毎日一冊! Kennie の読書日記

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チョコレートの天使

 「青い月夜」シリーズから好きになった 赤井五郎さんの長編ファンタジーです。ある意味ハッピーエンドではあるけれど、とても切ない終わり方です。

 

【作者】

 赤井五郎

 

【あらすじ・概要】

 虫技師二コラの娘デイジーが事故で死んでしまう。二コラは酒の密売でお金を貯め、情報屋から「死者を生き返らせる魔女」についての話を聞く。

 同じころ、老婆ジルの経営するホテルで殺人事件が起こり、犯人は密室から消えていた。その殺人現場に「四角が描かれる」ていることが、過去のいくつかの事件と共通していた。

 

【感想・考察】

 大掛かりなプロットなので、さらっと読むと分かりにくいかもしれない。特にこの作者独特の作品世界に馴染みがないと掴みにくいところがあるので「青い月夜」シリーズなど他作品の後に読む方が面白いと思う。

 「彼女」は、何人かを救いその度に自分を犠牲にしてきた。誰もが誰かの幸せを願い、真剣に生きている。それが結果的に誰かを傷つけてしまうこともある。二コラが最初に「彼女」に会った時、「彼女」にとっての終わりの直前にチョコレートを味わうことができて、「あんたは間違っていない」と言い切ることができたのは幸せだったのだろう。

 

【オススメ度】

 ★★★★☆

 

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