再構築する」

堂々とベタな王道を歩めばいい。

 

これまでの自分を崩せ!

自分はオンリーワンではなく代替可能。

オンリーワンを目指すのではなく、

自分に合った「型」を探せばいい。

新たな型を身につけたければ、今の型を壊す必要がある。

 

つまらないこだわりを捨てて、周囲の意見を取り入れる。

変人よりも凡人を目指す。

 

タテ社会は素晴らしい!

組織への忠誠、仲間との連帯などタテ社会にメリットはある。

 

選択肢なんていらない!

教育には「型」が必要。

子供に半端な自由を与えるべきではない。

個性を伸ばさず「型」を詰め込むべき。

子供に対して常に正しい理屈で当たっていくのではなく

「それはそう決まっている」と押し切ればいい。

 

島国根性を磨け!

世界の常識に合わせる必要はない。

武士道精神ではなく「商人道精神」を持て。

本音で話さず建前で行け。

真の個性とは「誰かの役に立つ」方法だ。

 

 

【感想・考察】

何かを創造しようとするときに、

「無」から生み出そうとするのではなく、

既にあるものの組み合わせから始めればいい、

というのは実践的な提言だ。

 

限られた時間の中で、全てを一から作っていくと

新しい境地に至ることができない。

「守・破・離」というように、

まずは今あるものを吸収してから、

それを破壊して、新たな世界にでるのが正しいのだろう。

「巨人の肩に乗る」というのも同じことだろう。

その上で滲み出てくるのが個性というものなのだと思う。

 

一方で、タテ社会の礼賛や、個性を認めない詰め込み教育には

違和感を感じる。

 

タテ社会の精神とタテ社会の組織は相性が良く強みがある。

フラットな精神とフラットな組織にも別の強みがある。

 

タテ社会の精神にフラットな組織を嵌めようとすれば

歪になるところはあると思うが、

全てをタテ社会に持っていけば解決するとは思えない。

 

教育について考えると、

基礎を学ぶときには「質よりも量を詰め込む」べき段階が

あるのは間違いないと思う。

ただ「量から質に転換する」ためには

大人が子供に真摯に向かい合う必要があると思うし

画一的ではないサポートが必要だ。

 

現在の日本の状況では子供の個性を汲みとれるだけの

教師の工数は確保できていないのは事実だが

現状のコストの問題と目指すべき理想像の問題は

分けて論じるべきではないだろうか。

 

 

 

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