お金持ちの教科書 加谷 珪一
投資ファンド会社から独立し、資産運用などのコンサルティングを著者による「お金持ち」の思考法についての本です。
【作者】
加谷 珪一
【あらすじ・概要】
お金持ちは実際にどういう人なのか、どういう思考法を持っているのか、お金持ちになるためにはどのような行動をすればよいのか、について語る。
印象に残った持った項目を挙げていく
・日本の資産家は金融資産ではなく不動産に偏っている。
資産数億円でも自由度が低い、相続等で3代経ると残らない。
・年収5000万円くらいから認識が変わる
年収1000万円程度では年収数百万円のときと認識は変わらない。
5000万円を超えるくらいから変わってくる。
・お金持ちはわがまま
自分の欲しいもの、したいことをまっすぐ伝える人が多い。
・お金持ちは感謝せずにお礼をする
口頭での感謝も意味はあるが、感謝よりも具体的なお礼を重視している。
・お金持ちはファーストクラスに乗らない
ファーストクラスに乗ること自体に意味がある場合を除けば、コストパフォーマンスはビジネスクラスが最も高い。幅広い経験をした上で自分に必要なものを見極める。
・絶対値と率を区分する
増加率が10%から5%に落ちたとしても、基準額が100万円から1000万円に上がっていれば絶対額は上がっている。率と額を使い分けるマジックにはまらない。
・都心に住む
「玉子が先か鶏が先か」論だが、先行投資として都心に住むことを推奨する。通勤時間の削減やフリーであっても打合せ等で人が集まる場所は有利。
・1日24時間は平等の嘘
打合せの際、相手に来てもらうか自分から赴くかで数時間の時間差が出る。時間がお金を生むことを認識している人は、自分の時間を大切に使う。
・いつもお金の話をする
お金持ちはお金の話に興味を持つし、お金の話を嫌悪する層はお金に縁がない。
・安心より安全
心で安心するためのコストは高いが、現実的に安全を見極めることができれば、必要コストはそこまで高くはない。例えば出生後すぐの死亡を除けば60歳までに死ぬ可能性は1%未満だが、安心料として保険に高い金をは洗う人がいる。
・年配者の意見は無視
お金持ちの年配者は説教を嫌う。語りたがる年配者の意見は効く価値はない。あるとすれば過去の状況についての情報くらい。
・マックやファミレスで仕事をしない
ベースを定めないと腰が軽いが「移動時間の取り合い」では最初から不利。
・ラッキーであることを否定しない
「偶然もチャンスに変えていく貪欲さ」を評価すべき。
・お金は制約を外す
お金があれば、やりたいこと、やりたくないことを選ぶことができる。フローが大きくても自分で動かないといけない仕組みでは、お金のために働き続けなければならない。
【感想・考察】
「お金持ちの考え方」紹介する本は数多いが、エッセンスとなる部分は大体に通っている。
「お金持ちになる方法」として、資産運用の話はかなり具体的だった。ファイナンシャルプランナーの本だけあって株式投資に偏る部分はあるが、参考になる。
【オススメ度】
★★★☆☆